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『スタミュ』と『あんさんぶるスターズ!』が夏アニメ席巻 学園×音楽で人気集める両作の特徴は?

リアルサウンド

19/7/21(日) 14:00

 自分の夢に、まっすぐな姿はとても美しい。壁にぶつかりながらも諦めない姿勢や、目標に向かって仲間たちと切磋琢磨する姿は、眩しいくらいに輝いていて心をギュッと掴まれる。昨今では、学園を舞台に夢を追いかける男子生徒たちの姿が描かれる作品も多く、2019年の夏アニメでいえば、『スタミュ』と『あんさんぶるスターズ!』が挙げられるだろう。本稿では、そのふたつの作品を改めて紹介したい。

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■“ミュージカル”を堪能できる『スタミュ』

 『スタミュ』はアニメオリジナル作品。2015年に第1期、2017年に第2期が放送され、7月1日からTOKYO MXほかにて放送されているのはシリーズ第3期だ。音楽芸能分野の名門校である綾薙(あやなぎ)学園を舞台に、ミュージカルスターを夢見る男子高校生たちの姿が描かれている。綾薙学園には、ミュージカル学科3年生の成績優秀者5名で構成された生徒会・華桜会(かおうかい)が学園内でも絶大な権力を誇り、メンバーはそれぞれ自らが選んだ下級生5名を選抜し、直接指導をする“スター枠”を持つ。

 物語の中心人物として描かれている星谷悠太(声:花江夏樹)は、歌も演技も素人同然だが、第1期当時の華桜会メンバーにして、華桜会の異端児とも呼ばれていた鳳 樹(声:諏訪部順一) に見初められ“team鳳”としてスター枠入り。“team鳳”には星谷のほかに、才はあれど本来ならば“スター枠”に入ることはなかった、那雪 透(声:小野賢章)、月皇海斗(声:ランズベリー・アーサー)、天花寺 翔(声:細谷佳正)、空閑 愁(声:前野智昭)というひとクセもふたクセもあるメンバーが揃う。育った環境も、性格も価値観もバラバラな“team鳳”の5名が、ぶつかり合いながらもチームとして成長していく姿、鳳を敬愛し、先輩後輩の美しき絆を見せる姿などが胸を打たれるポイント。加えて第3期ではそれを経た互いの信頼関係が見える姿にも注目してほしい。もちろん、“team鳳”だけでなく、華桜会の首席であった、柊 翼(声:平川大輔)によるスター枠“team柊”のメンバーや、他のスター枠チームメンバーも登場し、それぞれのチーム内での絆や、先輩への信頼などが垣間見えるのも見ものだ。

 そして『スタミュ』らしさと言えば、作中に組み込まれるミュージカルシーンだろう。毎話ストーリーに即したキャラクターソングが差し込まれ、キャラクターたちが曲の世界観の中で歌って踊る。映像はMVさながらの作り込みで、キャラクターたちの紹介にあたる場面や心情を表現するシーンに入る、ミュージカル作品らしい演出も特徴だ。曲はミュージカル調のものから、J-POPやロック、バラードまでさまざまで、キャラクターたちの性格やその場のシチュエーションを反映した楽曲になっており、まさに“ミュージカル”が堪能できる。

■個性派揃いのユニットが魅力『あんさんぶるスターズ!』

 7月7日よりTOKYO MXほかにて放送されている『あんさんぶるスターズ!』。原作は、2015年から配信されている同名のスマートフォン向けアプリゲームで、300万DLを突破した人気作。男性アイドルの育成に特化した私立夢ノ咲(ゆめのさき)学院に通う男子生徒たちがそれぞれユニットを組み、トップアイドルを目指す姿が描かれる。2015年から発売されているキャラクターソングCDシリーズは毎回オリコンチャートの上位に入り、今年1月には2回目となるキャストライブを日本武道館で開催するなどの人気を誇り、待望のアニメ化となった。TVアニメでもゲームのプレイヤーポジションである、夢ノ咲学院の転入生にして唯一の女子学生・あんず(声:坂本真綾)の視点で物語が進み、明星スバル(声:柿原徹也)、氷鷹北斗(声:前野智昭)、遊木 真(声:森久保祥太郎)、衣更真緒(声:梶 裕貴)の4名で結成されたユニット・Trickstar(トリックスター)をメインに、原作に沿ったストーリー展開を見せている。本作にはTrickstarに加え、多くのアイドルユニットが登場し、それぞれがユニットのカラーを押し出した個性派揃い。

 神々しさを纏う絶対王者ユニット・fine(フィーネ)に、過激なパフォーマンスと背徳的な雰囲気で魅了するユニット・UNDEAD(アンデッド)、騎士道を貫き優美で華麗な立ち居振る舞いを見せるユニット・Knights(ナイツ)、戦隊ヒーローをコンセプトにした熱血系ユニット・流星隊、“ちいさくてかわいい”がテーマのユニット・Ra*bits(ラビッツ)、双子のシンクロパフォーマンスが魅力の2wink(トゥウィンク)、伝統を重んじる硬派で和風なユニット・紅月(アカツキ)、格式高い芸術家気質なユニット・Valkyrie(ヴァルキュリー)、魔法使いをテーマに奇抜なエンターテインメントを見せるユニット・Switch(スウィッチ)、お祭り男である三毛縞 斑(声:鳥海浩輔)のソロユニット・MaM(マム)と、夢ノ咲学院だけでも11ユニット。さらに、夢ノ咲学院のライバル校に所属する、Eve (イヴ)とAdam(アダム)の2ユニットが登場する。この、13ユニット(※2019年7月現在)の多彩さは本作の魅力のひとつだろう。そしてそれぞれのユニット楽曲にも注目したい。Trickstarならポップでキラキラとした王道のアイドルソング、UNDEADならダークなメロディで歌い上げる曲も多く、流星隊なら戦隊ヒーローソングらしい楽曲に……と、それぞれのユニットのコンセプトに沿った楽曲になっており、ユニットの世界観にじっくりと浸ることができる。

 もちろん、登場人物同士の関係性もポイントだ。彼らは学院内でユニットを組んでいるが学年や部活動はバラバラ。ユニットとしてトップアイドルを目指すライバル同士ではあるものの、クラスメイトとしてや部活の先輩後輩関係など、普段の学生生活においての親しいやりとりも見せる。

 学校を舞台に、自分の夢に向かって青春時代を駆け抜ける。彼らの一生懸命な姿は、見る人に勇気や感動を与えるだけでなく、「応援したい」という気持ちにさせる。たくさんの登場人物が登場し、“主人公”の立ち位置はいるものの、登場人物ひとりひとりにドラマがあり、全員が“主人公”であることは変わりないだろう。(渡邉千智)

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