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『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』LiSAインタビュー「重くて長い手紙のような歌」

ぴあ

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』LiSAインタビュー

現在大ヒット上映中の映画、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』。全国の『鬼滅』ファンが本作を心待ちにしていたであろう。美麗な映像や華麗なアクション、重厚な物語を楽しむべくリピーターも続出している。

TVアニメのオープニングを飾った『紅蓮華』は、これまでの彼女のキャリアの中でも最大のヒットとなり、劇場版の主題歌『炎(ほむら)』も彼女が手掛けることとなった。

「お話をいただいた時は素直に嬉しかったです。もちろん、TVアニメの時も周囲からは“よかったよ”とは言っていただけていましたが、 “(TVアニメの曲を)LiSAにまかせてよかった”と思ってもらえたのかな、と。」

歌詞は、作曲と編曲を担当している人気作曲家・梶浦由記との共作で、LiSA自身の『鬼滅の刃』への想いが込められた楽曲となっている。

「アニメのプロデューサーと梶浦さんと私で相談しながら作っていきました。アニメのプロデューサーはどんな場面で曲が流れるのかを統括していますし、梶浦さんは主題歌だけでなく劇伴も担当されていますし、皆で作品に寄り添う楽曲の道筋を作っていったというか。梶浦さんが歌詞になる言葉とメロディーを並べてくださって、そこに自分の「無限列車編」への想いを重ねてもらうために、重〜い長〜い手紙のような内容を綴って、梶浦さんにお送りしました」

2010年のデビュー以降、数多のアニメ作品に関わってきた彼女。『鬼滅の刃』は、自身のキャリアにとって、どのような位置づけになるのだろうか?

「これまで一つひとつの作品に誠実に向き合ってきた中の大切な作品のひとつです。それが、すごくたくさんの方に受け入れていただいて、作品と共に音楽を愛していただくという、大きな経験をさせていただきました。それが自分自身のこれまでの作品との向き合い方だったり、制作の仕方だったりにすごく自信を持たせてもらった感覚ですね」

『紅蓮華』では、昨年の「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たし、マスメディアだけでなく、筆者自身、近所の幼稚園児も『紅蓮華』を口ずさんでいる場面を見かけた経験がある。近年あまりみられなかった「国民的ヒット曲」を生んだ歌手となったといえる。

「私も、お子さんがあの曲を歌っているというお話をよく伺うので、本当に愛されている曲なんだと実感しています。私の楽曲は、キーも高いですし、テンポも速く難しい曲が多いです。そんな『紅蓮華』という曲をお子さんが歌っているという事実に、すごく驚いています。本当に嬉しいです」

自身も映画好きで、劇場に足を運ぶことも多いというLiSA。『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』も、エンドロールまでじっくりと作品世界に浸って欲しいと語る。

「いい作品ってエンドロールが過ぎたあとも、呆然としてしまってその場を動けないことってあるじゃないですか。ある意味「引きずる」というか。そういう意味の延長で、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』のことも引きずったまま、それぞれの生活に戻ってくれたらいいな、そんな思いを込めて、この『炎』を制作しました。この映画が幕を閉じても、彼らの物語は続いていくという希望を持ちながら、皆と一緒に進んでいける曲になったらいいな。この曲と共に作品の世界に浸ってほしいですね」

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、現在全国の劇場で絶賛公開中だ。

撮影/高橋那月、取材・文/藤谷千明

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