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草なぎ剛から学ぶ、実直にやり続けるということ YouTubeチャンネル登録者数100万人達成を機に考える

リアルサウンド

20/2/24(月) 6:00

 草なぎ剛のYouTubeチャンネル『ユーチューバー草なぎチャンネル』が、チャンネル登録者数100万人を突破。その後も、じわじわとその数を伸ばし続け、103万人に到達した(2月23日現在)。2017年11月2日の初投稿から、およそ2年3カ月かけての快挙。公開中の動画は285本にも上り、そのコツコツと続けてきた地道な努力が垣間見える。

(関連:KAT-TUN 中丸雄一、中居正広のジャニーズ退所会見を賞賛「一人舞台と化してましたから」

 2月9日には、『登録者100万人ありがとうございます!』の動画を急きょ撮影&アップロードした草なぎ。登録してくれた多くの視聴者へ、改めて感謝の思いを伝えていた。そのなかで、最も印象的だったのは「僕的にはですね、YouTubeに関してというか、そういう大きな夢というかあんまり持ってなくて。一つひとつ積み重ねてるものが、みなさんに楽しく届いて、結果的に大きくなっていけばなと思っていたので」という言葉だった。

 どんな大きな波が押し寄せても草なぎ剛という男は、いつもマイペースだ。やると言ったことを、ちゃんとやる。続けると決めたら、実直にやり続ける。どんなに時間がかかっても、多くの人に“楽しい“が伝播していくことを諦めない。すぐに結果が出ないからと投げ出すこともなく、自分はこれだけ頑張ってるんだと天狗になったりもせず、あるいはこんなことをやっても無駄だとむやみに絶望したりせず……自分なりのペースを守って、通常運転をキープするということが、変化の激しい現代においてどれほど難しいことか。

 奇しくも、同じ日にバラエティ番組「『ぷっ』すま」などで絡んできた、旧知の仲である江頭2:50のYouTubeチャンネル『エガちゃんねる EGA-CHANNEL』の登録者数も100万人を突破。テレビではコンプライアンス上ギリギリなキャラクターだった江頭2:50と、テレビでは見られないリアルなエンタメを期待するYouTube視聴者との相性は抜群で、2月23日現在163万人とハイペースで駆け抜けている。

 2年3カ月かけて達成した草なぎに対して、10日足らずで100万人に到達した江頭2:50。それでも、草なぎは「あの男も、今日達成してるみたいなんでね。切っても切れない仲というかね!」と、いつもどおりにこやかに旧友の喜ばしいニュースを報告していた。

 香取慎吾と共にパーソナリティを務めるラジオ『ShinTsuyo POWER SPLASH』(bayfm)でも「江頭さんがYouTube始めて。勝手に言ってるらしいのよ。草なぎを呼ぶとか言ってて、勝手に言わないでくださいみたいな感じなんですけど(笑)」と、変わらぬやり取りで笑いを誘う。

 そんな草なぎを見ていると、それぞれのゴールに向かって、それぞれのペースで歩んでいけばいいのだと、背中で語られているような気がしてくる。すぐに目標地点に到達することももちろんいいことだし、回り道をすることだってそれはそれで悪いわけじゃない。だから、変に誰かと比べたり、焦って自分で自分を追い込んだりしなくていいのだ、と。

 そういう人が、振り返ると新しい道を作っている開拓者なのかもしれない。ジャニーズから飛び出したアイドルが、YouTubeで登録者数100万人を超えるチャンネルを作るなど、数年前に誰が考えられただろうか。SMAPというグループで活動してきた彼らの歴史は、いつだって気づけば時代を変えているのに驚かされる。

 先日、彼らと長年共にしてきた中居正広が、ジャニーズ事務所を退所することを発表した。中居のさすがの仕切りで、終始笑いが絶えなかった会見の中で、「メンバー4人にメールでお伝えしました」という流れがあった。その内容は控えられていたが、「ひとつ言うならば、剛くんは返事は1行くらいでした」と言及。言葉を選んでトークをする中居が、あえて草なぎの名前を出したのも、彼の変わらぬスタンスが、多くの人に浸透していることへの信頼感があったからだろう。

 かつて『SMAP×SMAP』が終わる際、中居がスタッフ全員にお揃いのスニーカーをプレゼントした、というエピソードがファンの中で語り継がれている。そのときも、草なぎが中居に送ったお礼のメールも「ありがとう」というさり気なさだったそう。そして、中居からは「返信はなかった」とも。

 特定の誰かや、周囲のリアクションがどうであっても、自分がしたかったからしたまで。相手が喜んでくれたらいいけれど、そうじゃなくても落ち込まない。周りに気を配りながらも、周りに振り回されずに、自分の思うままに振る舞うということ。いつも彼らの生き様から、苦難の多い人生で、笑顔を増やす生き方を学ばせてもらう。きっと、時間はかかっても、いつか。今より、いい未来が築けることを、私たちも、あきらめてはいけない。(佐藤結衣)

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