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欅坂46、今後グループはどう変化していくのか メンバー個人の活躍がさらなる成長の鍵に?

リアルサウンド

20/2/5(水) 7:00

 先日4名が離れることが発表された欅坂46(織田奈那と鈴本美愉は卒業、平手友梨奈は脱退、佐藤詩織は活動休止)。その衝撃的な発表によってグループの行く末を不安視する声はファンの間でも少なくない。結成以来最大のピンチを迎えたと言っても過言ではないだろう。しかし、そんな状況であってもメンバーは前向きな姿勢を見せている。彼女たちはしっかりと“未来”を見ているようだ。グループは今後どのように変化していくのか、彼女たちの言葉などから探ってみよう。

(関連:欅坂46 鈴本美愉が卒業まで貫いたプロフェッショナルな姿 ダンスメンバーとしての活躍を振り返る

 発表後の公式ブログには、離れるメンバーたちへの感謝の気持ちと同時に、今後の活動への前向きな言葉や決意などが並んだ。たとえば小林由依は「最近は、9枚目シングルの発売が延期になったこともあり、悲しいお知らせばかりですみません」と謝りつつ、その後に「でも、嬉しいこともたくさんあるんですよ」と続け、他のメンバーたちのここ最近の個人仕事での活躍を紹介している。(小林由依公式ブログ)テレビや舞台への出演、雑誌の表紙など、グループが波乱を迎えている裏で、着実に進んでいる個人の成長を冷静に見つめた視点だ。独自の世界観やパフォーマンスそのものに注目が集まる欅坂46にとっても、個人活動の場が広がっていくのは明るい要素であることに違いない。

 メンバー個々の活動は、グループ活動に比べて軽視されがちだが、非常に重要な意味を持っている。長沢菜々香が『りぼん』に毎月登場しているのが象徴するように、グループとして行き届かないフィールドへも”欅坂46”が踏み入ることができるからだ。そういう意味では、ある程度成長したグループがさらに飛躍するためのカギは、個人仕事にあると言ってもいい。齋藤冬優花も「私個人としては、2020年、自分の夢でもある舞台や演技のお仕事に挑戦してみたいです。その為には、もっと力をつけて、努力をし、欅坂のメンバーとして、少しでもグループの力になれるようにします」と個人としての目標を掲げている。(齋藤冬優花公式ブログ)

 こうした点からも今後の欅坂46、とくに一期生は、個人の活動をグループのパワーへと還元していく流れを強めていくのではないだろうか。個々の特性を活かす場はいくらでもある。特技や趣味を極めれば、いつかチャンスを掴めるはずだ。先輩である乃木坂46のように、多くの場でメンバーが活躍できれば、欅坂46もより一層大きなグループへと成長できるだろう。

 さて、今回の発表によって欅坂46としての作品の方向性に変化はあるかもしれない。グループから離れることになった平手友梨奈と鈴本美愉の担っていた“鋭敏”なイメージ、そして見る者に訴える力を持ったエネルギッシュなパフォーマンス……彼女たちが離れたことでこれまでのスタイルが変化することが予想される。

 しかし、だからといってすでに持たれているイメージそのものは簡単には変わらないだろう。欅坂46はこれまでdocomoのCMやイオンカードのキャンペーンなど、企業とのタイアップでも一貫した力強い存在感を放ってきた。なのでこれまでのグループイメージを維持しながら、その中で個々のメンバーが活動の場を広げていくのだろう。つかこうへいの代表作『飛龍伝2020』の主演にキャプテンの菅井友香が抜擢されたのは、その良い例だ。

 ところで、メッセージ性の強い楽曲の印象が強い欅坂46だが、ユニット曲に目を向けると意外と多彩な曲調にトライしていることがわかる。たとえば、7枚目のシングル『アンビバレント』収録の「302号室」はどこか懐かしさのある歌謡曲風のメロディが印象的な一曲。8枚目のシングル『黒い羊』収録の「ごめんねクリスマス」は、ポップでありながらも切ないサウンドに可愛らしいボーカルが乗るアイドルソングだ。これらはいずれもユニットソングで、グループ全体の作品とはまた違った魅力を持っている。

 東京ドーム公演でも盛り上がっていた青空とMARRYや、現在もメンバー全員が在籍しているFIVE CARDSは、デビュー初年度に組まれたユニットでありながら今もなお根強い人気がある。こうしたユニット曲の路線が、グループ全体のイメージに取って代わり、大きな力を持つ可能性もある。新たに加わった二期生の魅力も見え始めたことで、彼女たちによる新ユニットなどがグループに新しい風を吹き込んでくれることもあるだろう。

 大きな転機を迎えた欅坂46。今後はグループ全体としてはもちろんだが、それ以上に個人活動の活発化やユニット曲の方向性など、彼女たち個人個人の姿勢が重要になってくるモードへと突入するかもしれない。(荻原 梓)

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