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「くれなずめ」成田凌、「おちょやん」現場での言葉がトータス松本を動かす

ナタリー

21/5/15(土) 15:38

「くれなずめ」公開記念舞台挨拶の様子。

「くれなずめ」の公開記念舞台挨拶が、本日5月15日に東京・テアトル新宿で開催され、キャストの成田凌、高良健吾、若葉竜也、藤原季節、目次立樹、監督の松居大悟が登壇した。

「くれなずめ」は、友人の結婚披露宴で“赤フンダンス”の余興をするべく集まった高校の同級生6人が、披露宴と2次会の間の時間を持て余しながら、昔の記憶に思いを馳せる物語。

4月29日に公開予定だった本作だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となり、5月12日に封切られた。松居は「今日という日を迎えられて本当に本当にうれしいです。映画館に来てくださってありがとうございます」と観客に感謝を述べ、「5月12日までどうしていいかわからなくて、まさに“くれなずんで”いた。こうして上映を決断していただいて、撮影も上映も当たり前ではなくありがたいことなんだと実感しています」と語る。

主人公・吉尾役の成田は、本作の見どころを「エンドロール込みで最後の5、6分。それぞれの見方があるし愛にあふれた時間になっている」とアピール。さらに本作がカナダのファンタジア国際映画祭や中国の上海国際映画祭で上映されるとアナウンスがあると、藤原は「上海行きたいっすねー!」と無邪気に声を上げる。成田は「日本の高校生活や結婚式の様子、男のわちゃわちゃ感を(海外の人々が)どういうふうに観るのかまったく想像できないので、リアクションが楽しみ」と期待を述べた。

ここでサプライズゲストが登場する流れになるが、何も聞かされていなかったキャストたちは、この舞台挨拶を欠席したメインキャストの浜野謙太が来ると予想し「ハマケンさん?」「ハマケンさんだったら意味わかんないよね(笑)」とザワザワ。しかし主題歌「ゾウはネズミ色」を書き下ろしたウルフルズのトータス松本が登場すると、会場からは驚きと喜びのリアクションが起こった。

トータス、成田、若葉は連続テレビ小説「おちょやん」に出演していた。浮気によって主人公と離婚する役だった成田は、“ダメな父親”役だったトータスが隣に並ぶと「今日本で一番嫌われている男2人が……(笑)」と自虐。トータスも「嫌われてたなあー!」と笑うが、ヒロインの初恋相手役だった若葉は「僕は嫌われてないですからね!」と説明して笑いを起こした。

主題歌を担当することがまだ確定していなかった頃、トータスは「おちょやん」の現場で、成田に「どんな曲がいいと思う?」と声を掛けていたという。成田は「やってくれるんだと思って『うれしいです!』と言っていたんですが、まさかそれがプレッシャーになっていたとは(笑)」と、トータスは「劇中で僕らの曲を取り上げてくれていることもあって、やったことない感じの仕事だったから、やんわりフェードアウトしたらいいかな……と思っていた(笑)。でも成田くんがそう言うから断れへんと思った」と告白する。

劇中に使用された「それが答えだ!」のアンサーソングとも言える主題歌「ゾウはネズミ色」について、トータスは「『それが答えだ!』から25年くらい経ちましたが、結局人生に答えがあるのかと言われたらわからない。もっとあいまいな感じ、どこまで行ってもぼやける一方の曲にしたかった」と語る。高良は「エンドロールで変にシリアスにならず、ちゃんと上げてくれる曲」と、松居は「映画が90分掛けて伝えていることを、この曲が短い時間で伝えてくれてうれしい」と絶賛した。

最後に成田は「僕にとっても青春の思い出のような作品になって、観ていて恥ずかしいなと思う部分や、もやもやする部分もある。それでもまあいっかと思えた」と作品についてコメント。そして松居は目に涙をためながら「友達みたいな映画を作ろうと思ったんです。人間ってまとまっていないし、『あいつなんだったんだよ』って思うのが友達。この『くれなずめ』を皆さんの友達にしてくれたらうれしいです」と懸命に熱い思いを伝え、高良から「大悟おー!」と励ましの声を受けた。

(c)2020「くれなずめ」製作委員会

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