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進化し続けるミュージカル『レ・ミゼラブル』、プレビュー公演本日より

ぴあ

ミュージカル『レ・ミゼラブル』

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ミュージカルを全く観たことがなくても、作品名や“レミゼ”という略称、また《民衆の歌》や《夢やぶれて》などの名曲はおそらく、一度ならず何度かは耳にしているであろう『レ・ミゼラブル』。作品生誕の地ロンドンでは1985年以来ロングランが続き、日本では87年の初演から1~3年おきに再演され、現在までに世界53か国22言語で上演されている、紛うことなき“世界的メガヒット大作”だ。

40年近くも世界中で愛される理由は、やはりまずは音楽にある。セリフがなくすべてが歌によって運ばれる本作において、“音楽”は“脚本”とも同義。フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが描いた“Les Misérables=惨めな人々”の物語を、アラン・ブーブリル(作詞)&クロード=ミッシェル・シェーンベルク(作曲)がこれ以上ないほど的確に表した音楽は、物語がいつの世にも通じる普遍的なものであるがゆえに永遠に古びない。

一方、そんな音楽を視覚化する手段については都度ブラッシュアップが施されており、その“変化し続けていること”もまた長く愛される理由。各地での開幕や周年などを機に演出が変わるのは常にあったことだが、特に2009年にはセット、衣裳、照明、編曲などすべての演出要素が抜本的に見直され、「新演出版」と呼ばれるプロダクションが誕生した。オリジナル演出版の良さはそのままに、より現代に即した描き方になっていることが特徴だ。

現在では世界的スタンダードとなっているこの新演出版を、日本でも2013年公演から取り入れており、本日5月21日(火)、その2年ぶり5度目となる公演がプレビューを開始する。日本で長く愛される理由として見逃せないのが、各役に複数の俳優が配され、そして上演の度に新キャストが投入されること。本国スタッフが最終的な合否を決める“ガチ”オーディションで選ばれる新キャストは、毎回作品に新風をもたらすとともに、ミュージカルに縁のなかった層が劇場に足を運ぶきっかけともなってきた。

今年の新キャストは、エポニーヌの生田絵梨花(コゼットからの役替わり)、テナルディエの六角精児、マダム・テナルディエの樹里咲穂ら計7人。また主人公バルジャンには、2011年からの続投ながら、朝ドラ『エール』で全国区になったばかりの吉原光夫も名を連ねる。彼ら目当てに足を運んだとしても、いつしか作品ファンになってしまうのが『レ・ミゼラブル』。その人気は、これからも長く“メガ”級である続けることだろう。



文:町田麻子

公演情報
ミュージカル『レ・ミゼラブル』
作:アラン・ブーブリル&クロード=ミッシェル・シェーンベルク
原作:ヴィクトル・ユゴー
作詞:ハーバート・クレッツマー
演出:ローレンス・コナー / ジェームズ・パウエル
出演(トリプルキャスト、クワトロキャスト):
<ジャン・バルジャン>福井晶一・吉原光夫・佐藤隆紀
<ジャベール>川口竜也・上原理生・伊礼彼方
<ファンテーヌ>知念里奈・濱田めぐみ・二宮 愛・和音美桜
<エポニーヌ>唯月ふうか・屋比久知奈・生田絵梨花
<マリウス>内藤大希・三浦宏規・竹内將人
<コゼット>熊谷彩春・加藤梨里香・敷村珠夕
<アンジョルラス>相葉裕樹・小野田龍之介・木内健人
<テナルディエ>駒田 一・橋本じゅん・斎藤 司・六角精児
<マダム・テナルディエ>森公美子・谷口ゆうな・樹里咲穂

2021年5月21日(金)~2021年5月24日(月)<プレビュー公演>
2021年5月25日(火)~2021年7月26日(月)

会場:東京・帝国劇場
8月以降、福岡、大阪、松本公演あり

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