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「どっちが子供かわからない」廣瀬智紀&木村咲夜が舞う「スサノオと美琴」

ナタリー

18/8/8(水) 20:54

「ファンタジック・オーケストラミュージカル『スサノオと美琴~古事記~』」制作発表記者会見より。

8月29日に東京・新国立劇場 オペラパレスで上演される「ファンタジック・オーケストラミュージカル『スサノオと美琴~古事記~』」の制作発表記者会見が、本日8月8日に東京都内で行われた。

本作は、11歳の男の子・伊那美琴が日本創生期の“神の時代”にタイムスリップし、神であるスサノオと共に三種の神器探しの旅に出るファンタジー作品。制作発表の前には、本編より、アマテラスが閉じこもった天岩戸を開くべく、神々が宴を行う場面の一部が公開された。まず美琴役の木村咲哉がピアノの演奏に合わせて軽快なダンスを披露。続けてスサノオ役の廣瀬智紀が登場し、華麗な剣舞を見せると会場からは拍手が起こった。

記者会見には本作の総監督を務める井戸輝雄、芸術監督・指揮の坂本和彦、台本・演出を担当する杉本凌士、そしてキャストから廣瀬、木村、月影瞳、折井あゆみ、彩輝なおが登壇。井戸は本作について「オペラ、ミュージカル、演劇、バレエ、そしてオーケストラの力を結集して、『古事記』をわかりやすい物語として舞台化いたします。大変な挑戦ですが、日本や世界の数多くの方々に観ていただきたいです」と呼びかけた。

廣瀬はスサノオの役どころについて「僕自身の解釈では、すごく純粋で自分の心に正直な、かわいくてカッコいい神様だと思っています。暴れん坊だったり、わがままで自分勝手ですが、本作では、美琴に出会うことによってスサノオも変わっていきます」と述べ、「スサノオをたくさんの方に愛していただけるよう、がんばります」と意気込んだ。

司会者から剣舞について尋ねられた廣瀬は「スサノオの持っている十束剣は長くて大きく、重いのですが、この剣がスサノオの荒々しさをダイナミックに表現する手助けをしてくれているので、もっと(剣舞の)精度を上げていけたら」と前向きな姿勢を見せる。

スサノオと美琴の関係については「どっちが大人で、どっちが子供かわからないような関係性です(笑)。ストレートに感情をぶつけながら言い合ったり、足りないものを気付かせ合ったり、2人が成長していくさまを見せられたら」と述べつつ、木村に向けて「『この2人、いつまでも観ていたいな』という関係を目指そうな!」と呼びかけると、木村は「はい!」と元気よく返事をし、会場は和やかなムードに包まれた。

また廣瀬は本公演が1回限りの上演であることに触れ、「本番中にブラッシュアップできないことを踏まえ、稽古場ですべてをやっていかなければいけない。カンパニーで共通認識を持って集中して臨みたい」と真摯に語る。さらに稽古以外での“素の自分”について聞かれた廣瀬は「普段は『抜けてる』とか『天然』とか『人と違う時間軸を生きてるよね』って散々言われますが、今回はそういうことを言われないよう、しっかり務めたいです」と決意を固めた。

続く木村は「悔いのないようにがんばりたいです」とコメント。また劇中で披露するダンスについて「ヒップホップとバレエの要素も入っています」と解説し、「木村咲夜じゃなくて、美琴にしっかりなりきりたいです」と宣言する。また大人ばかりの共演者たちについては「皆さん優しいので、うれしいです」と話し、登壇者たちの笑いを誘った。

太陽の神・アマテラス役の月影は「誰もが知っている神様ということで、お役をいただけて光栄に思っております。今回は素敵な曲を歌わせていただきます」と明かす。続けて「オペラ界の才能豊かな皆様と共演するので、着いていくのに必死。普段は地声で歌うことが多いですが、今回はなるべく裏声を使えるようがんばりたいと思っています」と心境を語った。

イザナミノミコト役を演じる彩輝は「イザナミは神というより、母というイメージが大きい。今までたくさんいただいた愛を母性に変え、厳しさと温かさを兼ね備えた母親を演じられたらと思っています」と宣言し、「出ている時間が短いので、お見逃しなく!」と冗談を交えながら呼びかけた。

オーディションを経て、クシナダ姫役に選ばれた折井は「そうそうたるキャストの皆様とオーケストラをバックに歌うということは、ちょっと私にはハードルが高いかなという気持ちもありましたが、ここで一皮剥けたいなという思いもあり、オーディションを受けました。自分の役割をきちんと務められるよう、役者として精一杯向き合いたいです」と感慨を語った。

芸術監督・指揮の坂本は本作の見どころについて「演技と歌とバレエの要素に加えて、合唱団や女性だけのオーケストラも登場します。また、子供たちも楽しめる作品だと思っております」とアピール。台本・演出を手がける杉本は「とても人間っぽい神様のスサノオが、美琴くんと関わっていく中でどう変わっていくのかが見どころ。お2人(廣瀬と木村)は、とっても楽しそうに稽古していますし、その雰囲気がお客さんにも伝わるのではないかと思います」と自信をのぞかせた。

最後に廣瀬は「たくさんの要素を融合させた『スサノオと美琴』を、カンパニー一同でお客様に届けるということに責任を感じています。この作品が舞台の新たな可能性として広がっていけば」と宣言し、会見を締めくくった。

「ファンタジック・オーケストラミュージカル『スサノオと美琴~古事記~』」

2018年8月29日(水)
東京都 新国立劇場 オペラパレス

総監督:井戸輝雄
芸術監督・指揮:坂本和彦
台本・演出:杉本凌士
作曲:日高哲英
合唱:藤原歌劇団合唱部
演奏:G・Dream21

キャスト

スサノオ:廣瀬智紀
伊那美琴:木村咲哉
アマテラス:月影瞳
クシナダ姫:折井あゆみ

オモイカネノカミ:大塩ゴウ
タマノオヤノミコト:木村優一
アメノコヤメノミコト:鈴木健之
アメノウズメノミコト:醍醐園佳
アメノタヂカラオノミコト:井出司
アシナヅチ:松山いくお
テナヅチ:座間由恵
オオゲツヒメ:竹下裕美
機織り女:吉田美咲子

イザナミノミコト:彩輝なお
イザナギノミコト:岡幸二郎

タケシ:近藤直大
ヒロシ:田村継
マサシ:松田北斗
メグミ:宮崎友海
アツシ:山田刃

バレエ:島添亮子、後藤和雄、高橋怜子、ほか小林紀子バレエ・シアター

※宮崎友海の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。

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