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「アルプススタンド」がTAMA映画賞特別賞を受賞、城定秀夫「運命的なものを感じる」

ナタリー

20/11/29(日) 22:04

城定秀夫

第12回TAMA映画賞の授賞式が本日11月29日に東京・府中の森芸術劇場 どりーむホールで行われ、映画ファンを魅了した事象を表彰する特別賞に輝いた「音楽」の監督・岩井澤健治、「アルプススタンドのはしの方」の監督・城定秀夫が登壇した。

大橋裕之のマンガを原作とする「音楽」は、楽器を触ったこともない不良学生たちが思い付きでバンドを組むところから始まる“ロック奇譚”。バンド“古武術”のメンバーの声を坂本慎太郎、前野朋哉、芹澤興人が担当し、彼らの同級生・亜矢に駒井蓮が声を当てた。

7年掛けて制作した「音楽」。岩井澤は「キャスティングするときに、7年掛かっている作品のオファーは断れないと、豪華な方々が参加してくれました」と述べ、原作者の大橋については「家が近所なので、しんどいときに相談に乗ってもらったり、僕の中で総監督ぐらいの立ち位置にいます。大橋さんがいたからこそできた作品です」と感謝を伝えた。

「アルプススタンドのはしの方」では、夏の甲子園に出場している野球部の応援に来た高校生4人がアルプススタンドで繰り広げる会話が描かれる。授賞式には城定のほか、キャストの小野莉奈、西本まりん、中村守里、平井亜門、目次立樹が出席した。

新型コロナウイルスの影響で甲子園が中止になったことに話題が及ぶと城定は「この作品を作った頃は、甲子園が中止になることも世の中がこういう状況になることも予想していなかったんです」と述べ、「コロナの影響で宣伝がなされないまま公開された映画です。皆様の応援と口コミで作品の評判が広がりました。この時期に公開されたことに運命的なものを感じています」と思いを口にする。

2017年に兵庫県立東播磨高等学校が第63回全国高等学校演劇大会で上演し、最優秀賞を受賞した舞台を映画化した「アルプススタンドのはしの方」。司会から、“映画の天才料理人”と呼ばれていると伝えられた城定は「原作となった戯曲に感動したので、自分の味を押し付けるのではなく素材を生かそうと思いました」と言及した。

小野は「自分の目標を継続して、がんばっていきたい」と、西本は「『記憶の技法』という作品に出ています。よかったら観てください」とコメントする。中村は「今やるべきことに精一杯取り組んでいきます」と、平井は「舞台版の『アルプススタンドのはしの方』にも出演するので、よろしくお願いします」とアピール。目次は「来年公開される映画があるのでよろしくお願いします」と呼びかけた。

映画ナタリーでは、同授賞式の様子を引き続きレポートする。

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