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ジャッキー・チェン近年の3作からひも解く
ジャッキー映画の神髄、ここにアリ!

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2021年5月に劇場公開され、ジャッキー・チェンの衰え知らずのアクションスターぶりが世界を驚かせた『プロジェクトV』がいよいよデジタル配信開始に。まさにジャッキー映画の集大成とも言われた本作だが、さらに近作『ザ・フォーリナー復讐者』『ポリス・ストーリー REBORN』まで視野を広げてみると、多彩な作品の中にも、その道を究めてきたジャッキーならではの“神髄”がそれぞれ詰まっていることが分かるだろう。シルバーウィークから始まる秋の夜長は、この3作でジャッキー映画の神髄を堪能しよう!

『プロジェクトV』

世界を股にかけたアクションが連続!
ジャッキー最新主演作にして集大成の1作

ジャッキー・チェンの最新主演作にして、パンデミック下の閉塞した空気に風穴を開ける快作。

始まりは、旧正月の祝いで賑わうロンドンの中華街。実業家チョンが狙われたことから、中国系移民トン率いる民間諜報会社ヴァンガードが捜査に乗り出す。犯人は中東に拠点を置くテログループ。その魔の手は、アフリカで自然保護活動に尽力するチョンの娘にもおよぶ。さらに悪いことに、その護衛に当たったトンの部下がテロ一味に捕らえられた。トンは部下を救い、またミッションを完遂するために、空前のプロジェクトを実行に移す!

トン役は、もちろんジャッキー。若い部下たちを率いて陣頭指揮を執る頼もしさはもちろん魅力的だが、最前線で繰り出すユーモラスかつリズミカルなカンフーアクションは健在で、嬉しくなってしまう。ヤン・ヤンやアレンら部下役の若いアクション俳優たちをしっかり活躍させつつも、自らのスタントの見せ場はヒートアップ。ジャッキーはかねてから“明るく楽しい映画”を作ることを標ぼうにしていたが、そういう意味では、これはまさしくジャッキー映画の王道だ!

『プロジェクトV』に見るジャッキー映画の神髄はココ!

■ユーモラスかつリズミカルなカンフーアクション!
■若手にも見せ場は与えつつ、自分のスタントはヒートアップ!

★豪華な日本語吹替版キャストにも注目!

石丸博也、前野智昭、小西克幸、伊藤静、田所あずさ、宮瀬尚也

『ザ・フォーリナー 復讐者』

ハリウッドの名優&名監督とタッグ結成!
シリアスで激しい、ジャッキーの巧演が光る

言うまでもなくジャッキーは“俳優”であり、その性(さが)として、シリアスな演技にも興味を示していた。そんな可能性が開花したのが、このサスペンスアクション。

ロンドンでチャイニーズ・レストランを経営するクァンは爆破テロに遭遇したことで、最愛の娘を亡くしてしまう。犯人は、北アイルランドの英国からの解放を求める過激派組織。復讐を誓ったクァンは北アイルランドに飛び、副首相のリアムに情報を求めるが相手にされない。どこにでもいそうな中華系移民の彼は見下されていたが、北アイルランド政府も過激派も、やがてそれが過ちであったことに気づく。クァンは元米軍特殊部隊の凄腕の兵士だったのだ!

ナメていた相手が実はヤバいヤツだった=“ナーメテーター”映画とも言える本作だが、そんな意外性に富んだストーリーに、陽性のキャラを捨てて“陰”に徹したジャッキーがピッタリとハマった。『007/ゴールデンアイ』のマーティン・キャンベル監督の演出の下、同作のボンド俳優ピアース・ブロスナンを敵役に迎え、口数も少なくシリアスに徹したジャッキーの巧演が光る。もちろん、“ヤバいヤツ”だけにアクションも激しく快調!

『ザ・フォーリナー 復讐者』に見るジャッキー映画の神髄はココ!

■シリアスに徹した“俳優”ジャッキーの実力と可能性が開花!
■“実はヤバいヤツ”ならではの激しいアクション!

★豪華な日本語吹替版キャストにも注目!

石丸博也、田中秀幸、阿部彬名、藤井隼、藤田曜子

『ポリス・ストーリー REBORN』

SF設定下でのジャッキー十八番のポリスもの
冒頭13分間のアクションは圧巻のひと言!

“ポリス・ストーリー”という邦題は、ジャッキーが刑事アクションに挑んだ際のお約束。しかし、本作は単なる刑事アクションではない。

遺伝子学の権威である博士の護衛を命じられた香港警察の刑事リンは、博士が作り出した不死身の人造人間アンドレを倒すが、自らも炎の中に消えてしまう。13年後、オーストラリアでは人造人間を題材にした小説が人気を博していたが、その元ネタは13年前の香港の事件にあった。その背後で、博士が作った人工心臓をめぐり悪党たちが暗躍。彼らの標的は人工心臓を譲られ、白血病から生き延びた女子大生で、彼女はリンの娘だった。13年前の事故以後、死を偽装していたリンは愛娘を守るため、強大な敵に立ち向かう!

かくのごとく、SF風味の映画だが、ジャッキー作品ならではのハードなスタントが随所に炸裂。肉弾戦に爆破などの冒頭13分間のアクションはもちろん、世界遺産シドニーオペラハウスの屋根の上での格闘などハードな見せ場には事欠かない。親子の情愛という、近年彼がこだわってきたエッセンスも宿り、ドラマ面でも目が離せない。シリーズおなじみの主題歌『英雄故事』がジャッキー本人の歌唱で使われているのも、ファンならたまらないポイント!

『ポリス・ストーリー REBORN』に見るジャッキー映画の神髄はココ!

■肉弾戦に爆破、冒頭13分はいきなりアクションのつるべ打ち!
■衰え知らず! オペラハウスの屋根でのハードすぎるスタントシーン!

★豪華な日本語吹替版キャストにも注目!

石丸博也、豊永利行、美山加恋、木下紗華、楠大典、朴璐美

Column
ジャッキー近作3作を比較してみた
by.映画ライター相馬学

60代となり、ますます精力的に映画製作に取り組んでいるジャッキー・チェン。その原動力は、なんといっても、いろいろな映画を作ってみたいという意欲。ここで紹介した近作3本だけを見ても、出演作の多彩さが分かるだろう。

いずれもベースはアクションで、カンフーを主体としたジャッキーの妙演が光る。その上で、『プロジェクトV』ではユーモアとスリルが高密度で融合したドラマを展開させる。『ポリス・ストーリー REBORN』での、超人的でなかなか倒せないターミネーターのような敵を相手にしたスーパーバトルもSF風味で面白い。対して、ユーモアという持ち味を封印した『ザ・フォーリナー 復讐者』は、何度かシリアス路線を試してきたジャッキーのハードボイルドの到達点として強烈なインパクトが宿る。

ファイターであるだけでなく、親だったり上司だったりなどの、世代に合った設定をあ与え、それぞれのドラマも深化。アップデートされたジャッキー映画の神髄に、ぜひ触れてほしい。

Text:相馬学

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