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チェルフィッチュ×金氏徹平「消しゴム山」メインビジュアル(c)Shota Yamauchi

岡田利規×金氏徹平の“人間的尺度”疑う新作「消しゴム山」&「消しゴム森」

ナタリー

19/7/11(木) 16:00

チェルフィッチュ×金氏徹平「消しゴム山」が10月5・6日に京都・ロームシアター京都 サウスホール、「消しゴム森」が来年2月7日から16日まで石川・金沢21世紀美術館ほかにて上演される。

これは、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市を2017年に訪れたチェルフィッチュの岡田利規が、急ピッチで進む復興工事の様子を見て考え始めた、“人間的尺度”を疑う新作。今回は劇場(演劇空間)と美術館(展示空間)を用いて、各空間の特性やナラティブを捉え直した、劇場版「消しゴム山」と美術館版「消しゴム森」を立ち上げる。

今回の作品では、「家電のように解り合えない」や「わかったさんのクッキー」などで岡田とタッグを組んだ、現代美術家の金氏徹平がセノグラフィーを手がけ、舞台映像デザイナーの山田晋平とのプロジェクト“映像演劇”の手法も織り込みながら、人間中心主義から逸脱するような作品世界を描き出す。

上演に向けて岡田は「演劇という制度とか劇場という設備を、その場に集まった観客たちにその日の上演を最大級の強度で届けることを第一に考えて用いる、ということの、一歩先へと進んでいきたい。その場以外にも、そのとき以外にも向けられた上演をしていきたい。人間のためにだけではない演劇を、つくれるようになっていきたい」と語り、「人間の人間都合の尺度に対する態度が今よりもっとあっさりしたものになっているような未来が、仮にやってくるとして、そんなときにも演劇は、おそらく機能できる。でもそれは、今のそれとは違う仕方で機能する。その違う仕方というやつを、手探りで見つけていきたい。そのために、てはじめに、モノと人間と が、舞台上にともにあるその仕方がとてもごく普通で、にもかかわらずひとつの驚きでも同時にあるような上演を、つくってみようとおもっている」と意気込む。

金氏も「この新作において舞台美術として目指すものは、『タイムマシン』を作るような途方もないことかもしれません。『タイムマシン』もまた切断と接続の装置です。この装置を使って、例えば、物語を構成しない物や人、都市を構成しない構造物(モニュメント、記念碑)、人為の現実と舞台上の自然、完成のイメージを持たない状態での建設工事と未来が見えている状態での建設工事、物がそれぞれに持っている特有の時間やスケール、などについて考えてみたいと思います」と述べ、「今回の作品は劇場で上演されるだけでなく、美術館など、劇場とは違う文脈の空間、時間の流れの中でも展開されます。そこではただ単に場所を変えて上演するのでも、舞台美術が観客と地続きの空間に展示されるだけでもない状態を考えています。物語にとっての過去や未来としての、現実の時間や、そのリアリティが接続されるかもしれません。そのことで『物の演劇』と呼べるような時空を強化することができるのではないかと考えています」と語っている。

なお「消しゴム山」は「KYOTO EXPERIMENT 2019」のプログラムの1つとして上演され、チケットは7月26日に発売。「消しゴム森」のチケット発売日は後日発表される。

チェルフィッチュ×金氏徹平「消しゴム山」

2019年10月5日(土)・6日(日)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール

チェルフィッチュ×金氏徹平「消しゴム森」

2020年2月7日(金)~16日(日)予定
石川県 金沢21世紀美術館 展示室7~12、14 ほか

作・演出:岡田利規
セノグラフィー:金氏徹平
出演:青柳いづみ、安藤真理、板橋優里、原田拓哉、矢澤誠、吉田庸、米川幸リオン

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