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東方神起、BTS、SHINee、SEVENTEEN、EXO…コンサートで魅せるK-POPグループ

リアルサウンド

19/2/4(月) 8:00

 先日、音楽ライブ情報サービス「LiveFans」が、2018年の年間ライブ観客動員ランキングを発表した。その総合ランキングの1位に輝いたのが、東方神起だ。B’zや嵐を抜いて彼らが首位になったというのは、日本での東方神起の人気を実感させる結果ではないだろうか。

(関連:iKONとBTSが3冠獲得 『Gaon Chart Music Awards』から2019年のK-POPシーンを考察

 今回はこの年間ライブ観客動員ランキングから、K-POP部門の上位5位までを取り上げ、それぞれのコンサートの魅力を考察してみたい。

1位 東方神起
2位 BTS (防弾少年団)
3位 SHINee
4位 SEVENTEEN
5位 EXO

■東方神起の“一本入魂”ステージ

 再始動した2017年から続いた5大ドームツアーのファイナルとして、6月にアーティスト史上初の日産スタジアム3DAYS公演を開催した東方神起。年間トータル130万人という圧倒的な動員数を記録し、約2年というブランクを経ても日本での人気に陰りがないことを証明した。

 東方神起のコンサートは“一本入魂”という言葉がぴったりだ。1本1本の公演の1秒1秒に至るまで、彼らの“魂”を感じることができる。ステージから解き放たれるエネルギーは、見ているものを魅了させ、そして感動させる。「これこそが東方神起」という圧巻のステージだ。

 音楽だけでなく、彼らのライブパフォーマンスに魅了された人は少なくない。ブランクがありながらも動員数1位の快挙を成し遂げたのは、彼らのコンサートを愛してやまない人が多くおり、その日を待っていたからだろう。彼らは一瞬一瞬を決して無駄にしないアーティストなのだ。

■圧倒的パワーのBTS(防弾少年団)
 2018年は世界的にも「BTSの年だった」と言っても過言ではないだろう。全米ビルボードチャートを制したBTSは、世界中をツアーで駆け巡る中で、日本では初の東京ドーム公演を行った。2013年に韓国でデビューしてから足掛け5年という長い時間をかけて成し遂げたのだ。

 そんなBTSのコンサートは“パワー”という言葉が最初に思い浮かんでくる。彼らのダンスは一糸乱れぬシンクロダンス・カル群舞が目を引くが、それだけではない。彼らの持ち味は、まさに自身の“血・汗・涙”が見えるような、圧倒的なエネルギーを放つパワーダンスだ。そのエネルギーに思わず息を飲み、目が離せなくなる。

 BTSのコンサートには歌をしっかり聴かせるバラードや、コミカルな姿を見せてくれるパフォーマンス、ファンを和ませる日本語でのMCもある。世界的なグループであるにもかかわらず、コンサートでは泥臭さの他に、人間らしさを感じさせてくれ、親近感が沸く。それが多くのファンを共感させるのだろう。

■“チームワーク”で魅せるSEVENTEEN
 東京ドーム公演も近いのではないか? と言われているほどの人気を誇るSEVENTEEN。2016年に日本で初コンサートを開催した後、毎年コンスタンスにコンサートを行い、2018年は2回のアリーナツアーを開催した。そんな彼らは2018年に日本デビューを果たしたばかりだ。

 SEVENTEENといえばやはり“チームワーク”だろう。それは一糸乱れぬシンクロダンスの話だけではない。彼らがボーカル、ヒップホップ、パフォーマンスの3つのチームに分かれ作品を制作しているしていることは有名だが、それはコンサートでも生かされている。

 コンサートの演出もSEVENTEEN自身で行い、それぞれのチームで力を合わせて作り上げているという。自分たち自身をどう見せるか、何をしたらグループの魅力を生かせるのかを13人で話し合いながら作り上げる。そのSEVENTEENのチームワークをリアルタイムで感じられるのがコンサートという場所なのかもしれない。

■メンバーとファンの強い“絆” SHINee
 3位にランクインしたSHINeeは、2018年はグループとしてのツアーはなかったが、2月に東京、大阪のドーム公演、ファンミーティングを行い、メンバーであるテミンやキーのソロツアーもあったため、多くの動員を獲得することになった。彼らはコンサートに定評があり、チケットが入手困難なグループの一つだ。

 SHINeeのコンサートで感じるのは“絆”だ。メンバー同士の絆ももちろんだが、それだけではなくファンであるSHINee World(シャイニーワールド=シャヲル)との“絆”も感じることができる。綺麗に揃った掛け声、MCの時にメンバーの言葉に耳を傾ける姿、そして大合唱。彼らのコンサートは、SHINeeとシャヲルによって作られているのだ。

 もう一つの絆がある。裏方であるスタッフだ。ステージの演出やメンバーの姿を映す映像のカメラワーク、そしてサプライズなど、スタッフからのSHINeeへの愛を感じる。そしてSHINeeも彼らを信用しているのだろう。SHINee、ファン、スタッフ、それぞれの“絆”が強く結びつき、素晴らしいコンサートが生まれている。

■コンセプトのまま“ミステリアス”なEXO
 EXOは、2018年は2017年から続く『EXO PLANET#4 -The ElyXiOn-in JAPAN』のさいたまスーパーアリーナ、京セラドームの4公演とファンミーティングのみの開催だ。EXOとしてのツアーは行ってないが、グループ内ユニットであるEXO-CBXがアリーナツアー8公演を行っている。

 EXOといえば、デビュー当時は“未知の世界から来た新たなスター”。メンバー全員が特殊能力を持つというコンセプトで、ミステリアスな存在だった。時間が経つにつれそのコンセプトが前面に出る機会は少なくなったが、コンサートではその神秘性を残していると感じさせる。“どこか遠くて近寄りがたい存在”、それが他のアイドルにはないEXOの魅力でもあるのだ。

 コンサートではメンバーそれぞれの個性を発揮するソロコーナーがある。各メンバーのパフォーマンスを見ていると、全く違う魅力がありそれが面白い。その個性がEXOとしてリアルに重なり合った時にグループとしてのシナジーが生まれ、ファンを魅了しているるのだ。

■ライブで日本を駆け巡るK-POPグループたち
 毎日、日本のどこかでライブが行われているが、K-POPグループのコンサートも同様に、何万人も収容するドームやアリーナクラスの公演から、小さなライブハウスまで様々な場所で行われている。今では東名阪だけではなく、福岡、仙台、札幌など日本各地へツアーするようにもなった。日本のアーティストも顔負けの全国津々浦々のツアースケジュールの場合もある。

 なぜこんなにK-POPグループたちが日本でコンサートをするのか? それは日本のコンサート市場が充実しており、成熟しているということもあるだろう。彼らの母国・韓国では、最近はコンサートツアーを行うアーティストも増えてきたが、ツアーを行う土壌はまだ整えきれていない印象だ。そして日本のように数万人クラスの会場も少なく、人気のあるグループでも大規模な会場を毎回満員にすることはなかなか難しい。

 しかし、パフォーマンスの精度や経験値を上げるのには、コンサートで多くの人の前でステージを重ねていくのが一番だ。そして、“コンサート慣れ”した日本ではコンサートを多く行うことができる。ファンもコンサートに行くことに慣れているので、動員も見込める。そういう事情もあるのではないだろうか。

 コンサートの魅力の1つは“リアルでしか感じられないグルーヴとエネルギー”だと筆者は思う。きっとパフォーマンスをする彼らの方も同じことを感じているのではないだろうか。今後も日本でコンサートツアーを行うK-POPグループは多く出てくるだろう。そんな中でリアルの楽しさをを私たちに伝えてくれる“コンサートドル(コンサートを得意とするアイドル)”が生まれるかもしれない。(西門香央里)

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