男はつらいよ お帰り 寅さん
19/12/26(木)
『男はつらいよ お帰り 寅さん』 (C)2019松竹株式会社
映画ファンなら今年最後に(来年最初に)絶対に観るべき作品となった。公開から50年で50作品目なんてあまりにもゴロがいいので、「この機会に名場面を集めた総集編を」という安易な企画と思っていたら大間違いだ。どこから観ても「寅さん最新作!」さすが山田洋次監督。中地半端なことはしない。寅さんの甥・満男(吉岡秀隆)とイズミ(後藤久美子)の再会から始まる恋愛物語を軸に、おなじみのキャストの過去と今が描かれる。
数年前に『6歳のボクが、大人になるまで。』という同じキャストで12年間ドラマを撮り続けた洋画作品が注目されたが、これは50年同じキャスト描かれた、おそらく映画史上初の作品なのだ。観ていて自然と涙が出てくるのは、長い時の流れがいかに貴重なものであるのかを心が分かっているからなのだろう。
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