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綾田俊樹とベンガルの「綾ベン企画」が3年ぶりに登場

ぴあ

20/2/19(水) 0:00

綾ベン企画VOL.14『川のほとりで3賢人』

綾ベン企画『川のほとりで3賢人』が2月21日(金)から3月1日(日)まで東京・下北沢の駅前劇場で上演される。実はこの「綾ベン企画」、今回でなんとVOL.14。公演を立ち上げているのは劇団・東京乾電池の旗揚げメンバーでもある綾田俊樹とベンガル。だから“綾ベン”なのだ。1990年から1〜2年に1本ペースでコンスタントに公演を続けていたが、2006年以降は途絶えていた「綾ベン企画」。そして2017年に復活し、今回は3年ぶりの公演となる。

注目ポイントは大きくふたつ。まずひとつは、綾田俊樹とベンガルという俳優ふたりの実力は言わずもがな、今回ここにゲストとして加わるのが広岡由里子という点だろう。広岡といえばかつて東京乾電池に所属、つまりふたりの後輩にもあたる人物であり、その独特なトーンと飛び道具のような存在感で舞台、映像と幅広く活躍している俳優なのだ。出演者はたった3人だが、どう考えても濃密な作品になることは間違いない。

もうひとつは、演出を務めるのが映画監督の平山秀幸であるというところ。平山といえば映画『閉鎖病棟』『愛を乞うひと』などで知られる存在だが、実は前回の綾ベン企画公演で“舞台演出家デビュー”を飾っている。そして今作が舞台演出2作目、これはかなりレアと言えるだろう。もともと長年東京乾電池を観続けており、綾田&ベンガルらとも映像作品では多く関わってきた平山。そんな彼がこの個性あふれる3人をどう演出するのか、そこも見どころだ。

舞台は多摩川の河川敷。隣り合わせに暮らすふたりのホームレスの前に、福祉課の馬場マチコという、額にバンドエイドを貼っている女が現れる。マチコの出現でふたりの生活は徐々に乱されてゆき……というストーリー。言葉の断片から少しずつ明らかになるふたりの過去と秘密、彼らにつきまとうマチコの正体……コミカルながらもそこには河川敷に暮らす人のリアルも見え隠れし、彼らが決して“遠い存在”ではないこともわかる。3人の猛者が繰り広げるそんな物語を小劇場で味わえる、なんとも贅沢な時間ではないか。

文:川口有紀

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