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戸谷成雄「視線体」

19/10/3(木)

大自然に、動物や植物、そして人間と人工物。この世界はいろんなモノや生命が複雑に絡み合ってできていて、それ自体で完結しているように思える。もしそうだとすれば、完結した世界の内側に、新しい表現を生み出し付け加えることにどんな意味があるんだろう。ましてや芸術作品の中でも、彫刻という実体を伴うものをつくるというのは、どのような行為なのか。そこに必要や必然はあるのか。そんな問いかけをいつも胸に抱いて、長きにわたり創作を続けてきたのが彫刻の大家・戸谷成雄だ。シュウゴアーツでの個展では、抽象的な彫刻表現が空間全体に広がり、あたかも観者が彫刻内に取り込まれてしまったかのような錯覚に陥る。骨太で一貫した思考に支えられた表現は、一見してすぐ言葉にはならずとも、ずしりと腑に落ちてくる力強さに満ちている。空間を実際に体験してみると、彫刻がこの世に存在している意味が、少しだけわかるような気がしてくる。

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