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黒崎真音が語る、音楽で育まれた“自分らしさ”と“歌への愛情”「みんなと愛が共有できるようになった」

リアルサウンド

19/6/26(水) 13:00

 リアルサウンドでは現在、黒崎真音のニューアルバム『Beloved One』のリリースを記念した特別企画を展開中。先日、その第1弾として黒崎と盟友・ZAQの対談を公開したが、第2弾となる今回は黒崎のソロインタビューだ(関連:黒崎真音×ZAQが語る、アニソン歌手としての危機感とサバイブ術「ギリギリのところで戦ってる」)。過去のアルバム以上に、アップダウンする彼女の気持ちをシアトリカルに描き上げたこの1枚はいかにして完成したのか。ぜひその声に耳を傾けてみてほしい。(成松哲)

「親愛なる『歌』のための歌」が並ぶ新アルバム

黒崎真音 New ALBUM「Beloved One」全曲紹介 Video

ーーこれまで黒崎さんが発表してきたオリジナルアルバムは『Butterfly Effect』『VERTICAL HORIZON』『REINCARNATION』に『Mystical Flowers』。言葉の意味自体はわかるんだけど、音を聴いて答え合わせをしてみて初めてどんなアルバムなのか正体が浮かび上がるタイトルになっていました。

黒崎真音(以下、黒崎):そうですね。

ーーところが今作は『Beloved One』。つまり「最愛のなにか」というすごくダイレクトなタイトルになっています。

黒崎:今までのアルバムタイトルについてはレコーディングスタッフさんと一緒に決めていたんですけど、今回は私が発案させてもらったんですね。デビューしてからこれまで9年近く活動してきた中で一番伝えたいことや表現したことを考えたとき、やっぱり最愛のものに出会うこと、その運命性みたいなものを表現したくて。今までみたいなちょっと攻撃的でトゲのある私というよりは、もう少し奥行きのある感情……一見優しそうなんだけど、それだけではない、私なりの愛情を込めたアルバムのタイトルとして『Beloved One』という名前が一番しっくりきたんです。

ーー黒崎さんにとって「最愛のなにか」とは具体的には?

黒崎:やっぱり歌ですね。このあいだZAQちゃんとの対談でもさらっとお話ししましたけど、もしかしたらこのアルバムが私にとって最後の作品になるかもしれない。突然声が出なくなったり、事故に遭って亡くなったり、シーンから「黒崎真音、もういいや」って言われてしまうかもしれないことを考えると、本当に歌こそが最愛のものだなって思えてきたので。だったら、これが最後のアルバムになっても悔いが残らないように、はっきり「歌を愛しています」って宣言できて、しかも温かみのあるものにしたいな、っていう思いも『Beloved One』というタイトルには隠れてます。

ーーその「これが最後の作品になるかもしれない」という危機意識はいつ頃芽生えたものなんですか?

黒崎:デビューしたときから思ってました。私は運良くデビューできただけ、圧倒的な実力があってデビューできたわけではない、っていう意識が当時からありましたから。アニソンシーンだけを見てみても、周りにはレベルの高いシンガーの方がたくさんいらっしゃったので、この舞台に立てたのは奇跡だな、って。

ーーただ、その後9年近くシーンでサバイブしてきている。それが自信につながったりはしない?

黒崎:確かに2~3年くらい経った頃から「私がこの場に居させてもらえていることにはなんらかの意味があるのかもしれない」っていう自信みたいなものがついて、そこからは強気に攻めてきたつもりなんですけど、逆に9年経った今だからこそ、デビュー当時や2~3年目との時代の変化を感じますし。今も昔のように自分がカッコいいと思えるアニメソングを作っている自信はあるんですけど、それが果たしてこの時代に必要とされるのか? って言われたら、不安がないとは言えないんですよね。だからこそ1曲、1曲がこれまで以上に大切に、愛おしく感じられるようにもなりましたし。

ーー確かに時代の変化に敏感なアルバムというか、ちゃんと2019年ならではの音を鳴らすアルバムになりましたね。

黒崎:ありがとうございます。

【黒崎真音】シングル「ROAR」(TVアニメ『とある魔術の禁書目録Ⅲ』新OP)MV(ショートVer.)

ーー特に前半戦の「Beginning☆Journey」や「peko peko peach♡」は、いわゆる「アニソン」や「J-POP」というよりももっとグローバルな視点に立った曲。今まさに世界中で盛り上がっている、EDM以降の電子音楽・ダンスミュージックに仕上がっているし。

黒崎:あっ、でもあんまり世界のトレンドみたいなものを意識してはいないんですよ。既発のタイアップ曲である「Gravitation」「décadence -デカダンス-」「ROAR」をアルバムの軸にしたかったので、その3曲を上手くつなげる物語を作ろうっていう感じだったので。あと、アルバム用の新曲ってそういうダンスミュージックもあれば、ゴリゴリのギターロックもあるし、どバラードもあるし、バラバラなんですけど、そのバラバラの曲たちが3曲のアニメソングをキーに繋がっているのがすごく私らしいな、って思っていますから。あくまで個人的に、すごく黒崎真音らしい曲の並びになったな、って思ってます。

ーー以前もジャンルを横断することこそが黒崎真音というジャンルなんだ、っておっしゃってましたもんね。

黒崎:そのときにもお話ししたとおり、ミュージカルや映画に出演させていただいて、いろんな人格を演じているんだけど、ちゃんと1人の表現者として成り立っている役者さんたちを見て、あっ、もっといろんなことを自由に表現していいんだな、って気付けて。私はいろんなキャラクターを持ったアーティスト・黒崎真音なんだ、って思えるようになったら、すごく面白くなってきちゃったんです。「あっ、私、なんでもOKなんだ」って。それこそアルバムジャケットにもある多面体のような状態こそが一番自分らしい状態なんだな、って思っているから、今回は本当に自分らしい1枚ができたな、という気がしています。

ーーじゃあ先ほど挙げたアルバム前半戦の新曲「Beginning☆Journey」と「peko peko peach♡」って黒崎さんの中ではどういう位置付けの曲なんですか?

黒崎:インストの「アイヲツナイデ-Angel of the wheel-」と「Gravitation」でバーンッと幕を開けたあと、その勢いを持続させたかったというか、「Beginning☆Journey」はまさに“旅の始まり”。「『Beloved One』の世界へようこそ」ってあらためて宣言する1曲で。これはまさにおっしゃるとおり、K-POPだったり、海外のダンスミュージックみたいなテイストで、ってお願いしたパーティチューンで、「peko peko peach♡」は黒崎真音のオリジナルアルバムではある意味おなじみの1曲。どのアルバムにも必ず1曲は女の子の気持ちを歌った曲を作っているので、今回もそういうのがほしくて、かわいらしいダンスミュージックでってお願いしたら、ものすごくキャッチーなメロディとアレンジができあがったので、すごく気に入ってます(笑)。

ーーそして「décadence -デカダンスー」を境にアルバムの温度感がグッと下がります。7曲目の「A.I.D」ですけど、これ、読み方は「エー・アイ・ディー」?

黒崎:あっ、ストレートに“救済”っていう意味の「エイド」って読んでください。

ーーではなぜ、文字を「.」で区切ろうと?

黒崎:ただの救済じゃない感じというか、違和感がほしかったんですよね。

「音楽だと闇を前面に押し出してもOKじゃないですか」

【黒崎真音】5月9日発売「décadence -デカダンス- 」MV(ショートver.)

ーー実際、黒崎さんが書いた「A.I.D」の詞はゾンビもののホラー仕立て。しかも主人公は結局ゾンビになっちゃっているから、我々がイメージする救済はなされていません。

黒崎:私、普段から「なんらかのウイルスがどこかからやって来て、それに感染してしまうんじゃないか」「ヤバいな」って不安になる瞬間がけっこうあるんですけど、ほかの人に伺うと……。

ーーはい、ないです(笑)。

黒崎:そうなんですよね。皆さんはゾンビ映画的な恐怖感を普段からお持ちではないみたいで(笑)。だからこそ面白いかな、と思って作ったのがこの歌詞なんです。ゾンビに噛まれたことで、だんだんそのウイルスに侵食されて自分じゃなくなりつつあるから〈キミ〉の手で〈僕〉を殺してくれ、っていう。

ーーでも〈キミ〉は〈僕〉に手を下してないですよね?

黒崎:だから〈キミの声 掻き消した右手〉と、自分で自分の存在をなきものにしたんです。

ーーそして〈これが僕のA.I.Dだ〉と結んでますけど、これ、救済かと言われると、やっぱり……。

黒崎:いや、ある意味そうなんじゃないのかなあ、っていう気がしています。完全にゾンビになって〈キミ〉に噛みつくようなことはしなかったわけだから、それはそれで幸せだと思いますし。そういう違和感満載で毒々しい歌詞をしっかり書けたのはすごくうれしかったし、すごくお気に入りの1曲ですね。

ーー先日ZAQさんもおっしゃってましたけど、アレンジもカッコいいですしね。イントロの音を汚しまくったアコギのストロークや、ミディアムテンポのヘヴィロックに乗っかるピーキーなシンセが耳を引きますし。

黒崎:ホントにこの曲とはいい出会いができたな、と思ってます。私の好きなバンドにIcon For Hireっていう人たちがいるんですけど、デジタルサウンドとバンドサウンドの融合の仕方がすごく面白くて。そういう曲がほしいな、ということでコンペを開かせてもらったんですけど、普段の黒崎真音のイメージがあるからか、ゴリゴリのメタルを作ってきた方がとても多かったんです。

ーー実際の「A.I.D」は確かにメタルに軸足は置いているけど、もうちょっとポップだし、けっこうストレンジですよね。

黒崎:そのコンペで集まった曲の中でも、最終的に「A.I.D」になった頓宮(秀人)さんのデモだけが、そういうノリになっていて。それを聴いてすぐ歌詞を書き始められたくらいイメージにピッタリだったし、想像力を刺激してくれる曲で。いい感じに私を狂わせてくれるいい曲だな、と思ってます(笑)。

ーー先ほど「個人的なアルバムになった」とおっしゃってましたけど、コンペを開くときに参照すべきバンドを指定したり、本当に黒崎さんの趣味嗜好が前景化された作品なんですね。

黒崎:はい。アルバムジャケットの私の写真のとおり、今回は「多面体」のほかにもう1つ、「ヌーディ」というコンセプトがあったので。自分の思っていることや経験したこと、そういう裸の部分をファンの人たちや、これから黒崎真音と出会ってくれるかもしれない人たちに伝えたかったんです。だからこそ「私、いつか謎のウイルスに感染してゾンビになっちゃうんじゃないかなあ」っていう、9年間ひた隠しにしてきた不安もバーンッと発表してみました(笑)。

ーーそうやって黒崎真音の素を丸出しにしたら、ティピカルなアニソンやJ-POPではないオリジナルな作品ができあがった、と。

黒崎:そもそも私、周りのことがよくわかってないんですよ。だから「ゾンビがー」とか真剣に言い出しちゃうわけですし(笑)。そういう変な人間だから共感されないのは当たり前っていう自覚があるから、自分らしくしようとすると、自ずと誰ともカブらなくなっちゃうんです。たとえば声優さんやほかのアニソンシンガーの方って、基本的にみなさん、明るくて元気でいらっしゃるじゃないですか。

ーー「でも、私は暗いぞ」と(笑)。

黒崎:そうなんですよ! 真剣にがんばって音楽活動に取り組んでいるところはみなさんと同じだと思うんですけど「ああいうふうにはできないなー」って。でも今は「よかったー、私、闇が深くて」とも思ってますけどね。音楽だとその闇を前面に押し出してもOKになるじゃないですか。

ーー確かに普通に会話している場面で暗いことばかり話されると聴き手はイヤな気持ちになっちゃうけど、「暗いからカッコいい曲」っていうものはありますもんね。

黒崎:と言いつつ、うっかりネガティブツイートをしちゃったりもするんですけど……。

ーーそのお気持ちは音楽の中だけで発散させてください(笑)。

黒崎:さすがにそこまで病んだことはつぶやかないんですけど、素直な気持ちを書いたつもりなのに、あとで読み返してみたら、なんか意味深で「もしかしたら、これ、誰かに怒られるんじゃないかな?」っていう発言をSNSでしちゃってたりするんですよ。でも、これからは気をつけます。ネガティブツイートはしない! 大人なんだから!

ーー令和元年の目標が決まりました(笑)。で、「A.I.D」以降、「décadence -デカダンス-」のカップリングである「Renka.」、新曲「Black bird」とバラードが続きますけど「Black bird」にはビックリしました。

黒崎:ピアノ1本だけをバックにバラードを歌うのは、いつかやってみたかったことだったんです。

ーーでも、この曲の作編曲は宮崎京一さん。宮崎さんってギタリストですよね?

黒崎:あっ、ホントだ! どんな曲でも書ける方だから、ついお願いしちゃいました(笑)。「ピアノの方と一緒にレコーディングブースに入って一発録りで歌いたいなあ」っていう願望がまず先にあって、そのあとこの歌詞のもとになるプロットを書いて、京一さんに「ピアノのバラードをお願いします」ってお渡ししたら、本当にただただ沈んでいく「まさに歌いたかったのはこういう曲です!」っていう曲が上がってきました。

ーー実はこの曲こそライブで観てみたいんですよ。「Beginning☆Journey」や「peko peko peach♡」でフロアをアゲにアゲまくったあと、生ピアノ1本で歌われたら絶対グッとくると思うから。

黒崎:ピンスポットで私とピアノの方だけ照らした状態でやるのか、いっそ真っ暗な中で歌うのか。確かにいろんな情景が浮かぶし、想像力をかき立ててくれる曲なんですよね。

ーーただライブはもちろん、レコーディングも一発録りとなると緊張したんじゃないかな、という気もします。

黒崎:いや、この曲が一番緊張せずに歌えました。「peko peko peach♡」なんかは声色をしっかり作って歌わなきゃいけないから逆に大変だったし……。

ーー途中で〈「好きだよ」〉なんてセリフも入りますしね。

黒崎:だから初めて聴く方は「こんな隠し球まであるの!?」ってビックリすると思うんですけど、「Black bird」はまさにヌーディというか。好きなように歌っていいよ、ってディレクションをいただいたので、本当に自由に歌えたんです。結局、パートごとにバラバラに録らずに、ライブみたいに1曲通してレコーディングできちゃいましたし、テイクもそんなに重ねてないんじゃないかな? キーやテンポ感が私にハマったっていうのもあるとは思うんですけど。

「私、すごいポジティブなんですよ、結局!」

黒崎真音「Gravitation」MV(ショートVer.)公開!(TVアニメ『とある魔術の禁書目録Ⅲ』OP)

ーーで、続く新曲は「僕だけが世界から消えても」ですけど……。

黒崎:ここでちょっとまた景色を変えてみました。「Black bird」で沈むところまで沈んだあと、また少しだけ浮上した感じ。曲調はギターロックだし、歌詞も部屋の片隅で静かに膝を抱えて泣いていそうなイメージというか、ちょっとツラそうなんだけど、最終的には〈土に還り花が咲くのなら 今を愛してみたい〉というところに着地させていますし。だから「Renka.」と「Black bird」もそうだし、「Black bird」とこの曲もそうなんですけど、CDの曲間を5.5秒くらい空けてるんですよ。

ーー5.5秒って実はけっこう長いですよ。

黒崎:そうなんですよね。でもそのくらい大胆なことをすることでちょっと世界観が変わったことを伝えたくて。逆に一気にエンジンをかけたかった「アイヲツナイデ -Angel of the wheel-」と「Gravitation」の曲間は0.5秒くらいしか空けなかったり、今回は特に細かい調整をしています。

ーーそう伺うとCDを手に入れて、あえて無音の5.5秒を聴いてみたくなりますね。

黒崎:逆に5.5秒を一瞬に感じる方もいらっしゃるかもしれないし、いろんな感じ方をしてもらいたいですね。

ーーところで、なんで「僕だけが世界から消えても」で、少し気持ちを浮上させようと?

黒崎:次の「幻想の輪舞」に続けたかったからですね。「幻想の輪舞」が「まだやり直せる」「生まれ変われるよ」っていう曲なので、その前の物語になるような曲があったらいいなと思って。

ーーそこで面白いのが「幻想の輪舞」の作詞は桑島由一さんなんですよね。言ってしまえば他人の言葉に寄り添おうとしている。

黒崎:そうですね。

ーーところがその他人の言葉に寄り添った「僕だけが世界から消えても」の黒崎さんの歌詞(共作)にはウソがないというか、ちゃんと黒崎さんの言葉になっています。

黒崎:桑島さんの歌詞が本当に大好きなので、「幻想の輪舞」に輝いてほしいっていう気持ちで書いたのが「僕だけが世界から消えても」の歌詞で。その輝いてほしいっていう気持ちはもちろんウソじゃないから、ちゃんと私の言葉になっているのかもしれないですね。

ーーそして最後の新曲はアルバム表題曲「Beloved One!」です。

黒崎:私、すごいポジティブなんですよ、結局!

ーー歌詞の主人公は確かにそういうタイプですけど、さっき「ほかの声優さんやシンガーさんみたいに明るくないからなあ」ってボヤいてませんでしたっけ?

黒崎:だから「なに言ってんの?」って感じかもしれないんですけど、ホントにポジティブなんです(笑)。確かにネガティブなときはトコトン落ちる。自分の存在がイヤでしょうがないから「夜寝るとき、明日なんか来なきゃいいのになあ」って思うくらいネガティブになるんですけど、いざ次の日になるとちゃんと時間どおりに起きるし、お化粧もするんですよね。しかも「あっ、今日のリップの発色がいい」とか思っちゃったりもして。ネガティブになったときの落ち方はスゴいかもしれないんですけど、結局それは瞬間的なもの。好きなものに触れていればポジティブになれるんだな、って気付いたんです。

ーー言い換えるなら、今の黒崎さんは好きなものや愛すべきものに囲まれて生きている?

黒崎:そうなんだと思います。だからアルバムの表題曲であり、最後の曲は聴いているみんなとちゃんと笑顔になれる、そしてみんなに対して愛を届けられる光のような曲にしたいと思ったので、井内(舞子)さんにそういう曲に仕上げていただきました。

ーー黒崎さんのディスコグラフィを見てみると、その「みんな」に向けた曲って……。

黒崎:けっこう珍しいかもしれないです。でも振り返ってみると、いつもみんなに支えられてたんですよね。初めて『アニサマ』(Animelo Summer Live)に出たときって、気持ち的にはどん底状態だったんですけど、ステージに上がったらペンライトの光はすごくキレイだったし、みんなのワクワクした目も、共演者さんの歌っている姿も全部が美しくて。それにすごく勇気をもらったし「そのキレイなところに私も向かっていきたいな」「キレイなところにいられる人でありたいな」と思い続けてここまで来たので、みんなの愛がこうやってアルバムという形で芽吹いたんだよ、っていうことを歌いたかったんです。デビュー9年目にして、そんなことに気付けました。

ーーまさに歌詞の最後の一文のとおり〈やっと〉なんですね。

黒崎:歌うことがツラかったことがなかったか、って言われたらもちろんそんなわけはないんですけど、実はデビューしたときから私は私が求めていたみんなの愛の中に包まれていたんだな、っていうことがわかって。ワガママな自分からやっと抜け出して、〈やっと〉みんなと愛が共有できるようになったことを歌ったのが「Beloved One!」という曲なんです。

ーーあと初回限定盤の特典CDなんですけど、面白い企画ですね。

黒崎:私が歌ったものはもちろんなんですけど、(川田)まみさんや、IKUさんが歌ったものも含めて『とある魔術の禁書目録』のテーマソングを全曲カバーして、それをDJ WILDPARTY(ワイパ)さんにDJ MIXしてもらいました。

ーーワイパさんは腕っこきのDJだから、まず間違いなく面白い1枚になっているとは思うんですけど、これだけの曲を短期間でカバーするのって大変じゃないですか?

黒崎:まみさんの曲やIKUさんの曲は1コーラスだけカバーさせてもらって、その音源をワイパさんに繋いでもらっているんですけど、1日5~6曲は録らなきゃいけなかったから、大変は大変でした。しかもまみさんやIKUさんの曲ってすごくテクニカルなんですよ!

ーー存じ上げております(笑)。

黒崎:カラオケで歌うのは楽しいんだけど、いかに「See visionS」や「FIXED STAR」を黒崎真音として歌うかっていうことを常に心がけていました。

ーーカラオケならむしろ川田さんのモノマネをしたほうが盛り上がるけど……。

黒崎:そうなんですよねえ(笑)。でもちゃんと黒崎真音らしくもあるし、DJ WILDPARTYさんらくしもあるし、それでいてちゃんと『とある~』の歴史も感じられる聴き応えのあるものにはななった気がしています。

ーー最後に、ちょうど2019年の折り返しの時期に差し掛かってますけど、2019年の後半戦はなにをしましょう?

黒崎:具体的に決まっているのは11月のライブですね。まさにこの『Beloved One』を引っ提げて東名阪を回ります。

ーーセットリストはやっぱり新曲中心に?

黒崎:でも、ここ最近ライブをあまりやっていないこともあって、『幻想の輪舞』や『ROAR』のカップリング曲をまったくお披露目できていないので、それはぜひ歌いたいですし、これまでにも「Beginning☆Journey」や「peko peko peach♡」みたいなパーティソングは作っているので、この2曲と一緒に披露したら盛り上がるとも思いますし……。なんかやりたいことがいっぱいあるから、この際2部構成でもいいのかな? とも思ってます。片一方では好きな曲を歌って、もう片一方では『Beloved One』の再現ライブをやるって感じで。

ーー確かにコンセプトアルバムではないんだけど、CDの曲間の秒数まで細かくエディットされた物語性の高いアルバムだから、このトラックリストのまま、生で聴いてみたくもあります。

黒崎:なんか最近ワーカホリック気味なのか、いろんなアイデアが湧いて出てきて止まらない状態な上に、ツアーは1年ぶりくらいになるので、いずれにせよ黒崎真音らしい面白いステージにはなるのかな、と思っています。

(取材・文=成松哲)

■ライブ情報
『黒崎真音ツアー2019 Beloved One』
11月3日(日)東京:マイナビBLITZ赤阪  17:00開場/18:00開演
11月9日(土)大阪:RUIDO             17:00開場/17:30開演
11月10日(日)名古屋:池下CLUB UPSET 16:30開場/17:00開演
チケット料金:¥6,300(税込・1D別)
東京公演 問い合わせ DISK GARAGE 050-5533-0888(平日12:00-19:00)
大阪・名古屋公演 問い合わせ HANDS ON ENTERTAINMENT
03-6812-9539(平日 11:00-18:00) 

■リリース情報
黒崎真音『Beloved One』
初回限定盤(2CD)¥4,500+税
通常盤(CD)¥3,000+税

<収録曲>
M01.アイヲツナイデ-Angel of the wheel-
作曲:generatiONmaster
M02.Gravitation(TVアニメ「とある魔術の禁書目録Ⅲ」オープニングテーマ)
作詞:川田まみ  作曲:中沢伴行 編曲:中沢伴行、尾崎武士
M03.Brand new,Standing wings(CR東京レイヴンズ 搭載曲)
作詞:黒崎真音 作曲:高瀬一矢 編曲:高瀬一矢
M04.Beginning☆Journey
作詞:黒崎真音 作曲:佐高陵平 編曲:佐高陵平
M05.peko peko peach♡
作詞:黒崎真音 作曲:齋藤真也 編曲:齋藤真也
M06.décadence-デカダンス-(TVアニメ「されど罪人は竜と踊る」エンディングテーマ)
作詞:黒崎真音、akane  作曲:藤井亮太・奈須野新平  編曲:藤井亮太・奈須野新平
M07.A.I.D
作詞:黒崎真音 作曲:頓宮秀人(KEYTONE) 編曲:頓宮秀人(KEYTONE)
M08.Renka.
作詞 :黒崎真音  作曲:板倉孝徳  編曲:宮崎京一(KEYTONE)
M09.Black bird
作詞:黒崎真音  作曲:宮崎京一(KEYTONE)  編曲:宮崎京一(KEYTONE)
M10.僕だけが世界から消えても
作詞:黒崎真音・Yo-Hey(KEYTONE)作曲: Yo-Hey(KEYTONE)
編曲 : 飯田涼太(KEYTONE)、generatiONmaster
M11.幻想の輪舞(「グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION」オープニングテーマ)
作詞:桑島由一 作曲:藤間仁(Elements Garden) 編曲:藤間仁(Elements Garden)
M12.New world order(CR 東京レイヴンズ 搭載曲)
作詞 : 黒崎真音  作曲 : 中沢伴行  編曲 : 中沢伴行
M13.ROAR(TVアニメ「とある魔術の禁書目録Ⅲ」新オープニングテーマ)
作詞:黒崎真音 作曲:中沢伴行 編曲:中沢伴行、尾崎武士
M14.Beloved One!
作詞 :黒崎真音 作曲 :井内舞子 編曲 :井内舞子

<初回限定盤特典>
ノンストップクラブミックスCD
『とある魔術の禁書目録』シリーズの主題歌を黒崎真音歌唱によりノンストップクラブミックス化

<特典CD収録曲>
とある魔術の精霊讃歌(アルトルムフィア)〜DJmix〜
(『とある魔術の禁書目録』シリーズの主題歌を黒崎真音歌唱によりノンストップクラブミックス化!)
PHOTO BOOK(24P)

とある魔術の精霊讃歌(アルトルムフィア)〜DJmix〜収録曲
PSI-missing (川田まみ 『とある魔術の禁書目録』OP)
雨 (川田まみ 『とある魔術の禁書目録』挿入歌)
Rimless~フチナシノセカイ~ (IKU 『とある魔術の禁書目録』ED)
masterpiece (川田まみ 『とある魔術の禁書目録』OP)
誓い言~スコシだけもう一度~ (IKU 『とある魔術の禁書目録』ED)
Jellyfish (川田まみ 『とある魔術の禁書目録』挿入歌)
No buts! (川田まみ 『とある魔術の禁書目録Ⅱ』OP)
Magic∞world  (黒崎真音 『とある魔術の禁書目録Ⅱ』ED)
See visionS (川田まみ 『とある魔術の禁書目録Ⅱ』OP)
メモリーズ・ラスト (黒崎真音 『とある魔術の禁書目録Ⅱ』ED)
Gravitation (黒崎真音 『とある魔術の禁書目録Ⅲ』OP)
ROAR (黒崎真音 『とある魔術の禁書目録Ⅲ』OP)
FIXED STAR (川田まみ 劇場版『とある魔術の禁書目録-エンデュミオンの奇蹟-』ED)
ANSWER (黒崎真音 PSP(R)専用 3D対戦格闘アクション『とある魔術の禁書目録』OP)
Snap out of it!! (川田まみ&黒崎真音 『とある魔術の禁書目録』イメージソング)

Mixed by DJ WILDPARTY
(収録曲はすべて黒崎真音歌唱です。ただし、「Snap out of it!!」に関しては川田まみとのデュエットとなります。特典CDの収録順ではありません)

■リリースイベント情報(終了公演は割愛)
6月29日(土)アニメイト札幌
【1回目】12:30開場/13:00開演
【2回目】15:30開場/16:00開演

<内容>
【1回目】私物サイン会  “スマホで撮ろう10秒チャレンジ”
【2回目】握手会・CDサイン会(選択制)  “スマホで撮ろう10秒チャレンジ”

6月30日(日)とらのあな名古屋
13:30開場/14:00開演
内容:握手会・CDサイン会(選択制)  “スマホで撮ろう10秒チャレンジ”

6月30日(日)タワーレコード名古屋近鉄パッセ店
16:30開場/17:00開演
内容:握手会・CDサイン会(選択制)  “スマホで撮ろう10秒チャレンジ”
※詳細は公式サイトまで
終了分は割愛

黒崎真音公式サイト

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