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インディア・ソング

20/3/28(土)

4/1〜3 早稲田松竹にて上映。 『愛人 ラマン』の著者として知られるマルグリット・デュラスだが、その監督作は実験性と優雅さがなんともいえずやみつきになる。原作『モデラート・カンタービレ』の映画化である『雨のしのび逢い』などは親しみやすいが、デュラス自身の監督作は方法的に尖鋭なアート作品だ。70年代の『ナタリー・グランジェ(女の館)』『オーレリア・シュタイネル メルボルン』なども映像と音声の自由すぎる対峙が刺激的だったが、1975年の『インディア・ソング』はその頂点をなす、大胆な方法意識と耽美主義が奇跡の結婚を果たした傑作。『去年マリエンバートで』のデルフィーヌ・セイリグ扮する美貌の大使夫人に狂気の思慕を寄せる副領事の物語が……こんなまさかの様式で語られようとは!カルロス・ダレッシオの傑作サウンドトラックも無限の脳内ループを続けることだろう。

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