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Sexy Zone 佐藤勝利×King & Prince 高橋海人の新ジャニーズコンビ誕生! 映画『ブラック校則』を何度も観たくなるワケ

リアルサウンド

19/11/17(日) 10:00

 Sexy Zone・佐藤勝利主演、King & Prince・高橋海人出演の映画『ブラック校則』が好調な成績を収めている。11月1日に公開された同作、公開から10日間での観客動員は累計147,028人を突破し、公開2週目となる11月9日、10日の土日2日間の動員は前週の土日に比ベて92%と、継続して人気を博していきそうだ。

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 実際、Twitter上でも「もう1回観に行く」「1回目より2回目のほうが面白かった」などリピート鑑賞するという声が多く挙がっている。確かに、同作は観れば観るほど面白みが増していく“スルメ映画”である。そこで今回は、同作が“スルメ映画”である理由を考えてみたい。

 同作は「男女は1m以上離れる」「下着は白のみ着用可」「授業中のトイレは男子1分、女子3分以内」などブラックな校則が蔓延している高校に通う生徒・小野田創楽(佐藤)と月岡中弥(高橋)が、校則を変えるために奮闘する物語。きっかけは、生まれながら栗色の髪を黒く染めずに堂々と投稿する町田希央(モトーラ世理奈)。ブラック校則により黒く染めるように強要されるも、反発して不登校となっている彼女のために創楽と中弥が様々なストライキを行なっていく青春ストーリーだ。同作には脚本を『セトウツミ』(テレビ東京)の此元和津也、監督を『白衣の戦士!』(日本テレビ系)の菅原伸太郎、プロデューサーを『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)の河野英裕と、有名スタッフたちが集結し、公開前から注目が集まっていた。

 さらに、映画公開に先駆けて連続ドラマが日本テレビでオリジナルストーリーが、Huluにて放送されるなどメディアミックスも展開。特にドラマの位置づけが面白く、映画で描かれた一連の流れプラスαを創楽と中弥が語りながら振り返っていくというスタイルだ。細かな裏設定や裏事情が描かれており、ドラマ単体で観るとスムーズに飲み込みづらい部分もあるが、映画と併せて観ることで「こういう意味だったのか」「こことここがつながっていたのか」と新たな発見がある。リピートで観たくなる秘密は、ここにもあるのだろう。

 また、創楽と中弥のキャラクターの吸引力の高さも理由のひとつだろう。同作は河野プロデューサーが手掛けることやジャニーズ事務所のタレントがグループの枠を越えてバディを組むことなどから、「“令和版”『野ブタ。をプロデュース』」と言われていた。確かに男子高校生2人が女子高生のために奮闘するというスタイルは、通づるところがある。しかし改めて『野ブタ。をプロデュース』と比べると、同作のほうがキャラクターの対比が分かりやすくなっているように感じる。

 例えば、『野ブタ。をプロデュース』の桐谷修二(KAT-TUN・亀梨和也)のポジションとなる創楽は、修二以上に空気的な存在で根暗。いわゆる“陰キャ”全開で、見ていてイライラするほど男らしい思い切りが無い。中弥は草野彰(山下智久)と似ているキャラクターだが、創楽の暗さが振り切っているため中弥との差が明確に表れている。この正反対の2人のキャラクターを活かしたさまざまな行動が分かりやすく、病み付きになる。クスッと笑ってしまうシーンも多く、何度も観たくなってしまうのだ。

 また、創楽と中弥を演じる佐藤と高橋の対極の演技も面白い。創楽は佐藤にとってこれまでに演じてなかった役。ドラマ版では中弥との語りが多いためか、そこまで暗さを感じなかったが映画では振り切った演技を披露してくれている。思わず「早く言葉を発しろ!」と突っ込みたくなってしまう場面が多々ある。例えば、体罰教師である手代木(星田英利)に怒鳴られる場面では、不貞腐れながらも何も言えない気弱さを見事に表現していた。普段ツッコミ役が多い佐藤からは見えない顔を見ることができるだろう。高橋は、初主演を努めたドラマ『部活、好きじゃなきゃダメですか?』(日本テレビ系)の西野というキャラをクレイジーにしたような演技を見せている。演技経験の少なさを一切感じない、あっぱれな演技と言えるのではないだろうか。

 近年、ドラマ×映画のメディアミックス展開をする作品は少なくない。しかし、同作はメディアミックスの意味をきちんと感じることができ、かつ何度も観返したくなる良作ではないだろうか。多くの人の心を掴んだ佐藤と高橋のタッグは、亀梨と山下のようなバディとして今後も様々な作品で活躍してもらいたいとすら感じる。まずは『ブラック校則』のシリーズ化を待ちたい。
※高橋海人の「高」の字ははしごだかが正式表記。
(文=高橋梓)

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