9月8日から全国順次ロードショーされる韓国映画『1987、ある闘いの真実』の本予告が公開された。

　国民が立ち上がり、国と闘った韓国民主化闘争の実話を描いた本作。空前の好景気“バブル”の幕開けに日本中が浮かれていた1987年、飛行機でたった3時間の韓国では、歴史をくつがえし、国民全員の人生を劇的に変えた大事件が発生していた。すべての始まりは、ソウル大学の青年が取調べ中に不可解な死を遂げたこと。警察は心臓麻痺だと発表するが、新聞が「拷問中に死亡」とスクープし、大騒動へと発展していく。

　今回公開された本予告では、大学生の死を隠そうとする警察、それを不審に思う検察や真実を追う記者の姿に加え、一般市民たちも苦悩し、闘い始める様が展開されている。市民のデモ隊に向かって撃たれる催涙弾に逃げ惑う場面はさながら当時の記録映像のように激しく衝撃的だ。本事件は、先ごろ日本で公開された『タクシー運転手 ～約束は海を越えて～』で描かれた光州事件から7年後となる。

　キャストには、北分子の徹底排除に信念を燃やす南営洞警察のパク所長役にキム・ユンソク、学生の死を隠ぺいしようとする警察に対峙するチェ検事役にハ・ジョンウ、危険を顧みず運動家に手紙を運ぶ看守役にユ・ヘジン、拷問死の真相を隠蔽するために逮捕されるチョ刑事役にパク・ヒスン、看守の姪で大学生役のキム・テリほか、学生デモに立ち上がる大学生にカン・ドンウォン、警察にマークされている運動家にソル・ギョングなどベテランから若手までが集結している。

　なお、本作の監督を務めた『ファイ 悪魔に育てられた少年』のチャン・ジュナンは、本作プロモーションのため7月末に来日決定。トークイベントにも登壇する予定だ。（リアルサウンド編集部）