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「今のアイドル界は自由でやりたい放題」もふくちゃんとでんぱ組.incは今後どこに向かう?

リアルサウンド

13/9/24(火) 8:00

 でんぱ組.incのプロデューサーで株式会社モエ・ジャパン代表の“もふくちゃん”こと福嶋麻衣子氏が、でんぱ組.incと自身のプロディース論、そして今のアイドルシーンについて語る集中連載第3回。

第1回:「物語性の先に辿りつきたい」でんぱ組.incのプロデューサー・もふくちゃんが語るアイドル論
第2回:「でんぱ組.incはルサンチマンに火を付けて飛んでいる」メンバーを奮起させた“屈辱”とは?

 第1回目では『W.W.D』シリーズへの思いを、第2回ではでんぱ組.incがブレイクするまでの足取りを明かしたもふくちゃん。ここで気になるのは、でんぱ組.incの行き着く先だ。もふくちゃんは何を見据え、でんぱ組.incはどこへ向かうのか。さらには、もふくちゃん自身の今後や、現在のアイドルシーンへの思いについても、放送作家・エドボル氏が迫った。

――もふくちゃんは、いろいろと新しいこともやっていますが、“物語”はこれからも作っていくのでしょうか?

もふく:でんぱ組.incは奇跡的な成り立ちだと思うんです。誰かが描いたストーリーでなく、たまたまストーリーが内包されてて、それをそのまま表に出したらウケた、という。でも、みんながみんな、同じように濃いストーリーを持っているわけではないので。そういう子たちは、物語ではないところで勝負させないとな、と思っています。毎回、同じことで勝負をするのも好きではないので……ただ、世の中の動向やアイドルファンの向きを観察していると、まだ今の世の中は、ストーリーが付いているものが好きだなとは感じています。

――でんぱ組.incの物語の終着点はどこにあると感じていますか?

もふく:本人たちのモチベーション次第なところはありますよね。良い意味でも悪い意味でも、「やらされてる」アイドルたちではないので。逆に、本人たちがどういう夢を抱くかというところで、変わってくると思っています。

 来年の年明けから全国ツアーが始まるんです。プロデューサーとしては、ここまで押し上げたら、あとはベルトコンベアのようにどんどん進んでいくだろうと、ゆったり構えています。自分のいちばん大きな仕事というのは終わったと思っているので、あとは色々な人たちに任せて、私はちょっと休憩モード(笑)。

――ちなみに、こういう人に楽曲制作を頼みたいという希望はありますか?

もふく:また、『でんぱれーどJAPAN』『でんでんぱっしょん』の作曲をお願いしたWiennersの玉屋2060%さんと一緒にやりたいなっていう気持ちがありますね。彼は天才だと思っているので。

 あと、この歳になって「言いたいことって、人生の中でひとつかふたつしか伝えられないな」と気づいたんですけど、これはアイドルも一緒で、“タグ”は1、2個しか乗せられないんですよね。数が多すぎると、複雑になりすぎちゃって、誰もわかんなくなって、ついてこなくなっちゃう。でんぱ組.incは今、奇跡的なバランスで成り立ってるなと思っていて。今までずっと、ある程度までは広げつつも、余計なところにはボールを投げないように気をつけていたので、その成果だと思っています。

 ただ、これはあくまでも、でんぱ組.incに限った話。他のユニットでは、いろいろとやりたいことがあります。新しいユニットを作りたい気持ちはずっとあって。売れるかどうかを全く考えていない、カオスなグループを作りたい(笑)。

 そんなことを考えると、今のアイドル界は自由でやりやすくなっていると感じます。やりたい放題じゃないですか。また、今いろんなレーベルの方がみんな仕掛けてきている。おもしろいなー、みたいな、最近はこんな感じでいろんなことを少し俯瞰して見ている状況。今までずっと、でんぱ組.incに打ち込んで、放出し続けてきたので、充電期間です(笑)。

 今、本当に状況が変わってきていますよね。今年のTIFも、現場には行けなかったけれど、BiSがトリを務めたことが、ものすごく印象的でした。かつてのTIFならありえないこと。もう単なる“アイドル業界”とは言えなくなっている。そういう意味で、音楽業界全体が変わってきたなと感じています。

■福嶋麻衣子(ふくしままいこ/もふくちゃん)
株式会社モエ・ジャパン代表取締役社長。東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科卒業。でんぱ組.incのプロデュースのほか、秋葉原にあるライブ&バー『ディアステージ』や、アニソンDJバー『MOGRA』の運営なども手がける。TOKYO FM『妄想科学デパートAKIBANOISE』(水25:00)にもレギュラー出演中。

(インタビュー=エドボル/構成・文=編集部)

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