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竹達彩奈×クラムボン ミトに聞く、歌手と音楽作家の理想的な関係性 「10年20年、大切に歌っていける曲を作っていきたい」

リアルサウンド

21/1/22(金) 16:00

 竹達彩奈が、初の配信シングル「Dear Dear」をリリースした。同曲は、クラムボンのミトが制作を担当。年齢を重ねてもずっと歌い続けられるような曲、という竹達のリクエストから完成した「Dear Dear」は、大切な人へ等身大の気持ちを届けるミディアムバラードになった。

竹達彩奈「Dear Dear」視聴動画

 2012年に2ndシングル『♪の国のアリス』で初めて対面し、2016年の3rdアルバム『Lyrical Concerto』収録曲「AWARENESS」以来、約4年ぶりとなる今回のタッグ。両者の出会い〜歌手、音楽作家としてのそれぞれの印象、そして「Dear Dear」に込めた思いとは。歌手と作家の理想的な関係性、それぞれのモノ作りに対する強い気持ちが垣間見えるインタビューとなった。(編集部)【最終ページに読者プレゼント有り】

ミトさんに会ってバンドマンのイメージを覆された(竹達)

ーー竹達さんとミトさんが初めてお会いしたのは、竹達さんの2ndシングル『♪の国のアリス』(2012年9月発売)のときが最初だったそうですね。

竹達彩奈(以下、竹達):『♪の国のアリス』のバンドレコーディングをされていて、そこにご挨拶しに伺ったのが初めましてでした。私、そのときのミトさんの印象をすごく覚えていますよ。

ミト:どんなでしたっけ?

竹達:私の勝手な印象ですけど、バンドマンの方に対してちょっと怖いイメージがあったんです。でも、ミトさんに会ってそのイメージを覆されたというか。本当に腰の低い方で、「こんなハタチそこそこの小娘に丁寧な挨拶をしてくださるなんて、なんて素敵な方なんだ! 逆にすみません!」みたいな気持ちになったのをよく覚えています。

ミト:そのミュージシャンの第一印象って、沖井(礼二)くんが全部悪かったんですかね(笑)。

竹達:(笑)。沖井さんは一見怖そうというか、ちょっと人見知りじゃないですか。ピリピリされているイメージだけど、話してみたら全然そんなことはないんですけど。沖井さんもそうですし、(小林)俊太郎さんもそうですし、私とお仕事してくださる方って、本当に物腰が柔らかくて優しい方が多くて、素敵なご縁に恵まれているなと感じています。

ーーミトさんはそれ以前から、竹達さんのことを声優として存じていたと思います。一緒にお仕事をされたときに、どういう印象を持ちましたか?

ミト:僕もまったく逆のイメージかもしれないですけど、まだハタチになったくらいばかりですけど業界を連戦連勝してきたかのごとくのオーラというか(笑)。

竹達:(笑)。

ミト:後々になってわかることなんですけど、竹達さんもすごく人見知りで。最初からパッと開かれるタイプではない人だったというのと、緊張なさっていたというのもあったと思うんですけど、そのイメージが何年か続きましたね。たぶん、竹達さん自身が心を開いていくまでの熟成期間というのがあったんだろうなと。だから、逆に僕の腰が低かったというのも竹達さんがそうさせたんじゃないかってくらいで、「これは迂闊なことを喋ったら、どこかで事故るんじゃないかな?」と(笑)。

竹達:えーっ、私そんなにピリピリしてました?(笑)

ミト:(笑)。当時は今みたいに、ミュージシャンと声優さんがここまで創作につながっていくこともあまりなかったじゃないですか。違う業界の種族同士なので、いわゆる腹の探り合いというか、どう出てくる人たちなのかっていうのはあったのかも。

竹達:ああ、確かにそれはありましたね。自分がその業界を知らないからこそ、下手に失礼なことをしてはいけないみたいな。特に音楽に関しては、私は本当に素人だったので、とりあえず大人しくしていようってことで、ずっとスーンとしてました(笑)。

ミト:そのスーンとしているところが佇まい的には、こちら側としてはえらいオーラを持ってらっしゃるというか。そういうイメージは、もしかしたらあったかもしれない。

竹達:そうなんですね。でも、あの頃の私は、レコーディング現場で「こんな難しい歌、歌えないよー」って必死でしたから(笑)。

ミト:それはそうですよね。しかも、デビュー曲(2012年4月発売の「Sinfonia! Sinfonia!!!」)が沖井くんの曲だったじゃないですか。あの難易度の高い曲を、音楽が本業ではない方に歌わせようとするわけですから。マジ鬼畜だなと思って(笑)。

竹達:あはははは!(笑)。

ミト:僕がそれこそ豊崎(愛生)さんに最初に作った曲(2010年11月発売の「Dill」)、あれも鬼畜だとは言われたけど、豊崎さんご自身がもともとの音楽嗜好がだいぶマニアックな方だったのもあって。だけど、あの頃の竹達さんは究極のアイドル中のアイドルだと思っていたので。

竹達:えっ、そうなんですか?

ミト:そりゃそうですよ。だって、HTT(放課後ティータイム)にいる人間たちをアイドルじゃないとか、ありえないですよ。

竹達:たぶん本人たちはそう思ってないですよ(笑)。

ミト:いやいやいや。竹達さんの仕事を受ける前から、僕はさいたまスーパーアリーナでのライブも、そこで楽器を弾いているのも観ているし。正直な話、それもあって音楽的スペックが高い人たちになっちゃっていたんですよね。あとになって、あれも究極の叩き上げだったという話も聞きますが、結果的に求められるものもすごかったと思うんです。

竹達:確かに、あれから数年間はギターを弾けるってイメージを持たれていましたし(笑)。

ミト:だから、あれがあったというのもデカいかなと思っていて。でも、僕は僕でタレントさんが歌える範囲というか、「これぐらい丁寧なものが作れたら」と思ってやっていたので、そこを飛び越えた沖井くんはすごいなと思いましたよ。そのほかにも、いろんな人が楽曲提供していましたものね。いしわたり淳治くんとか末光篤くんとか、それこそ筒美京平先生もそうですし。それを飄々と飛び越えていくなという印象がありました。実際は飄々とではなかったでしょうけど。

竹達:そうですね。だって、本来は「下はここまで、上はここまで、これくらいの間で曲を作りましょう」っていうキーチェックを事前にするじゃないですか。なのに、沖井さんからはそれを飛び越えたものが来たわけですから(笑)。

ミト:「これぐらいはいけるだろう」みたいな?

竹達:デビューが決まって、最初にレコーディングした曲が「CANDY LOVE」と「Strawberry☆Kiss」だったんですけど、そのレコーディング前に事前に俊太郎さんのスタジオでキーチェックをしたんですよ。それが沖井さんとかほかの作家さんにも当然伝わっているものだと思うじゃないですか。

ミト:だけど、違うデモをもらったんじゃないかなぐらいのものが届いたと(笑)。それはたぶん、沖井くん自身も作家業自体をまだそこまでやっていなかったのもあるだろうし、探り探りだったのかな。例えば音楽業界だったら、そういうのを飛び越えてもどうにかなるだろうとか、そういうのはありますけど、ひと業界飛び越えると事故につながるじゃないですか。そういう事故を事故と認識していないのも、私たちミュージシャンのまだ歩み寄れていない時代だからこそというか。2010年から2015〜6年ぐらいまでって本当に特殊で、声優業界とミュージシャン周りが組んず解れつというか、すごく混沌とした時代だった気がしますね。

作家としてはクライアントからいただいたメニューに従う(ミト)

ーーその出会いを経て、竹達さんの3rdアルバム『Lyrical Concerto』(2016年11月発売)に収録された「AWARENESS」では、ミトさんが作曲・編曲という形で携わりました。

ミト:あのときは竹達さんやスタッフの方から、直接メニューが届いて。いわゆる戦隊モノじゃないけど、メカものアニメのオープニングぐらいのアグレッシブなものがあるとうれしい、みたいな感じだったと思います。

竹達:私が確か、「1曲の中でRPGを表現してください」って伝えたんだと思います。それこそ「戦いのシーンや情景が浮かぶような、情熱的な曲がいいです」みたいなことを、当時のプロデューサーにお願いして。

ミト:で、何が発展してそうなったかはわからないですけど、ロボット的なというか、いわゆるちょっと地球ではない世界がテーマになって。僕は作家ではありますけど、さすがにリリックでシナリオは作れないと思って松井(洋平)くんに頼んだら、松井くんが2日目ぐらいにA4用紙6枚ぐらいにシナリオを書いて、いきなり私に送ってきたんですよ(笑)。

竹達:あ、それ読みました!(笑) 設定がつらつらと書かれていて、すごかったです。

ミト:やる気がすごすぎたので、あとはこれをどうにかなぞらえてやればっていう感じでした。基本的に僕は作家としては、クライアントさんからいただいたメニューに従ってやるつもりなので、そうきたらしっかり返さなきゃいけない。だから、「これ、歌うの大丈夫なのかな?」と思いながらも、結果的にカロリーの高い曲に仕上がりました。

竹達:確かにレコーディングは大変でした。でも、ライブで歌うとめちゃめちゃカッコよくて。ただ、バンドさんたちはいつも苦労されています(笑)。

ミトさんの信頼感って本当にすごくって(竹達)

ーーその「AWARENESS」から4年を経て、今回の「Dear Dear」へとたどり着くわけです。

ミト:4年も経ったイメージがないですけどね。

竹達:そうですね、あっという間で。

ーーこの曲でミトさんにサウンドプロデュースや楽曲制作をお願いすることになった経緯は?

ミト:ああ、それは僕も聞きたかったんですよ。

竹達:今回、プロデューサーさんから「デジタルシングルを作ろう」というお話をいただいて、「じゃあ誰に曲を書いてもらう?」となったときに、やっぱり安心感じゃないですけど「しっかり作ってくださる方がいいよね」って話になって。そこで私からミトさんの名前を挙げさせていただいたんです。

ミト:そうだったんですね。

竹達:はい。ミトさんの信頼感って本当にすごくって。それこそ先ほどおっしゃっていましたけど、クライアントさんが望むものを作ろうと頑張ってくださるので、それがすごくありがたいんです。しかも、自分が求めているもの、作ってみたいものについてしっかり聞いてくださるし、そのオーダーに沿いつつもさらに上の仕上がりにしてくださるので、ミトさんに曲を書いてもらいたいなと思って。特に今回は私が30歳を超えて初のシングルだったので、“新しいもの”を作りたいなっていう思いがすごく強かったんです。「それを上手に表現してくださる方って誰だろう?」と考えたときに、ポン! とミトさんが思い浮かんで。ミトさんは作家としても活動されていますけど、アーティストとして表にも出る方で、表に出る側の気持ちと裏方の気持ちと両方に携わっているじゃないですか。なので、こっち側の気持ちにも寄り添っていてくれている感じも、安心感や信頼感として強かったんです。

ミト:うれしいな。作家冥利に尽きますね(笑)。

ーー今、“新しいもの”というワードが出ましたけど、確かに「Dear Dear」の醸し出す空気感はそれ以前の楽曲と比べると、かなり変わった印象があります。今までもこの要素を持っていたとは思いますが、今回は特にそこが突出したのかなと。

竹達:そうですね。今まではコンセプト含め、しっかり作り込まれた音楽というのがメインだった気がしていて。どの曲もすごく好きで、これからも大切に歌っていきたい曲たちではあるんですけど、一方で自分が40歳、50歳になっても変わらず等身大の気持ちで歌える曲を歌いたいという気持ちもあって。例えば「ライスとぅミートゅー」や「Hey!カロリーQueen」を50歳になったときにどう歌うかって、結構難しいじゃないですか。

ーー表現の仕方をちょっと考えますよね。

竹達:ですよね。もちろん歌っていきたい気持ちはあれど、それをどう表現していくかはすごく難しくて。だから、自分の表現として等身大のものをどんどん作っていかないと、音楽活動を続けていくとこの先壁にぶち当たるんじゃないかなと。そう思った中で、生まれたデジタルシングルなんです。

オーダーを受ける側としては取りこぼすのだけは嫌(ミト)

ーーなるほど。ミトさんはそういう具体的なお話を、どこまで聞いていたんですか?

ミト:ありがたいことに、今回は竹達さん含めてZoomでミーティングしたんですね。もっと言うとですね、私は去年からのコロナ禍でZoomが適用されるようになってから、自分の中でよりクライアントさん周りの情報を逃さないことができるようになって。理由は簡単なんですけど、Zoomを始めた瞬間にボイスメモを録るんです。だから、携帯に今までのミーティングが全部入ってます。

竹達:えーっ、恥ずかしい(笑)。

ミト:正直、リアルで対面しているときに「じゃあすみません」と言ってボイスメモを録れるほど、そんなに僕は肝が座ってないので(笑)。ただ、そこで「あのときのあれが拾えてなかったんじゃないか?」と思うのが、僕にとってはすごく恐怖というか。やっぱりオーダーを受ける側としては、取りこぼすのだけは嫌なんです。なので、竹達さんチームとのミーティングの1回目を去年の10月中旬に行って、そのあとで内容をテキストにまとめたらA4用紙3枚分になっていたんですよ。

竹達:えっ? (ミトが用意したメモを受け取り)すごい!

ミト:そのあとに直接いただいたメッセージも全部まとめて、それで最初からある程度ビジョンが見えたというか。

竹達:本当だ、私がLINEで送ったやつもちゃんと入ってる。

ミト:とにかくZoomで話したときから、先ほど竹達さんがおっしゃっていた、いわゆる演者さんとしての竹達さんとしてではなく、竹達彩奈というパーソナルなものとして作れたら、ということを書いてますよね。

竹達:はい。

ミト:そういうイメージがリリックのヒントになっているんですけど、普段だったらちょっと(テーマが)大きすぎて気恥ずかしくなるような気持ちについても触れていて、感情の真髄に近いくらい結構思い切ったなと思うんですよ。それこそ、「生きる」だとかそれくらいのレベルの話までしたし。たぶんそれもコロナ禍が大きかったのかなと。

ーー竹達さんが最初にミトさんの名前をイメージしたというのも、今のミトさんの話を聞いていたらすごく納得しました。

竹達:すごいですよね、こんなに安心できる人もいないんじゃないかってくらい。ボイスメモを録っていたのはびっくりしましたけど(笑)。でも、私も基本的に文字に残しておきたいタイプなので、ミトさんの気持ちもすごくわかります。

竹達さんはかなり早い段階から自分の意見を出していた(ミト)

ーー相手が望むものを取りこぼさないようにする、相手に対する思いゆえですよね。そういう流れを経て、曲が完成に向けて進んでいくと。

竹達:実は、完成までにもいろいろあったんです。まず、最初に歌詞とデモをいただいて確認させていただいて、すごく好きな歌詞と曲調で「ああ、素敵だな」というのがまず第一印象としてあったんですけど、のちのち歌詞の一部がほかのアーティストさんの楽曲とかぶることが発覚して。「それじゃあ、歌詞のイメージがだいぶ変わっちゃうじゃん!」って話になったんですけど、最初の歌詞の一部、その文字にもうひとつの意味があるらしいとわかって、「じゃあ、そっちに振ったらどうですか?」と。最初は夕方のイメージで作ってくださっていたんですけど、逆に朝焼けにしよう、日の出のイメージにしようと歌詞を変えてもらいました。で、アレンジに関しても変更するポイントを人づてでお伝えしていたんですけど、それがミトさんにうまく伝わっていなかったみたいで。いつまで経っても私がお願いしていたことが反映されていなかったんです。それで、気づいたらバンドレコーディングの前日になっていて(苦笑)。

ミト:リリックの舞台が夕方から朝に変わるわけで、感情から何からだいぶ違うことになるので、アレンジもだいぶ変えないといけないわけですからね。なのに曲に対するリクエストがまったくなくて、「あれ、これってリリック以外の楽曲周りに対する竹達さんからのリクエストってあるんじゃないですかね?」「あれ、これやばいかも?」と思って、その日の夜9時頃に「皆さんに招集をかけられますか?」と伝えて。11時にみんな揃ったのでZoomを開いたら、やっぱり思ったとおりだったという。ただ、お互い「これ、根本を変えないといけなんじゃない?」って気持ちやリリックに沿ったアレンジの方向性に対する認識が共有できていたので、そこからすぐに取り掛かって。最終的に当初のデモから7割ぐらい変わったんですよ(笑)。

竹達:結果的にそうなりましたね。その打ち合わせのあとにミトさんがすぐに作業して、朝イチで新しい音源を送ってくださったんです。それを確認して「そう、これだこれだ! これでぜひ進めてほしいです」ということで、そのままバンドレコーディングに入って(笑)。

ミト:その最中に、僕は構成表もスコアも全部書き直して。でも、わかったら僕は早いんですよ。そのミーティングが終わったのが深夜12時過ぎだったと思うんですけど、そこから始めてもう2時には出来上がっていたので。

竹達:大変苦労をおかけしました(笑)。

ミト:いやいや(笑)。でも、その勢いがあったからなのか、ある種のパターンに入っていたので、録音のときはめちゃくちゃバキバキでしたよ(笑)。ボーカルも3時間で全部録りましたし。竹達さんがありがたかったのは、かなり早い段階から「ここはもうちょっとこうしたい、ああしたい」という自分の意見をちゃんと出していたこと。特に歌詞はそうですけど、そのやりとりがあるとどんどん磨かれて変わっていくので。例えば、竹達さんだったらもうちょっとメルヘンというかおとぎ話的な感じに収めてもいいだろうってところを、今の竹達さん自身が「もっと言い切っちゃってくれ」と言うこともありましたから。

竹達:確か最初にいただいた歌詞は、もうちょっとふんわりされていましたよね。すごく言葉を選んでくださっているんだなと感じたんですけど、「もっと核心をついた、ドキッとするような言葉を入れてください」と伝えて、それで変えてくださったんです。

ミト:結構そこもギリギリまで詰めさせてもらえたから、本当にありがたくて。毎回どんなプロジェクトもそうであってほしいんですけどね。

竹達:そういうふうに丁寧にモノづくりができたら最高なんですけどね。

ーーこの丁寧な作り込みこそ、今のこの時代だからこそやるべきものなんじゃないかという気がします。実際、今回の「Dear Dear」はかつてないほどに刺さったんですよ。このサウンドと、そこに乗せられた言葉もそうですし、竹達さんの歌も今までとは違った表情が伝わりましたし。この丁寧さは、きっとリスナーの皆さんにもダイレクトに伝わるんじゃないかと思います。

竹達:ありがとうございます。

ミト:竹達さんがすごく気に入っていてくれているし、僕も好きではありますけど、どう届くのかはまったく未知数。今だったら二乃(※テレビアニメ『五等分の花嫁』で竹達が演じるキャラクター、中野二乃)のキャラソンを歌っている世界線がある状態で、この「Dear Dear」が果たしてどれぐらいのギャップを与えられて、どれだけファンの人たちをつなげられる線になるのかと、すごく考えるんですよ。ただ、そうは考えても、基本的にはクライアントさんやアーティストさんの望んでいるものを作っていくことが自分の中では命題だから、やっていることと頭の中で考えていることがいつでも分裂してしまう。でも、それが普段竹達さんがやっている稼業だと思うので、すごいことですよね。

音楽で10年近く戦ってこられたのはとって大きな誇り(竹達)

ーー竹達さんは今年の4月11日でアーティストデビュー9周年を迎えます。

竹達:本当ですか? そんなにやってるんだ!(笑)

ーー(笑)。当初は音楽に対して、前のめりという感じではなかったですよね。

竹達:そうでしたね。最初は怖すぎて、石橋を叩きまくって入ってきた世界ですけど(笑)。「もう絶対無理だよ!」と思いながら、母に背中を押してもらったりとかして飛び込んで、とりあえずやってみよう、それで考えようみたいな感じで始めた音楽活動でしたけど、9年やってきて思うのは、何かを作ったり何かを表現することがすごく好きなんだなということ。お芝居ももちろん大好きですけど、お芝居以外で表現できる場所ってすごくありがたいな、素敵だなと思っていて。しかも、それを竹達彩奈の名前でできるというのは、本当に恵まれた事だと思っているので、だからこそ自分の納得いくものを作らなくちゃいけないし、見せなくちゃいけない。それがたまにネックになったりするときもあるんですけど(笑)、そういう場所で10年近く戦ってこられたのは自分にとって大きな誇りですね。

ーーそういう意味では、「Dear Dear」はここから先がどんどん楽しみになる1曲になりましたね。

竹達:今後どうなっていくのかは私自身もまだ見えていないですけど、10年20年と自分が大切に歌っていけるような曲をこれからも作っていきたいなと思います。

■リリース情報
デジタルシングル「Dear Dear」
発売:2021年1月20日(水)

<収録内容>
1.Dear Dear 
作詞・作曲・編曲:ミト(クラムボン)
2.フラワームーン 
*竹達彩奈スペシャルトーク&ライブ「flower moon」より【LIVE音源】
作詞:加藤哉子 作曲・編曲:小林俊太郎

■ライブ情報
竹達彩奈ONLINE LIVE「Good-bye winter Hello spring!」
日時:2021年2月28日(日)開催
①昼の部【トーク+アコースティックミニライブ】 13:20配信開場/13:30開演
②夜の部【アコースティックライブ】 16:50配信開場/17:00開演
③打ち上げ放送 19:50配信開場/20:00開演
出演:竹達彩奈
バンドメンバー:小林俊太郎(key)、木暮晋也(Gt)、白根佳尚(Dr)
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