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山本政志「ロビンソンの庭」HDリマスター版の製作支援を募集中

ナタリー

19/4/9(火) 12:28

「ロビンソンの庭」

「闇のカーニバル」などを手がけた山本政志の劇場監督デビュー作「ロビンソンの庭」。本作のHDリマスター版の製作を支援するクラウドファンディングがMotionGalleryで実施されている。

1987年に公開された「ロビンソンの庭」は、山本にとって初の35mm作品。外国人ハウスで日銭を稼ぎながら暮らしていた主人公クミが、緑の生い茂る廃墟に迷い込んでいくさまが幻想的に映し出される。クミ役の太田久美子、“悪ガキ”ユウ役の上野裕子に加え、町田町蔵(町田康)、G.I.S.M.の横山SAKEVI、じゃがたらの江戸アケミ、OTO、ナベ、当時ばちかぶりのボーカルとして活動していた田口トモロヲらミュージシャンが多数出演。助監督として平山秀幸、演出補として諏訪敦彦が参加した。

ベルリン映画祭zitty賞、ロカルノ映画祭審査員特別賞、日本映画監督協会新人賞を受賞するなど国内外で高く評価された本作。現存するフィルムは損傷や変色などで劣化し、国内版DVDも発売中止となっているため鑑賞の機会が失われつつある。山本は「幸福なことに、現在のデジタル技術で、上映当時の色彩をよみがえさせる事が可能だ。体感済みの方も未体感の方も、より多くの人に、再生し新たな命を吹き込まれた『ロビンソンの庭』と出会ってもらいたい。『ロビンソンの庭』は、確実に時代を越境する映画なのだから」と本プロジェクトの意義を伝えている。

クラウドファンディングは4月23日23時59分まで実施。リターンとして撮影当時のスチールデータ、限定オリジナルBlu-ray / DVD、トークイベント付き上映会への招待などが用意されている。

山本政志 コメント

従来の映画に囚われず、作りたい映画を、作りたいやり口で生み出したい。そんな意気込みで、初の35mm作品に挑んだ。映画は一人では作れない。集ってくれた大吟醸のスタッフ&キャストから大きな力を得て、生き生きとした人間達と美術と映像と音が大脳を直撃する映像詩、「ロビンソンの庭」が誕生した。

特に“都市の中の緑”を描くため、樹々の発色には気を使った。都市の毒性をも養分として吸収し、繁殖し、再生していく“都市の中の緑の力“を表現できる色。テスト撮影を執拗に行い、現像方法も含めて数十種類の映像パターンから、緑の基本トーンを決定した。

だが、現存する35mmプリントは劣化しているし、過去に発売されたDVDでも正確な色再現はできていない。幸福なことに、現在のデジタル技術で、上映当時の色彩をよみがえさせる事が可能だ。体感済みの方も未体感の方も、より多くの人に、再生し新たな命を吹き込まれた「ロビンソンの庭」と出会ってもらいたい。「ロビンソンの庭」は、確実に時代を越境する映画なのだから。

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