欅坂46の小池美波の1stソロ写真集『青春の瓶詰め』（幻冬舎）が9月25日に発売される。

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　カメラマンは阿部ちづる。過去に佐々木希の『ささきき』（集英社）や、藤田ニコルスタイルブック『ニコルノホン』（講談社）を撮影してきたフォトグラファーで、欅坂46では渡辺梨加の1stソロ写真集『饒舌な眼差し』（集英社）も撮ったことのある女性写真家だ。『饒舌な眼差し』は女性ならではの視点で切り取った爽やかな空気感が印象的な写真集であったため、男性だけでなく女性ファンからも好評を得ていた。

　また、欅坂46とは関わりが深く、グループの1st写真集『21人の未完成』（集英社）でも小池美波のページである「子猫ちゃん」を担当。その際には、草原のような場所で無邪気な表情を見せる姿から、バスルームでのドキッとさせられる姿まで、小池の”可愛らしさ”と”女性らしさ”の両面を捉えていた。そのため、今回の『青春の瓶詰め』でも彼女のさまざまな面が期待できそうだ。

　発売にあたって同氏は、「みいちゃんの笑顔の中にはかわいさだけではなく、強さと優しさがある事を知りました。今まで知らなかったみいちゃんの大好きな魅力を、みなさんに一つでも多く知って欲しい！そう願っています」とコメントしている（参照：https://realsound.jp/2019/08/post-408941.html）。可愛さや優しさはファンならば感じているかもしれないが、”強さ”というのは意外な点かもしれない。彼女の魅力をよりたくさん知りたければ、本書を手に取るべきだろう。

　さて、欅坂46の1期生としてデビューした小池はこれまでに「二人セゾン」や「ガラスを割れ！」、「黒い羊」といったシングルのフロントメンバーとしてパフォーマンス面でもグループを牽引してきた。特に「二人セゾン」では平手友梨奈に代わりソロダンスを務めてグループの窮地を救った経験もあり、グループきっての臨機応変な対応力の持ち主でもある。

　そんな小池は、ロックなイメージのある欅坂46の中でアイドル面を担う重要な存在でもある。冠番組『欅って、書けない？』（テレビ東京）のシングルキャンペーンにおいて、グループのレパートリーの中でも最も激しい楽曲のひとつである「ガラスを割れ！」のMVに映る小池を見たベッキーが「ロック感が足りないよね」とツッコミ。他のメンバーがカメラに向かって睨みつけている中、小池だけは渾身の上目遣いをしていたため、彼女の”隠しきれない可愛さ”が画面に滲み出ていたのだ。

　また、1期生では数少ない関西出身として、会話に登場する関西弁の発音にこだわる姿が同番組で鉄板ネタとして親しまれている。たとえば、エセ関西弁を使うMCのハライチ・澤部佑とそれに対して怒る小池、という関係性は定番化しており、その度に口を尖がらせMCを睨みつけるも、むしろその怒った表情すら可愛くなってしまう。”強さ”と”かわいさ”はこんなところにも表れているのかもしれない。

　こうしてバラエティ番組でも活躍できるメンバーとして重宝されている一方で、ラジオ番組のパーソナリティーもこなす一面も持っている。吉田照美とともにパーソナリティーを務めるMBSラジオ『ザ・ヒットスタジオ』では毎週昭和の名曲を紹介。実は、昭和歌謡好きという一風変わった趣味を持っている。YMO結成40周年の際には、特設ページに映像コメントを寄せる意外な仕事も舞い込んでいる。

　そんなわけで、1期生の中では少々異端な存在感を漂わせる小池。ペンギン好きが高じてペンギン育成のスマホゲームを延々とプレイしているエピソードなど、時おり見せる変わった一面もファンのあいだで人気のようだ。

　今回の写真集は、撮影場所が中国・上海とその近郊だという。「最先端の街の雰囲気から路地裏のディープな雑踏まで、まるで一緒に旅行しているような気持ちになる一冊」とのこと。まさに、人気グループに所属していながらディープな趣味を持ち、かつ、可愛らしい姿で愛されている彼女にぴったりのテーマだろう。（荻原 梓）