『日本書紀』成立1300年を記念して開催中の展覧会。オオクニヌシの国譲りがあった神話の国・出雲を「神々や祭祀の世界」、古代王権の本拠地となった大和を「政治の世界」として、古代日本の成立や特質に迫っている。かつてはビル15階の高さまでそびえていたという出雲大社の巨大柱（しかも「宇豆柱」と「心御柱」2本の出血大サービス！）や、古代出雲の勢力を見せつける荒神谷または加茂岩倉遺跡の膨大な量の青銅器、前方後円墳発祥の地・纏向遺跡から出土した大量の鏡類、そしてヤマト朝廷と古代朝鮮半島との関係が見えてくる《七支刀》と、もう歴史ロマンがかき立てられまくり。神話と歴史がリアルにリンクしているだけでなく、『日本書記』に書かれた古代王権がこの21世紀にフツーに続いているんだもんな～。「実は、すっごい国に生まれちゃったのかも？」と考えざるを得ない今日この頃。