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『デジモン:』これまで描かれたのは前日譚? デジタルワールドではオリジナルな展開に注目

リアルサウンド

20/4/19(日) 16:25

 1999年に放送された『デジモンアドベンチャー』のリブート作品『デジモンアドベンチャー:』(フジテレビほか)の第3話「そしてデジタルワールドへ」が、4月19日に放送された。

 第2話で太一とヤマトのデジヴァイスが光り輝きオメガモンへと進化。究極体へと進化を遂げたアルゴモンを倒すも、依然として発射されたミサイルは止まらず、刻一刻とターゲットの東京に迫る。

参考:『デジモン:』初代ファンを唸らせる展開に 『ぼくらのウォーゲーム!』との共通点

 そこで太一たちは、ミサイルを自分たちの手で止めることを決意。太一とヤマトがお互いに共鳴し合い、オメガモンの一振りによって東京の上空まで迫っていたミサイルの軌道を反らすことに成功し、白い光に包まれた太一が目を覚ますと、そこは駅のホームだった。

 そして、無事現実世界へ帰還した太一たちはサマーキャンプへ。そこで同じクラスで幼なじみの武之内空らとつかの間の休日を謳歌する太一たち。デジモンとはなんなのか、ミサイルはなぜ東京を標的にしたのか、太一たちはこれまで起こった出来事に疑問を感じながら、また同じようなことがこの先も起こるのではないかと予感する。

 まもなくして、太一たちの前に大規模な停電が立ちはだかる。この危機を止めるのは自分たちしかいないと自らの意思であちら側の世界へと入ることを決めた太一は、アグモンと再会を果たす。しかし、そこはネットの世界とは異なる景色が広がっていた。そして告げられるのだったーーデジモンたちが住む「デジタルワールド」であることを。

 第2話にかけて、映画『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』を想起させるミサイルの発射とオメガモンの登場と既存のファンを意識した構成が敷かれ、はっきり言ってしまうと新規ファンにとっては多少置いてけぼりの展開であることは否めず、困惑する場面が多かったのではないか。

 筆者も第2話にしてオメガモンの登場は飛ばしすぎではないかと若干不安になっていたが、第3話でようやくこれまでのストーリーが「前日譚」であることが示された。初代のデジモンでも前日譚としての劇場版があったように、本作でも冒険が始まる前の序章として時系列を逆にした形で『ぼくらのウォーゲーム!』のクライマックスを差し込むことで、視聴者に何が起こっているだろうと疑問を抱かせつつ、以後のストーリーへの期待感を抱かせてくれている。おそらくこの前日譚として描かれた第1話~3話は、物語の重要な伏線となっていくことが予想される。ここで抱いた疑問の数々は、後のストーリーをもって明かされてくるのだろうと思われる。

 第3話のラストでも太一とアグモンがデジタルワールドで落ち合うシーンは『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』のシーンを想起させるなど、これまでは過去作とのつながりに終始していたが、第4話以降は独自のストーリーが展開されていくのではないだろうか。

 ここに来てようやくデジタルワールドへと足を踏み入れた太一たち。いよいよ選ばれし子供達による冒険活劇が幕を開けようとしている。デジタルワールドでの活躍を楽しみに待ちたい。

■川崎龍也
音楽を中心に幅広く執筆しているフリーライター。YouTubeを観ることが日課です。

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