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黒島結菜が『スカーレット』に持ち込んだ新しい風 キャラ性とヒッピーな衣装も話題に

リアルサウンド

20/1/8(水) 12:00

 八郎(松下洸平)が喜美子(戸田恵梨香)の作品を次世代展に応募すると聞き、所長の柴田(中村育二)は「銀座の個展の前に奥さんの方が目立ってどうする」と呆れていた。喜美子の才能を信じる八郎だが、美術商の佐久間(飯田基祐)から「豊富な知識に裏打ちされた自由奔放な作品ほど怖いものはない」という言葉を聞き、一瞬眉間にシワを寄せた。陶芸に行き詰まりを感じている八郎にとって、柔軟な発想で作品を作り続ける喜美子が脅威に変わりつつあるのが分かる。

 『スカーレット』第81回では、そんな喜美子と八郎の前に、弟子入りを希望する一人の女性が現れる。

 八郎のもとへ、喜美子が深野心仙(イッセー尾形)の弟子だった池ノ内(夙川アトム)と磯貝(三谷昌登)を連れてきた。2人は東京の芸術大学を卒業した女の子を弟子にしてほしいと頼みに来たのだ。つい先日、2人の弟子をやめさせたばかりの喜美子と八郎は断るのだが、その女の子、松永三津(黒島結菜)は「話だけでも聞いてほしい」とその場に留まった。

【写真】朝ドラでブレイク中の松下洸平

 三津はたった一人で日本全国の焼き物の産地をめぐり、勉強してきた。金賞を得た八郎の作品を見て「一旦世に出すと、後からどんどん真似されてしまいます」と話す三津は、日本全国から集めてきた釉薬の材料を取り出し、「もし弟子にしていただけるのなら、先生の新しい作品作りにぜひ生かしてください!」と交渉する。

 第14週のタイトルは「新しい風が吹いて」なのだが、三津はまさしく喜美子と八郎の陶芸に新しい風を吹かせる人物だ。陶芸について語る三津のハキハキとした口調やワクワクした表情から、彼女の研究熱心さが伝わってくる。三津の弟子入りを渋った八郎に「頑固オヤジちゃんや」「新しいもん取り入れんで新しい作品が生まれるわけないやん」と目を剥いて本音を漏らしたかと思えば、つきあっていた男のことを思い出して落ち込んだりと、実に若々しいのだが、そのコロコロと変わる表情に思わず心惹かれてしまう。また三津には男と別れた理由をダシに弟子入りを交渉するしたたかさもある。三津からは、これまで登場してきたキャラクターとは違う、新しい魅力が感じられる。

 三津が立ち去った後、八郎は「喜美子のことはちゃんと名前で呼んだな……」と呟いた。喜美子を「川島八郎の妻」ではなく「喜美子」として捉えた彼女に心動かされたのかもしれない。新しい風は喜美子と八郎にどのような影響を与えるのだろうか。

(片山香帆)

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