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東京パラリンピック 愛と栄光の祭典〈デジタル修復版〉

20/1/15(水)

「パラリンピック」。現代の日本ではポピュラーな言葉といっていいだろう。実は、この呼称が初めて公式資料に使われたのが1964年の東京大会だった。アジアで初となる記念碑的な大会を、美しいモノクロ映像で描いたのがこの作品だ。65年の公開以降はほとんど人の目に触れなかった“幻のドキュメンタリー”。初のデジタル化で、劇場での上映は貴重な機会となる。 バスケ、卓球…。カメラは、試合で躍動する車いすの選手たちをとらえ、開幕と閉幕の式典の模様を感動的に記録する。特に興味をひかれたのは、大会前の選手を追う際に背後に描写された当時の生活環境や街並みだ。高速道路やモノレール、東京タワーなど高度成長期の東京の風景を確かめるのも楽しい。監督の渡辺公夫は、日本映画の黄金期を支えた名カメラマンでもあるだけに、時代の空気感を表現した映像が印象的だ。 「ここに、ひっそりと忘れられているもうひとつの五輪がある」。序盤、ナレーションが映像に重なる。当時は21カ国から選手378人が参加した。今年8月25日開幕の大会は、百数十の国・地域、史上最多の約4400人が参加予定。「ひっそりと」ではなく、世界中が選手の活躍を見つめるはずだ。

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