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岩井俊二「Love Letter」の秘話語る、最新作の中山美穂と豊川悦司は「毒のある役」

ナタリー

20/1/8(水) 14:01

岩井俊二

日曜邦画劇場SP「Love Letter」公開収録イベントが1月7日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、監督の岩井俊二が登壇した。

このイベントは1月17日に封切られる岩井の最新作「ラストレター」の公開を記念したもの。トークショー前には、中山美穂と豊川悦司が共演した1995年の長編デビュー作「Love Letter」が上映された。監督としてのみならず、自身で音楽や小説、絵コンテも手がける岩井。本作ではまず小説を執筆し、それをもとに絵コンテを描いたそうで、司会の軽部真一から大変ではないかと聞かれると「好きなんですよね。これをやらせとけば幸せみたいな」とほほえみ、「最近ではさすがに色はつけませんが、この作品では絵コンテをカラーで描いていました。撮影の直前まで描いていたので、早く現場に入ってくれと言われましたね(笑)」と明かす。

本作では現代のシーンがノスタルジックに、過去のシーンが鮮やかに描かれていることを指摘された岩井は「そうですね。普通は回想シーンはスモーキーにしがちなんですが、逆にビビッドにするほうがかえって人の生理に合っている気がしてそうしました」と回答。またお気に入りのシーンは、酒井美紀が氷の上を滑る場面だと話すと「撮影前日まで雪がなく夜になってやっと降ったんですが、固まっていないので滑らせる方法がなかったんです。でも除雪車が削ったあとの雪がツルツルになっていることを発見して、明日の朝来てくれないかとお願いして、道にアイスバーンを作ってもらいました。あれが撮影の最終日だったんですけど、奇跡のように撮れたシーンでしたね」とエピソードを披露した。

イベントでは中山と豊川のVTRが流れる場面も。2人は撮影現場を「岩井さんのこだわりがものすごく感じられる。それに引っ張られて一生懸命付いて行っていました」「ハードな現場ですけど、面白いものを撮っているんだという実感が日々の撮影の中にありました」と回想し、岩井の印象について豊川は「意外と毒のある人」と、一方で中山は「ピーターパンみたいな人」と評した。2人は「ラストレター」にも登場しているそうで、岩井は「『ラストレター』ではそれこそ毒のある役なんです。2人をこの役にするのかって思ったら撮影が楽しみになりましたね」と振り返る。「ラストレター」を製作するきっかけについては「ちょくちょくリメイクをしたいという話をもらっていたんですが、しかし今手紙の話をやって成立するんだろうかという思いがあったんです。でもこれだったらやれるなというアイデアを思い付いたのがスタートでした」と語った。

なお、このイベントの模様は1月26日より日本映画専門チャンネルで開催される「岩井俊二映画祭」で放送。1月から3月にかけて行われる同特集では、岩井と「ラストレター」のキャストがタッグを組んだ作品や関連作がオンエアされる。

映画「ラストレター」公開記念 岩井俊二映画祭

日本映画専門チャンネル 2020年1月26日(日)13:30~スタート
<放送作品>
「Love Letter」
「四月物語」
「新しい靴を買わなくちゃ」
「undo」
「ルナティック・ラヴ」
「式日」
「チャンオクの手紙」
「リップヴァンウィンクルの花嫁 complete edition」
「映画『ラストレター』公開記念 松たか子&広瀬すず&岩井俊二 映画の魅力徹底トークSP」※特別番組

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