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震災で福島に取り残された被災犬描く、劇場アニメ「とんがり頭のごん太」製作決定

ナタリー

21/3/8(月) 15:30

「とんがり頭のごん太 ―2つの名前を生きた福島被災犬の物語―」フライヤービジュアル

劇場アニメ「とんがり頭のごん太 ―2つの名前を生きた福島被災犬の物語―」の製作が明らかに。2022年に公開される。

本作は仲本剛による書籍「福島 余命1カ月の被災犬 とんがりあたまのごん太」を原案にした長編アニメ。舞台は東日本大震災で被災し、福島第一原子力発電所事故の影響を受けて避難指示が出された福島の浪江町だ。たくさんの動物たちが取り残される中、家族と離ればなれになった犬のごん太を軸にした物語が展開。懸命に生き抜くごん太、置いていかざるを得なかった飼い主家族、そしてペットを救済するボランティアたちの姿を描く。

監督と脚本を担当するのは、「NITABOH・仁太坊/津軽三味線始祖外聞」「ふるさと-JAPAN」「8月のシンフォニー -渋谷2002~2003」を手がけた西澤昭男。西澤と過去3作でタッグを組んだメンバーが集結し、クリヤ・マコトが音楽、工藤ただしが美術監督、ワオワールドがアニメーション制作を担当する。製作・配給にワオ・コーポレーション、協力には福島民報社、浪江町役場、光文社が名を連ねた。西澤によるコメントは下記の通り。

西澤昭男 コメント

あの日を忘れない。
そして未来を真剣に考えるときだ。

2011年3月11日。あの日、マグニチュード9.0の地震と大津波によって日常の多くのものが失われた。街、家、仕事、そして命。その後に起きた原発事故ではふるさとを失い、いまも戻れない人たちが数多くいる。この未曽有の出来事を決して私たちは忘れてはならない。
便利で豊かになることを目指し、限りなく進んでいく科学技術…。その象徴ともいえる原発は、安価なクリーンエネルギーとして先進国に導入された。しかし、自然災害が多発する日本では果たして有効なのか。ひとたび事故になれば、すべてを失うことを知るべきではないのか。少なくとも未来に向けて、真剣に皆で考えるときではないか。

「とんがり頭のごん太 ―2つの名前を生きた福島被災犬の物語―」は、この思いを被災犬ごん太と飼い主家族、そしてごん太を救出し手厚い保護をしたボランティアたちを真正面から描き、大人も子どもも身近なアニメという表現を用いて伝えていきます。

第一作「NITABOH~津軽三味線始祖外聞」でSICAF(ソウル国際アニメーション映画祭)でグランプリを受賞。第二作「ふるさとJapan」第三作「8月のシンフォニー」では、リヨン・アジア映画祭でグランプリや第2位を獲得し、子ども映画部門でもグランプリおよび第3位を受賞しました。本作も広く世界に向けて情報を発信し、作品を問うていく所存です。

(c)ワオ・コーポレーション/光文社

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