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THE RAMPAGE、16人全員集合インタビュー バラードでの新たな挑戦とグループ内での個々の役割を語る

リアルサウンド

20/4/22(水) 21:00

 通算11枚目にして初のバラードシングルとなる『INVISIBLE LOVE』を4月22日にリリースするTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE(以下、THE RAMPAGE)。リアルサウンドの取材で初めて16人全員が同席したインタビューでは、MVのセクシーな世界観でもファンに衝撃を与えた新曲について語ってもらった。さらに、デビュー5周年を迎え個々の活動も増えてきたこのタイミングで改めて、それぞれのダンスや歌での得意ジャンルについて、また自分のグループ内での役割についてどう捉えているのか、率直な思いを語ってもらったので熟読してもらいたい。

(関連:THE RAMPAGE、MIYAVI……メロディとリズムの特徴的な絡み合いを体感 新譜5作をピックアップ

■バラード曲への挑戦、ボーカル/パフォーマンス面で意識した部分

ーー「INVISIBLE LOVE」は、シングルの表題曲としては初のバラードになりますね。

陣:以前からメンバー同士で、僕たちもある程度年齢を重ねて経験を積んだら「バラードの表題曲にチャレンジしたいね」とは話していました。今年は「LDH PERFECT YEAR」ということもあり、いろいろなことにチャレンジしていく年でもありますし、ありがたいことにTHE RAMPAGEに注目していただける機会も多くなってきて、新しい表現に挑戦するにはぴったりのタイミングだと思いました。

RIKU:バラード自体は今までに何曲か歌ってきてはいるんですが、今回はTHE RAMPAGEの新たな扉を開く1曲になったので、みんなこれまでとは違う形で気合いを入れて向き合った楽曲になりました。

ーーけだるい曲調や色気のある歌詞を含めて、これまでよりもぐっと大人っぽいセクシー感があって、「THE RAMPAGE、こう来たか!」という感じです。

LIKIYA:タイトルは直訳すると「見えない愛」という意味なんですが、自分にとってハードルが高い相手に気持ちを伝えようとアプローチするけれども、なかなか手が届かない……という、もどかしい想いを歌やダンスに込めて表現した楽曲です。

ーー作詞の小竹正人さんはEXILEの名曲はもちろん、LDHの数多くのアーティストの歌詞を手掛けられていますが、THE RAMPAGEのみなさんとは意外にも初コラボなんですね。

川村壱馬(以下、川村):プライベートではメジャーデビュー前からお世話になっていて、いつかTHE RAMPAGEとしてもお願いできればいいなと思っていました。小竹さんと出会って6年が経った今、小竹さんの書かれた歌詞を歌えることが本当に嬉しかったです。小竹さんは本がお好きでご自身でも本を書かれているので、「言葉の美しさ」を知っている方。そのワードセンスにはもはや脱帽です。歌詞に〈赤く染めろよ 血の色より濃い赤に〉というフレーズがあるのですが、小竹さんならではの描写だと思います。歌詞には度肝を抜かれましたし、改めて小竹さんの綴る言葉に惚れました。

ーー日本語の魅力、美しさをフルに駆使したような言葉が並んでいると思います。

RIKU:小竹さんワールド全開の歌詞なので、まず表現するのが難しくて、これはただ練習して歌うだけではダメだろうなと思いましたし、ボーカリストとしてすごくハードルが高い作品だと感じました。でも結果的に僕たち3人の声とパフォーマーのみんなのダンスが合わさって、楽曲の持つ意味や世界観を、等身大の姿で表現できたと思っています。楽曲からもMVからもそれを感じていただけるはずなので、幅広い世代の方々に届いてほしいですね。

吉野北人(以下、吉野):小竹さんがこれまでに手掛けられた名バラードはもちろん聴いていましたが、歌詞をいただいたときに「やっぱりすごいな」と。世界観の作り方、主人公の切なさやもどかしさをうまく表現されていて、そのレベルが衝撃的でした。最初にデモを聴いたときに曲調的には意外だなと感じたんですけど、歌詞も込みで聴いたら、はっきりと世界観がイメージできたんです。切なくて、色っぽい楽曲です。

ーーRIKUさんはハードルが高いとおっしゃっていましたが、吉野さん、川村さんは歌ってみていかがでしたか?

吉野:僕はレコーディングするにあたって、感情移入だけでなく、リズムや声の乗せ方を意識しました。語尾のニュアンスをいつもとは変えてみたりして。「繊細に歌う」ということを意識しつつ、一言ずつしっかりと歌わせてもらいました。

川村:僕は、スムーズに進めることもできたかもしれないですが「もう1回、いいですか?」と、何度も歌わせてもらいながら進めました。RIKUさんの言うように難易度の高い楽曲でしたが、妥協せずに作ることができたと思っています。

ーー川村さんの歌声の質感はもちろん、シングルの表題曲では珍しくラップが入らないというのもいい意味でリスナーの期待を裏切る“外し”だなと思ったんですが。

川村:言われてみればそうですね。でもラップを入れるかどうかというのは、あまり意識していないんです。ラップがなくてもTHE RAMPAGEらしさが表現できている楽曲に仕上がっていると思うので、今回はこういう形をリスナーの皆さんにも楽しんでほしいです。

ーーなるほど。女性ダンサーとのペアダンスやイメージシーンの多いMVにも、役者として活動されているメンバーが多いTHE RAMPAGEならではの見どころが詰まっていると感じました。振付はLIKIYAさんが担当されたそうですね。

LIKIYA:この楽曲にはセクシーな切なさがあるので、まずそこを意識して組み立てていきました。あとはMVの監督から「小道具として椅子を使おう」と提案があったんです。見る人によっていろいろ想像できる部分かなと思いますが、“椅子から離れられない”というテーマがあったおかげで「手の届かないもどかしい想い」を表現することができたと思います。結果的に歌詞ともマッチした演出になっている作品になりましたし、挑戦したかった表現を存分にできましたね。女性ダンサーとペアで踊るパートについては、各自で振付を担当しているんですが、いろいろなシチュエーションでそれぞれの想いを表現しているので、すごく見ごたえがあるんじゃないかと思います。

ーーパフォーマーのみなさんは、実際にこの振付を踊ってみていかがでした?

長谷川慎(以下、長谷川):椅子振り(椅子を使ったパフォーマンス)は今回が初めてだったんですが、昔から先輩方が椅子振りをしているのを見てきたので、憧れがありました。でもいざ椅子を使ってみると、普通に踊るよりも難しくて……(苦笑)。なかなか思ったように動けなかったり、苦戦しましたね。でも16人揃って踊るMVを見ると、「こんな魅せ方があるんだ」という新たな発見もありました。この人数が揃ってこそ、完成する振りというか。客観的に見てもすごく格好良い作品になっていると思います。

後藤拓磨(以下、後藤):R&Bの楽曲ではいつもLIKIYAさんに頼っているんですが、毎回ニュアンスが違うんですよね。サビでの椅子振りには大胆さがあるんですけど、メロの部分には繊細さがあって、指先まで神経を張り巡らせて踊らないと伝わらないような……また、そんなに激しい曲調でもないので、ひとつひとつの動きの“間”を大事にしています。そういう繊細な振りが進んでいく中で、感情も表現しなければいけない。僕の中では、これまでの楽曲と比べても最難関といえるくらい難しい楽曲です。椅子振り自体も動ける範囲が限られているので、本当に難しいなと。いろいろ勉強させてもらいました!

神谷健太(以下、神谷):MVでは1番をAメロ、Bメロからサビ前まで、16人全員でぶっ通しで踊ったんですよ。たとえば、振りの中の「止め」をひとつとっても、フレーズや曲の部分によって止め方のニュアンスが違います。すごく細かな部分ではありますが、そういった見せ方の違いにもこだわっているので、注目してもらえたら嬉しいです。撮影しながら「ここはこうした方がいいんじゃない?」とみんなで話し合いつつ、LIKIYAさんのイメージに近づける形で作り上げていきました。最終的に仕上がった映像を見てみたらしっかり揃っていて「おお!」って。

ーーシックなスーツの衣装を含めてこれまでとは違う方向性でスタイリッシュなMVでしたが、撮影時の印象深いエピソードはありますか?

鈴木昂秀(以下、鈴木):今回はそれぞれイメージシーンを撮らせてもらったんですけど。僕は女性の方に15回ほど、顔が腫れるくらいの本気のビンタをいただきまして……(笑)。詳しくはぜひMVでチェックしていただきたいんですが、撮影でしかそういう経験はできないと思うので、いろんなことを勉強できたなと思います。

山本彰吾(以下、山本):映像の話ではないんですが、椅子振りのシーンを撮っていた時のスタジオが面白かったんです。スタジオのある場所でだけ、小さい声で喋っても対面にいる人に“天の声”みたいに上から響くような作りになっていて。たとえば僕が喋っているとして、(岩谷)翔吾には聞こえなくても、LIKIYAさんには、真上から言葉が降ってくるような感じです。それが皆面白くなっちゃって、小学生みたいに遊んでました。陣さんの悪口言ってるの、聞こえました?(笑)

陣:バッチリ聞こえてましたけど!? あ~傷ついたよ~……(笑)。 

ーー(笑)。MVの冒頭では藤原さんがフィーチャーされていましたね。

藤原樹(以下、藤原):監督さんから「女の人に振られて、バラを投げつけられる」シーンだと説明されたんですけど、今まで実際にそんな経験をしたことがないので、撮影の時は「彼女にバラを投げつけられるほどひどいことしたんだな……」ってイメージして自分に「ひどいぞ」と言い聞かせながら表情を作っていきました。

ーー藤原さんをはじめ、THE RAMPAGEには役者としても活躍している方が多いですが、演技の経験が活きた部分はありましたか?

藤原:それはみんな、あると思います。MVというよりドラマのような感じで、新鮮な気持ちで楽しく撮影できました。

■メンバーそれぞれの好きなダンスジャンル/グループでの役割は?

ーーC/Wの王道なバラード「INTO THE LIGHT」も含めて、パフォーマンスを観られる日が楽しみです。リアルサウンドの取材に16名全員で参加していただくのは初めてなので、改めてパフォーマーのみなさんには得意だったり好きなダンスジャンル、ボーカルの3人には歌うのが得意だったり好きなジャンルをうかがえたらと思います。あと、今現在のみなさんが自分のグループでの役割をどう捉えているのかもうかがいたいです。では生年月日順に、LIKIYAさんから。

LIKIYA:自分の得意なダンスジャンルはR&Bです。役割は、グループの方向性などを決めて、メンバーそれぞれの意見を吸収して良いバランスにまとめること。リーダーでありながらも、みんなからあえて一歩距離を置いた“学年主任”みたいな立ち位置ですかね。

陣:僕はポッピンですね。役割は、同じリーダーでもLIKIYAさんとは違ってお母さん的な立ち位置というか、グループをまとめつつ、雰囲気作りをする役目です。

RIKU:歌うならR&Bやバラードが好きです。僕は木の根っこのように、グループを支える役割かなと思います。

神谷:得意なのはロックダンスとR&Bです。これまでは第三者目線というか客観的な意見をグループ内に伝えるのが自分の役目かなと思っていたのですが、さらに自分にできることを探しています!(笑)

与那嶺瑠唯(以下、与那嶺):僕も陣さんと同じくポッピン、ロボットダンスですね。役割はヒーリング、かなあ? 客観的にグループを見ている部分もあると思います。

山本:得意ジャンルというと音楽的にはヒップホップですが、ジャンルで言うとフリースタイルかニュースクールと呼ばれているものです。役目としては、これは理想なんですけどTHE RAMPAGEの“GO出し”になりたいです! たくさんのアイデアを吸い上げてまとめて、16人で一斉に攻めることのできるタイミングを見極めて「GO!」といえる、そんな存在になりたいです。ブレーン的な感じですかね?

川村:よく聴く曲、聴いていてアガる曲をトータルの値で考えてみるとヒップホップが多い気がしますが、素敵な曲は素敵な曲に変わりないので、ジャンル問わずさまざまな楽曲を聴いているかなと思います。ヒップホップが好きかと思いきやオーケストラのサウンドも好きだったりしますし、本当にさまざまですね。

 自分のグループ内の役割は、良い意味で突き抜けて、飛び抜けていくこと。日常にある全てのものが、直接的でないインスピレーション的なものも含めて仕事に繋がっていたいタイプなので、どんな時でも仕事のことが頭にあって、存在としてもグループの柱でいたいと思っています。「自分がブレたら、自分が折れたら終わりだ」というくらいの自覚と責任を忘れないのがマイルールですね。メンバー会議などグループのことについてディスカッションする時にも積極的に話しますし、そういった部分も含めてある意味、リーダーくらいの熱量で取り組ませていただいています。

吉野:僕はジャンルというより、独特の世界観があって、情景が見えたり共感できる作品が好きですね。役割は、THE RAMPAGEを知らない方にも俳優などの活動を通して幅広い方にグループの名前や魅力を伝えていける立ち位置なのかなと思います。

岩谷翔吾(以下、岩谷):得意なのはニュージャックスウィングです。僕はメンバーそれぞれの意見を汲み取って、バランスの取れた意見を提案する役割かなと。ちょうど年齢もグループの中では真ん中くらいなので、誰にとっても話しやすい存在でいたいなと思っていますね。

浦川翔平(以下、浦川):得意なのはニュージャックスウィング、あとヒップホップですね。役割は、グループの火付け役、特攻隊長だと思います!

藤原:得意なのはR&Bです。役割は……そうですね、(吉野)北人さんとちょっと似た感じで、LDH以外のファンの方々にTHE RAMPAGEのことを知ってもらえるよう認知を広めていくのが自分の役割なんじゃないかと思っています。

武知海青(以下、武知):僕はジャズとクランプです。おそらくみなさんのご想像通りだと思いますが、グループでの役割はやっぱり筋肉担当です!(笑)

長谷川:自分もクランプが得意ですね。ファッションが好きなので、それを活かしてグループのアパレルグッズの面で貢献していきたいというのはあります。あと最近は芝居にも挑戦しているので、グループの活動では出会えなかったような方々にいろんな作品を通してまず自分のことを知っていただいて、そこからTHE RAMPAGEを知っていただきながらグループに貢献していくことが役割だと思っています。

龍:自分は主にヒップホップですね、ソロはフリースタイルですが……。自分の中ではライブなどでの存在感やビジュアル面もそうですが、グループの中でもよりヒップホップ愛を表現したいと思っています。

鈴木:僕も得意なのはヒップホップです。役割といえばTHE RAMPAGEの“機械”だと思います! それだけ言うと「大丈夫かコイツ?」と思われてしまうかもしれませんが(笑)、作曲や編曲、映像編集もやっているので、ライブのセットリスト作りや登場前のオープニング映像を作ったりしていて、機械のようにマルチに頑張っています、という意味です。

後藤:自分はオールドスクールヒップホップです。龍とは違った形でTHE RAMPAGEのヒップホップの色をファンのみなさんに伝えていくのが僕の役割かなと。あとファッション担当だとも思っています。

 2020年のダンス&ボーカルシーンで最も勢いのあるグループといっても過言ではなく、EXILE HIROいわく「記念すべき「LDH PERFECT YEAR」を引っ張っていく存在」でもあるTHE RAMPAGE。LDHの中では特に大所帯グループでもあるが、バラエティに富んだ得意ジャンルがパフォーマンスに与える深みに加え、それぞれがグループにどういう形で貢献できるかを常に考え互いのバランスを保っているからこそ、一枚岩といえるチームワークでシーンを突き進んでこられたのだろうと感じる。「何か壁にぶつかったときに、みんなが同じ方向を向いてないと前に進めない。今までもそうでしたし、たぶんこれからもずっとそうだと思います」(陣)というリアルサウンド初登場時のコメントを、なんとなく思い出させるようなインタビューだった。(古知屋ジュン)

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