ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
20/6/11(木)
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
オルコットの『若草物語』は女性なら一度は読んだことのある小説であり、幾度となく映画化もされている。ということはつまり、自分の脳内も含めてさまざまなバージョンがあるわけだが、それでもこのガーウィグの最新版は驚くほど新鮮だった。
これまでになくジョーに焦点を当てたストーリーには、彼女の焦りや苛立ち、怒りや憤りといったネガティブな感情が渦巻いているにもかかわらず、その気持ちと重なり合えてしまう。まったくフェミニストじゃない筆者でさえも。なぜなら、ガーウィグの脚本がジョーのその感情の根源を鮮やかに描き、演じるシアーシャが見事に体現しているからだ。
ジョーが“それ”をやっと手にしたときに見せる笑顔は格別。思わずハイタッチしたくなった。
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