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さいたまネクスト・シアター最終公演 『雨花のけもの』開幕!

ぴあ

『雨花のけもの』

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2009年、次代を担う若手俳優の育成を目的に、彩の国さいたま芸術劇場の前芸術監督・蜷川幸雄が立ち上げた演劇集団「さいたまネクスト・シアター」。活動開始から13年目となる今年、その活動に区切りがつけられることになり、最終公演『雨花(うか)のけもの』が8月5日(木)より上演される。

1,225名の応募者の中からオーディションで選ばれた44名で始動。蜷川との濃密な時間を重ねた彼らは、第2回公演『美しきものの伝説』、第3回公演『2012年・蒼白の少年少女たちによる「ハムレット」』の2作連続で読売演劇大賞優秀作品賞を受賞し話題に。また、同じく蜷川が主宰した高齢者演劇集団「さいたまゴールド・シアター」との共演作『鴉よ、おれたちは弾丸をこめる』『リチャード二世』では、3カ国5都市を巡るワールドツアーに参加。2016年に蜷川が逝去した後も、新シリーズ「世界最前線の演劇」や外部公演などで精力的に活動してきた。

そんな彼らの有終の美を飾る舞台は、細川洋平の新作×岩松了の演出というタッグでおくる作品。岩松はゴールド・シアターへ3作品を書き下ろし、蜷川からも厚い信頼を得ていた存在。鶴屋南北戯曲賞を受賞した『薄い桃色のかたまり』(2017年)はネクストメンバーの活躍も評判となった作品だ。そして「次代を担う劇作家を起用したい」という岩松が、若手の戯曲を何本か読み、その中から決めたのが演劇ソロカンパニー「ほろびて」の細川洋平だ。細川が昨年上演した『ぼうだあ』は、ある日突然、家の中に〝線″が出現した家族の物語を描き、社会に偏在する境界線について掘り下げ話題に。本作では、社会になじめない若者が“ペット”として飼われる世界での物語が描かれるという。

岩松と細川の組み合わせが、蜷川イズムを継承してきたネクスト・シアターの面々とどんな世界を立ち上げるのか。彼らの集大成となる公演に期待を。

文:伊藤由紀子

さいたまネクスト・シアター最終公演 『雨花のけもの』
2021年8月5日(木)~2021年8月15日(日)
会場:彩の国さいたま芸術劇場 小ホール

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