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松田龍平、『泣き虫しょったんの奇跡』での飛躍 『獣になれない私たち』で男女ともに憧れる男へ?

リアルサウンド

18/9/18(火) 6:00

 10月10日22時より放送となる野木亜紀子脚本『獣になれない私たち』(日本テレビ系)で新垣結衣とW主演を務めるのが松田龍平だ。本作は、新垣演じる仕事に恋に悩む“等身大の現代女性”深海晶と、松田演じる“世渡り上手な毒舌男”根元恒星の2人によるラブコメディ。野木×新垣のラブコメディといえば当然思い出されるのが“逃げ恥”として大ヒットを記録したドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)ということもあり、本作への注目度は今クールの連続ドラマの中でも高いと思われる。松田は、本作が日本テレビドラマ初出演でもあり、野木×新垣の黄金コンビに飛び込む形とも言えるだろう。

参考:『泣き虫しょったんの奇跡』で4度目のタッグ 松田龍平×豊田利晃監督が語り合う2人の関係性

 松田の連続ドラマのレギュラー出演は去年放送されたドラマ『カルテット』(TBS)以来となる。松田の過去出演作を振り返ってみると、何を考えているか分からないひょうひょうとしたキャラクターの印象が強い。もはや彼ならではとも言える独特の雰囲気は、映画『散歩する侵略者』の「宇宙人に体を乗っ取られた人間」、映画『羊の木』での「元受刑者の青年」といった“普通”ではない人間の役として、存分に発揮されている。

 だが、本作において松田が演じるのは宇宙人でもなければ、元受刑者でもなく、世渡り上手な毒舌男であり、しかも本作はラブコメディだ。実は、彼の独特の雰囲気は、コメディとも相性がいい。そんな松田について、ドラマ愛好家・麦倉正樹氏は次のように語る。

「松田龍平さんの芝居の上手さは、何よりもその独特な“間”の取り方にある気がします。なので、コメディ演技も得意と言えるでしょう。実際『まほろ駅前』シリーズでの瑛太さん、『探偵はBARにいる』シリーズの大泉洋さんとの共演など、軽妙なやり取りが楽しい“コンビもの”の印象もあります。しかも、どちらかというと松田さんはツッコミではなくボケ担当な印象があり、その独特な“間”の取り方に、思わずクスリとさせられることも多いですよね(笑)」

 “コンビもの”という意味では、野木脚本作品にも共通する部分があるかもしれない。『逃げ恥』では、星野源と新垣による理性的過ぎる男女の奇妙かつ愛らしいやり取り、ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)においても、乱暴な井浦新とそれをなだめる石原さとみの掛け合いは、作品の大きな魅力となっていた。『獣になれない私たち』では、マイペースな松田と、コメディエンヌとして才覚を発揮する新垣による会話のラリーの“間”も見どころの一つだ。

 一方で、松田自身は今までの独特の雰囲気も武器にしつつ、俳優としてさらなるステップアップを見せている。現在公開中の主演映画『泣き虫しょったんの奇跡』での松田は、今までの“ひょうひょうとしたキャラクター”として、抑えられてきたエモーションを垣間見せる。先述のドラマ愛好家・麦倉氏も、『泣き虫しょったんの奇跡』での松田の演技について賞賛を惜しまない。

「『泣き虫しょったんの奇跡』で松田さんが演じている瀬川晶司は、前半はこれまで同様、悪い人ではないんだろうけれど、感情表現が少なく何を考えているか分からないマイペースな人物という印象でした。しかし、中盤にプロ棋士になれないという大きな挫折を味わい、感情が決壊します。その後、再起を遂げる際には、前半よりも“人間らしい”佇まいとなり、周囲の人たちの協力も得ながら、よりエモーショナルになっていく。その様子は新鮮で、“ニュー龍平”の誕生といっても過言ではない驚きがありました」

 新たな一歩を進みつつある松田は、野木脚本‪作品でどのような演技を見せてくれるのだろうか。

「キャラクター設定を重視する野木さんのオリジナル作品ということなので、今までの松田さんの“ひょうひょうとしたキャラクター”をある程度活かしつつも、最終的にはそれを崩しにかかってくるような気がします。『逃げ恥』同様、新垣さんとの掛け合いや駆け引きを描きながら、彼の“ひょうひょう”とした佇まいの内側に潜むエモーションをうまく引き出していって……恐らくそこが、このドラマのひとつの見どころになるのではないかと期待しています」

 野木も過去のインタビューでは、出演者に合わせて、印象が残るようなキャラクター設定を重視していると語っており、野木目線でのプロデュースによって、さらに新しい松田龍平を見ることができるかもしれない。

 松田は、今まで大島渚監督作『御法度』や、『泣き虫しょったんの奇跡』でも再タッグを組んだ豊田利晃監督作『青い春』など、男性クリエイターの寵愛を受け、「男が憧れる男」像の1人を担ってきたといっても過言ではない。野木視点による女性とのリレーションシップを演じることで、『逃げ恥』での星野源、『アンナチュラル』での井浦新に続いて、『獣になれない私たち』で、松田が「男女ともに憧れる男」へと歩を進めるのではないだろうか。 (リアルサウンド編集部)

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