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つづ井さんが語る、HAPPYなオタク人生のルーツ 「行動力やバイタリティは、母の影響が強いかも」

リアルサウンド

20/8/23(日) 12:00

 やりたいことを思い切りやれば、日常はいつだってHAPPYになる。そんな気づきをくれる、絵日記=エッセイ漫画がある。漫画家・つづ井さんが描く「つづ井さん」シリーズだ。

 推しキャラの身長データを入手すれば壁にマスキングテープを貼ってリアリティを楽しんだり、クリスマスにはいつもの仲間たち4人と、架空の恋人からもらったていのプレゼントをプレゼンしてみたり……。そこで描かれるのは、最高にバカバカしいけれど、とっても大切な「自分で自分を楽しませる」という自家発電型の幸せ。

 『腐女子のつづ井さん』からスタートしたつづ井さんの絵日記は、腐女子(BL)というジャンルにとらわれず“オタク魂”で明るく生きることを伝えようと『裸一貫!つづ井さん』にタイトルも一新。さらに、つづ井さんが「未婚で」「パートナーがおらず」「恋愛経験が極端に少ない」「女性」であることをネタにはしない、「自虐をしないと決めた」と綴るnote記事も大きな反響を呼んだ。

 そんなつづ井さんに今回インタビューを依頼。つづ井さんが、どうして“つづ井さん”になったのか。ルーツを探るべく、昔なつかしの「プロフィール帳」をやってもらうことに。つづ井さんならきっと楽しんでもらえると信じてお願いしたのだが、その反応やいかに!?(佐藤結衣)

【つづ井さんプロフィール帳1】
本気遊びのモチベーションは「度肝を抜きたい」から

――本日はよろしくお願いします。すみません、プロフィール帳を……わ! すごい!

つづ井さん:こちらこそ、よろしくお願いします。プロフィール帳、なつかしくて、楽しかったです! 実はちょうど友人のMちゃんと「今度みんなで遊ぶときはプロフィール帳を書き合おう」って話をしてたんですよ。

――なんと! うれしいです。今回は、このプロフィール帳をヒントに、つづ井さんがつづ井さんたる理由を探りたいと思っていまして。あ、身長は「ないしょ」なんですね。ファンのみなさんが、マスキングテープ貼り(※1)ができるかなと期待しましたが!

つづいさん:アハハ。すみません。けっこう大きめなので(笑)。

――以前、コラボTシャツを販売されたとき「つづ井さんのリアルサイズ」というのも話題になっていましたね。

つづ井さん:あれもけっこうドキドキで。体格の良さがバレちゃうんじゃないかなって。

――私も絵日記を楽しみにしている一ファンとして、つづ井さんのことをいろいろ知りたい一方で、絵日記で描かれないところまで詮索したくない葛藤がありまして……「ないしょ」であることも、貴重な情報です。もうつづ井さんには、元気でいてくれればそれでいいとさえ思ってまして。

つづ井さん:わー、ありがとうございます。推されてる(笑)。

――はい。なので、いろいろできる範囲でお話を聞かせてください。(似ている人の欄にある)お母さんに似ているんですね。

つづ井さん:はい。お母さんとお姉ちゃんに似てるってよく言われます。チャームポイントの鼻は自分の顔の中で、デカくて、ガッと存在感があるんで。

――好きな給食は白米!

つづ井さん:おかずがなくても全然いけますし。今もたくさん食べます。元気いっぱいです。

――最近は筋トレを頑張っているんですか?

つづ井さん:そうなんです。筋トレというか、ストレッチ……じゃなくて、フィットネスじゃなくて……言葉が出てこなくてすみません。YouTubeのHANDCLAPとか、「アラサー本気バージョン」みたいなダンス動画を見て体を動かしています。

――なるほど、宅トレですね。今、願いが叶うなら「外で遊びたい」と。

つづ井さん:やっぱり外出を控えていたので、友人たちともなかなか会えずにいて……。今、友人たちと「ちょっとしたパーティーをやりたいね」って言ってるんですよ。よく「ちょっとしたパーティーにも着られますよ」とか「ちょっとしたパーティーに持って行くと素敵」って言われて買ったドレスとかバッグとか小物ってあるじゃないですか。でも「ちょっとしたパーティーってないよね?」って話になったので、レンタルスペース借りて、メイクとかちゃんとしてやろうよ、と。でも、それもまだしばらくできないので……それで、近々リモートですることにしました。

――アハハ、パーティーをリモートで!?

つづ井さん:結局リモートだと、自宅で全員着飾るだけになるんですけど(笑)。

――その様子も、いつか絵日記で楽しめるでしょうか?

つづ井さん:どうでしょうかね。楽しかったら絵日記にすると思うんですけど、多分楽しいと思うから……なると思います!

――みなさんで遊んだけど、絵日記にならなかった思い出もあるんですか?

つづ井さん:あります、あります。けっこう身バレに繋がりそうで、絵日記にできなかったものも。前に、橘の誕生日を張り切って2カ月前から準備し始めたんですよ。「橘、お誕生日おめでとー」っていう5秒くらいの動画を集めて、1本の動画を作ることにしたんです。私の友だちとか家族とかにも頼んで。

――さすがの巻き込み力ですね!

つづ井さん:母の友だちの全然知らないおじさんがゴルフの打ちっぱなしで、1本パーンと打った後に振り向いて「橘、お誕生日おめでとう」とか。本当、橘からしたら全然知らない人たちから祝われる謎の動画になっちゃったんですよ。なのに橘が、それ見て泣いちゃって!

――まさかの!

つづ井さん:「こんなに人に祝われたことないから嬉しくて」って泣いちゃったんですよ。感激してくれたならよかったけど……でも、あまりにたくさんの人を巻き込みすぎたので、くわしく絵日記にしちゃったら身バレに繋がるかなと思ってやめました。

――なるほど。いや、さすがです。つづ井さんたちの誕生日を祝う本気度(※2)に毎回笑ってしまいます。それほどのモチベーションはどこからきているのでしょうか。

つづ井さん:やっぱり、お互いの度肝を抜きたいっていう(笑)。誕生日とかイベントは「チャンス」みたいな。友だちの誕生日を祝いたいっていうよりは、誕生日にかこつけて、誕生日っていう口実のもとやりたいことをやってる感じなんです。

――度肝を抜きたい! だから、私たちの「誕生日のお祝い」という概念にハマらない展開になるんですね。“面白いこと”のヒントになるようなものをいつも探していらっしゃるんですか?

つづ井さん:能動的に探しているというよりは、パッと思いついたものを「やりたいね」ってお互いに言っています。みんなもすぐに、かつ工夫してやってくれるのが、ありがたいですね。

――つづ井さんのほうが「やられた」「くやしい」っていうシーンもありますしね。そうしたエネルギー量の近いお友だちと出会えたのも、さらに関係性が続いているのもすごいことですよね。

つづ井さん:ありがたいですね。みんな愛想をつかさずにいてくれて。

――個人的には、架空の恋人からもらったプレゼントをプレゼンしあう“恋人がいそうなクリスマス選手権”(※3)の回が大好きなんですが。

つづ井さん:あの年が楽しすぎて、その次の年は「もう絶対去年を超えられないから、今年は何もしないでおこう」って言って、何もしなかったんですよ。

――思い出を永遠に残したいので、逆に最高潮でやめようという、マッドサイエンティスト(※4)の思想ですね(笑)。

つづ井さん:キレイな思い出のままにしたくて(笑)。でも、本当に普通に集まって、おそろいのパーカー作って……。

――もう、パーカー作るのが普通レベルなんですね。

つづ井:はい。でも、確かそのさらに次の年は「やっぱり楽しかったよね。もう1回しようか」って、第2回をやったんですよ。まだ絵日記には描いていないんですけど。

――なんと! そちらも楽しみにしています。

つづ井さん:ありがとうございます。みんなそれぞれ心境の変化とか成長もあって、今だったら別の形でもやれるんじゃないかっていう話になりました。

――あ、第1回は手探りだったところもあったと?

つづ井さん:そうなんですよ! どこまでやっていいかってわかった上で、今ならもっとできるよねって。第1回のときって初対面だった人もいたので。

――そうでした、そうでした。Mちゃんが「私たちのことは“前世からの友人”と思っているよ」といって……。初対面ということを、すっかり忘れてしまうくらいの盛り上がりでしたね。

つづ井さん:アハハハ。あれは怖かった……。

【つづ井さんプロフィール帳2】

元気な母とパーティー好きな姉が、つづ井さんのルーツ!?

――続いて、プロフィール帳のYES/NOコーナーにいきたいんですけど、「オシャレにこだわりがある」に「YES」となっていますね。いつも絵日記の中のつづ井さんは“HAPPY”のTシャツにパンツのイメージなので、ふだんはどのようなファッションを楽しんでいるのですか?

つづ井さん:どちらかというとスカートが多いですね。でも、すぐお気に入りの服を母と姉に取られちゃうんですよ。というのも、実家のルールで、服を買った人が誰であっても一番似合う人のものになるっていうのがあって。実家は田舎なので、服屋さんとかがないので、私が街で買った服を着て帰省すると、母と姉が着てファッションショーみたいなのが始まるんです。前に、私が一張羅のコートを来て帰ったんですけど、母もそれを気に入ってしまって「私のほうが似合うと思う」って言い出しまして。「せめてワンシーズンは着たい」って渋ったんですけど「他の人にどちらが似合うかジャッジしてもらおう?」ということになり。ちょうど、そのとき姉夫婦が遊びに来ていて、姉の夫に審査員をしてもらうことになったんです。真正面に立ってもらって、その前を私と母が順番に、そのコートを羽織って義兄の前まで歩いてターンして……っていうのをやって。

――必死のランウェイ!

つづ井さん:で、義兄に「どっちのほうが似合ってた?」って聞いたら「うーん、つづ井ちゃんにはまだ大人っぽいかな? お義母さん、お似合いでしたよ」と。“めちゃくちゃ気を遣ってるー”って思いました(笑)。

――忖度がすごいですね(笑)。

つづ井さん:「いやいやいや、そこ癒着あるでしょ!」って言ったんですけど、普通にそのままコートは母のものになってしまって……結構気に入ってたコートだったんですけどね。

――もう、お気に入りの服を着て帰れないですね。

つづ井さん:そうなんですよ。帰省するときはだいたい2~3泊するんですけど、選りすぐりの好きな服を着て帰ると、なんか……結果的に身ぐるみ剥がされちゃうんで。本当に着て帰る服がなくなって「タンクトップ1枚で帰る?」ってときがあったくらいです。

――アハハ。絵日記のつづ井さんが、タンクトップ姿でガーンってなってるのが脳内再生されました。

つづ井さん:本当、漫画の顔になりました(笑)。

――今のお話を聞くと、ご家族もHAPPYな感じなんですね。

つづ井さん:そうですね。みんなお祭りとか好きですね。

――お母さまとお姉さまとつづ井さんのキャッキャしてる感じは、そのまま友人のみなさんとのノリに近いかもしれません。

つづ井さん:そうかも! たしかに影響は大きいと思います。母がもう還暦を過ぎているんですが、少し前に同級会に行ったんですね。友だちと旅館に泊まるからって、母はカルタとトランプを持っていったんですよ。私、“還暦過ぎてもそういうので盛り上がっていいんだ!”って思って。衝撃を受けたのと同時に“私もこうなりたいな”って思いました。で、帰ってきた母に「どうだった?」って聞いたんですよ。そしたら「朝4時までやった」って(笑)。

――本気すぎ!!

つづ井さん:朝4時までやって、7時の朝食もちゃんと食べたらしいです。めっちゃ元気やん、っていう。行動力というかバイタリティというか。母の影響は強いかもしれないですね。姉もパーティー好きですね。実家に帰ったら、すぐパーティー開いてくれて。地元が同じゾフ田と橘が来たときはもちろん、そうじゃないオカザキさんとMちゃんが実家に遊びに来てくれたときも、すぐにバーベキューをしてくれて。もう昼、夜、次の日の朝みたいな感じで、3食バーベキューになりました。

――やりすぎ(笑)!

つづ井さん:みんなで集まったり、パーティーしたりっていうのが、いつも身近だったのはあるかもしれないです。

お互いに甘やかし合った結果、「前世からの友情」は深まって

――(プロフィール帳に戻って)鮮明な夢を見るんですね。

つづ井さん:はい。好きなキャラクターとか出てきたりします。

――さすがですね。登場人物は2次元のキャラクターが多いですか?

つづ井さん:そうですね……に、2次元のほうが多い!!! 今、気づきました。うわー、2次元だわ!

――2次元の夢って、あまり見たことないです。多くの人が実生活と近い映像を見ていると思うので。

つづ井さん:え! そうなんですか? 2次元の世界を自分目線で能動的に動いている感じで、たまに俯瞰になったり……はー、そうなんや。すごい得してる。

――アハハ。たしかに作品を夢の中でまで楽しんでいるということですもんね。お、「女性に生まれてよかった」というところもYESになっていますが。

つづ井さん:そうですね。男性に生まれていたとしても、楽しく過ごしていたと思いますけど。今、すごく楽しいので。

――『裸一貫〜』で描かれていた、自分のお世話をするための「お尻磨き」(※6)は今も続けられているんですね。

つづ井さん:そうですね。尻磨きと、歯も磨いてますね。尻はもうカンストで!

――カンストまで極めた尻磨きの方法、伝授してもらえませんか?

つづ井さん:尻用石鹸を使ってたときもあったんですけど、最近は普通に顔に使ってる洗顔料を使ってます。お風呂で洗って、上がったら拭き取り化粧水で拭いて、導入美容液をして。化粧水をコットンに取って3度塗りするんです。で、美容液して、乳液して、クリーム。

――すごいですね! それはカンストします。

つづ井さん:むしろ顔よりも、ちゃんとやってますね(笑)。顔はパックして終わり、とかにしちゃってます。

――そんなつづ井さんがおしゃれだと思う人は、オカザキさんなんですね。

つづ井さん:初めてオカザキさんがうちでお泊り会したときに、ペチコートを履いてて。“ペチコート履いとるじゃん! すごいー”って感動して。いや、ペチコート履くって普通のことなんですけど、ちゃんとしてるっていうか、丁寧だなって。

――それはオカザキさんには伝えたんですか?

つづ井さん:いえ、そのときは心の中で(笑)。ペチコートを買うっていう手順が、この子の人生のなかであったんだなって思って。ちゃんとしとるなー、おしゃれさんやなーって思いました。

――「カッコいい人」は友人全員と。

つづ井さん:そうですね。みんな尊敬してますね。推しに対する姿勢とか。

――「前世からの友だち」と呼べるほどの友人がいることを羨ましいと思う方も多いと思います。何がその出会いを引き寄せたと思いますか?

つづ井さん:こればっかりは、ご縁だとしか言えないんですけど。でも、みんな出会ったころは、全然こんな感じじゃなかったんですよね。ゾフ田はあの冷静なままですけど。オカザキさんはもっとおとなしい感じだったし、橘は笑いに尖ってたし、Mちゃんは友だちが多くてイケてるグループにいるしっかり者って感じで、全部の飲み会に呼ばれてる子みたいな。でも仲良くなっていくなかで、お互いに甘やかし合ってどんどんめちゃくちゃになっていってるみたいな。それぞれ他の友だちの前では、ちゃんとしてると思うんですけど。“どこまでやっても、このメンバーなら引かれない”ってわかってきたんでしょうね。実際、引くんですけどね(笑)。でも、引いたとしても距離はあかないので。

――もともとの距離感が、べったりじゃないみたいなのもあるんですかね?

つづ井さん:そうですね。「ニコイチ」みたいな感じでもないし、ベタベタはしてないし。実は今日も橘とLINE通話する予定なんですけど、同時に特撮動画を流しながらハンズフリーでとか、別の作業をしながら話すことが多いんですよ。好きなことを尊重できるいい距離感ですね。

「今ならできるかも」という心変わりを楽しみながら生きる

――「もう自虐をしないと決めた」というnoteの記事(参考:「裸一貫!つづ井さん」についてちょっと真面目に話させてくんちぇ〜)も拝見させていただいたんですが、改めてそのときのお話を聞かせてください。

つづ井さん:職場では「恋愛」か「結婚」の話題がよく出てきます。そこで先回りして「彼氏いないんですよ」と自虐することで、価値観の押し付けに傷ついたりせずに対応できてると思ってたんです。自分はうまいことできてるほうだって思ってたというか……。それが私にできるやり方だって思い込んでたんですよ。でも、円形脱毛症が出たときに、真っ先に思い浮かんだのが、自虐していたことで。

――自分なりの対応策だったはずが、処理しきれていないものがあったんですね。

つづ井さん:はい。だから、とりあえず絵日記を描く上では自虐は一切せんとこうって思って。絵日記を描くのって瞬間的な行動じゃなくて、自分で内容を精査して、担当編集さんにも相談できることなので、やっていけると思いました。でも生身の人間として社会生活をする上で、自虐をゼロにするっていうのは難しくて……。自虐だけじゃなくて、卑屈な精神というか。「私なんかがすみません」みたいなのをいきなりゼロにするっていうのは、私にとっては本当に難しいことで。

――そこは難しいところですよね。

つづ井さん:やっぱり癖がついているんですよね。思考の癖もあるし、行動の癖もあるし。とっさに出てくる言葉って、いつも考えてることなので。慣れてる言い回しとか、そういうのが出ちゃうので。なので、すぐには難しいんですが、シンプルに「先回りして自虐はしない」と「言われてイヤだったことは肯定しない」っていう2つだけは気をつけていこうと。「それは違います!」とかはまだ言えないんですけど。自分にできる範囲で。

――誰かに認めてもらわなくても自分自身でHAPPYな日々は作れるんだという発見が、つづ井さんの絵日記を通じて広がっているように思うのですが、つづ井さん自身は作品を発表してきたことで日常に変化を感じることはありますか?

つづ井さん:私の絵日記がきっかけで何かが大きく変わったという自覚はないんですが、世の中的にも私個人としても「腐女子」や「オタク」に対する見方の変化は感じています。以前あったマイナスイメージは和らいでいるんじゃないかな、と。学生時代のころはアニメとか漫画とかが好きって、堂々と言えない空気があったように思えて。「こういうのって言うものじゃないよね」みたいな。そしてオープンにしてる人は、ちょっと白い目で見られるというか。でも、今は自分には「こういう趣味がある」って言うハードルがすごく低くなってるから、言うのも言わないのも自分で選べるようになってきたと思います。何においても選択肢が増えるというのは、すごくいいことですよね。

――たしかに。そして自分から発信することで、情報が集まってくる喜びもありますよね。

つづ井さん:そうですね。SNSとかだと好きな趣味を通じて繋がりが生まれますし。人との繋がり方も、これからどんどん変わっていくんだろうなと思います。

――この流れでどうしても聞かないと、思ったのが、つづ井さんが今推している「あまりにも身辺情報のない」俳優さんについてなんですが。その後、新情報はありましたか?

つづ井さん:それがー! このご時世なので、見に行こうと思っていた舞台のチケットも中止になり、10万円分くらい払い戻しになってしまって。もー……はぁ……せめて息災でいらっしゃるかどうかだけでも知りたいです……。生存確認する術がなくて。公式LINEとかやってほしい!

――様々なジャンルで、ファンの方のほうが「お金払うので、こういう情報発信してください」っていうアイデアが豊富にありそうですよね。プレゼン大会とかしたら、すごい企画が生まれるのでは、と思っています。

つづ井さん:したいです(笑)! 

――最後に、つづ井さんのように日々を不思議なくらい楽しく生きるために、心がけていることをお聞きしたいです。

つづ井さん:私、けっこう目先の興味しか考えてなくて。将来のこととかちゃんと計画しているタイプじゃないんですよ(※7)。でも、その都度やりたいことはチャンスがあれば、経験していきたいなって。『腐女子のつづ井さん』ってタイトルで、絵日記を描かせていただくようになったばかりのころは、こういうインタビューとか自信がなくて、みんなお断りしていたんです。でも『裸一貫!つづ井さん』になってから、「やったことないことこそ、やってみよう」って心持ちが変わって。ありがたいことに、そういう機会もたくさんいただけて。昔の自分だったら「絶対できない」って思っていたことも、「今ならできるかも」みたいな心変わりとか、時代の変化とかを楽しみつつ、生きていけたらなって思っています。

――たしかに、人生の未知な部分を楽しめる人って最高ですね。そして、その第一歩としてプロフィール帳に描かれている「プランクをもっと長時間できるようになりたい!」に笑いました。

つづ井さん:そうなんです。これも「やったことないから、やってみよう」なんですけど。今まで痩せたことないし、筋肉つけたことないので、痩せて筋肉つけてみようって。1ヶ月半で4キロ絞れたんですよ。なので、あと6キロ!

――えー! 想像していたよりもストイックな目標で度肝を抜かれました(笑)。

■書籍情報
『裸一貫! つづ井さん』
つづ井 著
1〜2巻、発売中
定価:本体950円+税
出版社:文藝春秋
(C)Tsudui / 文藝春秋

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