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風間杜夫が初のテント芝居出演 新宿梁山泊『ベンガルの虎』が本日開幕

ぴあ

新宿梁山泊 第70回公演 『ベンガルの虎』

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新宿梁山泊の第70回公演『ベンガルの虎』が6月12日(土)より東京・新宿の花園神社特設紫テントにて開幕する。本作は1973年に初演された唐十郎の代表作のひとつで、新宿梁山泊は2009年に井の頭恩賜公園西園特設紫テントで初めて上演。“唐十郎という劇作家の成熟の頂点をなす作品”とも言われるこの作品の3度目の上演に挑む。

物語のベースにあるのは、市川崑監督による映画でも知られる名作『ビルマの竪琴』。主人公・水島上等兵は、戦死者の霊を弔うために故国へ帰ることを頑として拒否したはずだが、実は日本に帰っていて、戦死者の遺骨で大量のハンコをつくっているという皮肉な設定ではじまる。水島と結婚の約束をした女・カンナは、その証に預かったハンコを手に東京の下町に彼を探しにやってくる。そこで、かつての水島の上官であった俗物隊長と、その部下である腹心と片腕がハンコ屋を営んでいた。水島の行方を探すカンナは、流しの兄弟、左近と右近に痛めつけられている新米流しの少年・銀次を助ける。銀次は、カンナに翻弄されながら道連れとなっていく……。

主演は風間杜夫。一人芝居やミュージカル、落語と多彩に活動する風間だが、テント芝居への出演は今回が初めてだ。テントの中で展開する壮大でロマンチックな世界で、風間がどのような表情を見せてくれるのか楽しみ。そして演出の金守珍(きむ・すじん)は、これまで唐作品を独特の演出で現代に発表してきたが、今作では生の世界と死の世界、明治と現代、東京と東南アジアを自在に飛び越えていく空間で、鮮やかにイメージが繋がっていく新演出を見せるという。風間、金のほか、渡会久美子、松田洋治、水嶋カンナらも出演。

パワフルでスペクタクル、そして叙情。人々の中で眠っている普遍的なロマンを呼び起こそうとする新宿梁山泊のテント芝居は、日常では味わうことのない刺激が散りばめられている。その場所の空気や音をすべて取り込んだ非日常空間で名作に浸ってほしい。

文:伊藤由紀子

新宿梁山泊
第70回公演
『ベンガルの虎』
作:唐十郎
演出:金守珍
出演:
風間杜夫、金守珍、渡会久美子、松田洋治、水嶋カンナ、島本和人、宮原奨伍、八代定治、藤田佳昭、奥山ばらば、のぐち和美、えびねひさよ、清水美帆子、平山もとかず、松永健資、二條正士、中嶋海央、紅日毬子、染谷知里、諸治蘭、本間美彩、中井健勇、山崎雄介、池田竜渦爾、
浅尾啓史、柴野航輝、田中周平、河西茉祐、山田のぞみ、佐野実紀
※山崎雄介の崎は立つ崎が正式表記

2021年6月12日(土)~6月23日(水)
会場:東京・新宿 花園神社場内 特設紫テント

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