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FANTASTICS 中島颯太、繊細な表現力を持つボーカリストとしての魅力 歌もダンスもめざましく成長する“頼れる最年少”に

リアルサウンド

20/9/8(火) 6:00

 EXILEのパフォーマーである世界と佐藤大樹、EXPGから選出された澤本夏輝、瀬口黎弥、中尾翔太、堀夏喜、木村慧人。「VOCAL BATTLE AUDITION 5」の合格者であるボーカル八木勇征と中島颯太を加えたダンス&ボーカルグループ、FANTASTICS from EXILE TRIBE(以下、FANTASTICS)。爽やかなヴィジュアルや楽曲、スタイリッシュなダンス、演劇パートを取り入れた独創的なライブスタイルなどが魅力の彼らが、9月23日に6thシングル『Winding Road~未来へ~』をリリースする。そこで本連載では、FANTASTICSのメンバーに1人ずつフィーチャー。第4回となる今回は、ボーカル中島颯太について紹介していく。

 中島颯太は、1999年8月18日生まれで大阪府出身。幼稚園の頃から小学3年生くらいまでは親の影響でピアノを習い、中学からはギターを弾くようになったという、根っからの音楽好きだ。ピアノとギターは独学で今も続けており、『FANTASTICS SOUND DRAMA 2019 FANTASTIC NINE』やTikTokでも弾き語りを披露。「嫌になった時期もあったのですが、歌を歌うときに音程を取れますし、今思えばやっていて良かったと思います」(引用:SOCCERKING)と語っている。

 歌に関しては楽器よりもスタートが遅く、もともとは人前で歌うことが恥ずかしかったそうだが、中学生の時に友達とバンドを始めると、徐々に歌にも興味を持つようになり、「中学生の時に、EXILEさんのライブを京セラドームに見に行って、ATSUSHIさんの歌声を聞いて、『やっぱり歌だ!』と思いました」(引用:日刊スポーツ)と語る。その一方で、父親の影響で幼稚園の頃からサッカーをやっていた(参照:SOCCERKING)というスポーツマンな一面や、小学生の頃に中学受験を経験し、進学校で学んできたという勉強家な一面も併せ持つ、オールラウンダーである。

  しかし、高校生の時にEXPG STUDIO大阪校に入校すると、本格的に歌と向き合うように。当時はEXILE以外にも、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEやGENERATIONS from EXILE TRIBEのライブなども積極的に観ており、パフォーマンス集団として活動していたFANTASTICSの1回目の「夢者修行」も観に行っていたそうだ(参照:モデルプレス)。そして、2017年に開催された『EXILE presents VOCAL BATTLE AUDITION 5』に挑戦。後に「僕は中高大とエスカレーター式の進学校に通っていたんですけど、三次審査のときは大学の試験日と被ってしまって、でも歌の道に進みたいと思ってこっちを選びました」(引用:日刊スポーツ)と語っている通り、人生を懸けたオーディション参加となった。

 中島のボーカリストとしての大きな特徴といえば、少年のようなあどけなさを残した素朴な歌声だろう。加えて、共にボーカルを務める八木は、オーディションの時から「颯太は見せ方やリズムの取り方が素人っぽくなくて、すごく上手だった」(引用:TVfan Web)と語る。八木のパワフルな歌声に比べると、声が細めな印象を受けるが、清涼感のあるハイトーンや繊細な感情の揺らぎを表現することに長けており、とくに「FANTASTIC 9」のAメロのようにメンバーの等身大の想いを乗せたフレーズでは、その素直な言葉がリスナーの胸を打つ。だが、今年4月にリリースされた「Hey, darlin’」のMVでは、吐息交じりの歌声と、濡れながら苦しげにパフォーマンスする姿で、大人の色気を醸し出す場面も。デビュー当時は10代ということで“可愛らしい”イメージがあったが、今ではめざましい変貌を遂げている。最年少ということもあり、これからの変化や振り幅の広さが期待されるメンバーと言えるだろう。

 また、オーディションに参加するまでダンス経験のなかったボーカル陣にとって、もともとパフォーマー集団だったFANTASTICSに入ることは大変なことだが、リーダー世界は「オーディション中の合宿で今のメンバーにダンスについて熱心に聞きに行ったりしていましたね」(引用:FANTASTICSが語る、“Jr.EXILE”としての決意「EXILE魂をより注入できる存在に」)と、オーディションの時から積極的にダンスを学ぼうとしていた中島の姿勢を称賛。中島自身も、デビュー時のインタビューで「みんなが得意ないろんなジャンルのダンスを近くで見れるので、盗めるところは盗みつつ、ダンスのテイストが変われば歌い方も変えられるくらい実力をつけたくて練習しています」(引用:FANTASTICSが語る、“Jr.EXILE”としての決意「EXILE魂をより注入できる存在に」)と意気込みを語り、2ndシングル曲「Flying Fish」ではメンバー全員で堂々とダンスを披露している。

 そんな中島のキャラクターは、同い年の木村曰く「(中島)颯太は明るくて、何事にも物怖じせず向かっていくタイプ。本当にいい意味で、緊張していない人」(引用:FANTASTICSが語る、“Jr.EXILE”としての決意「EXILE魂をより注入できる存在に」)。相方の八木も、第一印象は好青年だったとしながらも、「周りも見えて発言もできる怖いもの知らずな感じが、第一印象からは180°変わりましたね!」(引用:TVfan Web)と語る。関西人の特性なのか、ボケがちなメンバーたちにすかさずツッコミを入れる役割も担っており、澤本が「存在感が光みたいにキラキラしていて、そういう意味でもフロントマン向きな人」と言うように、年上のメンバーにとっても“FANTASTICSの顔”として頼りになる存在。しっかり者の性格とは対照的に、子犬のような人懐っこい笑顔もファンにはたまらないようだ。

 今年2月のインタビューでは、デビュー2年目の課題を聞かれた際に「ボーカル、言葉を伝えていくものとして、もっと言葉を知らなければいけないなと感じた1年間でした」(引用:Music Voice )と振り返り、自分の視野を広くするべく、インプット作業に勤しんでいることを明かしていた中島。勤勉な彼のことだから、前作『Hey, darlin’』をリリースした後も、水面下で地道に力を蓄えていたことだろう。その日々の積み重ねが、「Winding Road ~未来へ~」で放つ前向きなメッセージに、さらなる輝きを宿している。

FANTASTICSメンバー分析【入門編】バックナンバー

【Vol.1】リーダー佐藤大樹の“親しみやすさ”が人の心を掴む
【Vol.2】世界の圧倒的なダンススキルとリーダーシップ
【Vol.3】八木勇征、貪欲に学んで進化するボーカリストとしての姿勢

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter:@stmdr38

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