悲劇を“逆説的楽観視”する、天ぷら銀河の新作「バナナの皮悲劇」
19/12/3(火) 11:01
天ぷら銀河 ムーブ町屋公演「バナナの皮悲劇」チラシ表
天ぷら銀河「バナナの皮悲劇」が12月19日から21日に東京・ムーブ町屋4F ハイビジョンルームにて上演される。
本公演は、伊東翼が作・演出を手がける天ぷら銀河の新作。公演に向けて伊東はタイトルの“バナナの皮悲劇”を「バナナの皮で滑って転ぶのは運命であり、避けがたいものであり、ギリシャ悲劇のようにどうあがいても起こるべくして起こりける<ストーリー上の都合>なのだ、という『逆説的楽観視』」と位置付け、「バナナの皮は世界中に落ちていて、時限爆弾のように悲劇を待っています。それを踏まない人はいません。踏まない日はありません。滑稽だけど、切実です。そんな生活のお話です」と語っている。
出演者には伊東のほか、いりょうあかり、濱野ゆき子、鈴木もも、奥萌が名を連ねた。
伊東翼コメント
個人的によく「バナナの皮悲劇」と心のなかで叫びます。乗るべき電車に乗れなかったとき、タイミング悪く風邪をひいたとき、話したかった人と話せなかったとき、などなど。自分の不甲斐なさにくよくよしそうなとき「バナナの皮悲劇!」と呪文を唱えます。どういう意味かというと、バナナの皮で滑って転ぶのは運命であり、避けがたいものであり、ギリシャ悲劇のようにどうあがいても起こるべくして起こりける<ストーリー上の都合>なのだ、という「逆説的楽観視」です。「なるようになる」という言葉に近いですが、私は「バナナの皮悲劇!」と叫んだ方が(もちろん心のなかで)わりにしっくりきます。バナナの皮は世界中に落ちていて、時限爆弾のように悲劇を待っています。それを踏まない人はいません。踏まない日はありません。滑稽だけど、切実です。そんな生活のお話です。
天ぷら銀河 ムーブ町屋公演「バナナの皮悲劇」
2019年12月19日(木)~21日(土)
東京都 ムーブ町屋4F ハイビジョンルーム
作・演出:伊東翼
出演:いりょうあかり、濱野ゆき子、鈴木もも、奥萌、伊東翼
新着エッセイ
新着クリエイター人生
水先案内