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のっちはゲームがしたい! 第9回 ドラクエが愛され続ける理由とは? 堀井雄二さんにこの35年間の話をしてもらいました

ナタリー

のっちさん

ゲームが大好きなPerfumeののっちさんが、ゲームに関わるさまざまな人々に会いに行くこの連載。今回は第1作の発売から今年で35周年を迎えた国民的RPG「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親であるゲームデザイナー・堀井雄二さんのところに伺い、ドラクエ第1作の発売当時のエピソードから最近のことまで、いろいろなお話を聞いてきました。

さらに堀井さんとの対面を前に、スクウェア・エニックスのオフィシャルグッズショップ・ARTNIAにちょっと寄り道。併設されたカフェ&バーでオリジナルスイーツを堪能し、至福の時を過ごしてきました。

※この取材・撮影は感染対策を講じたうえで実施しました。対談はマスクを着用して行い、写真撮影時の短時間のみマスクを外しています。

取材 / 倉嶌孝彦・橋本尚平 文 / 橋本尚平(取材後記は除く) 撮影 / 上山陽介(提供写真は除く) ヘアメイク / 大須賀昌子 題字 / のっち

目次

ドラクエグッズがいっぱいのARTNIAを満喫

さまざまなゲームジャンルの中でも「自分で物語を進めていけるRPGが特に好き」というのっちさんにとって、RPGを世に広めた張本人である堀井さんへの取材は、いわば神様に会いに行くようなもの。この日はあいにくの雨模様でしたが、のっちさんはワクワクが止まらない様子です。

ARTNIAがあるのは、スクウェア・エニックス本社が入る新宿イーストサイドスクエアの敷地内。丸みを帯びた真っ白な外観のかわいらしい建物が、不思議な雰囲気を醸しながら高層ビルのふもとに佇んでいます。

外装と同じく、内装もホワイトを基調とした曲線が印象的なデザイン。初めてARTNIAに訪れたというのっちさんは、「このあたりは何回も通ったことがあるけど、ここにこんなお店があったなんて全然知らなかった……」と興味深げに店内を見回します。

お店の方に案内してもらいながら、陳列されているグッズをさっそく物色するのっちさん。ドラクエのグッズを中心に取りそろえたコーナーには、スライムをモチーフにしたデザインが特に多く並び、あらゆる商品にあの愛嬌のある目と口が描かれています。「どんなグッズにもなるスライム、ホントにかわいいですよね(笑)」と笑いながら、のっちさんはそれらを1つひとつチェックしていました。

のっちさんが手にしたのは、スライムのフォルムをそのまま生かして急須にした「きゅうスライム」。頭頂部の突起がふたになっている、かわいさと使いやすさを兼ねそろえた商品です。SNSでもかなりバズっていたそうで、それを聞いたのっちさんは「確かにこれはいいですね。ちょっとくすんだ青が絶妙でかわいい」と納得していました。

このほかARTNIAでは、スライム型のデミタスカップ、キングスライム型のティーポットなども販売中。外出自粛ムードが続く中で「おうち時間を充実させたい」という需要もあってか、カフェアイテムは人気を集めているそうです。

はぐれメタル型のティッシュカバーを見つけたのっちさんは「あれ? 私これ買ったかも。確か、誰かにプレゼントしようと思って……」と懐かしげ。さらにその隣に棺桶の形のティッシュカバーが置かれているのを発見し、そちらも気になっている様子です。

こちらは出産祝いギフトとして人気があるという「ドラクエベビー&キッズ 勇者誕生お祝い宝箱セット」。宝箱の中に、ロトの鎧をイメージしたスタイ、ロトの兜のようなデザインの帽子、ロトの剣と盾を模したラトル、冒険の書メモリアルブックなどベビー商品が詰め合わせてあります。のっちさんは赤ちゃんが着ているところを想像しながら思わず笑顔になり、「ちょっ、誰か、子供が産まれる人いなかったっけ……?」とつぶやいていました。

こちらのコーナーに積まれているのは、ドラクエとグラニフがコラボしたレーベル「DQ+g」のTシャツの数々。「ドラゴンクエスト」の世界が遊び心たっぷりにアレンジされています。「もしよろしければ、1つお好きなものをお土産にプレゼントさせていただきたいです」とARTNIAのスタッフさんに声をかけられたのっちさんは、「本当ですか? 全然遠慮しませんよ?(笑)」と言いつつ、真剣に悩み始めました。

「これもかわいいな……いやこっちかな……? ねえ、どれがいいと思います?」と、周りのスタッフや店員さんの意見を聞きながらTシャツを手に取るのっちさん。

しばらく悩んだ末、全面にファミリーコンピュータ版「ドラゴンクエスト」のモンスター40匹のドット絵パターンが入ったTシャツをチョイス。胸ポケットからは刺繍で描かれた、竜王が顔を覗かせています。

体の前にTシャツをあてがって「ねだっちゃった……!」とうれしそうにつぶやくのっちさんでした。

店の奥に進むと「ファイナルファンタジー」のクリスタルルームを思わせる空間が。これまで見てきたのがファンシーなグッズ中心だったのに対し、ここでは精巧なフィギュアやシルバーアクセサリーなど、ラグジュアリーな商品を取り扱っています。

ショーケースの中に飾られた、「FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN」の主人公クラウド・ストライフがバイクに跨がる大きなフィギュアを目にして、「うっわ、カッコいいー! こんなのも買えるんだー!」と見惚れるのっちさん。アパレルのコーナーでは「あっ、これ着てました!」と言って「ドラゴンクエストウォーク」のTシャツを手に取っていました。

当連載で前回テーマだった「ニーア」シリーズのコーナーもありました。「2Bのフィギュア持ってるんですけど、ここに飾ってあるのと同じやつかな……? まだ箱から出してなくて(笑)」

「スライムパンケーキ」に思わぬサプライズ

そしてこちらがカフェ&バー。さまざまなゲームに登場するキャラクターのグッズに囲まれながら、ソファに座って注文するメニューを選びます。

メニューに載っている「ぷるぷるスライム クリームソーダ」の写真を見て、のっちさんは「このグラス、お友達のおうちにありました(笑)」と笑顔に。ちなみにそのお友達とは、当連載で何度かのっちさんが話題に出している、同い歳のゲーム好きの女子のことだそうです。

そして熟考の末、「ぷるぷるスライム クリームソーダ」と「スライムパンケーキ」を注文することに。ちなみにこの2品がARTNIAの人気メニュートップ2とのこと。

クリームソーダは、さわやかなブルーハワイの「スライム」、フルーティなトロピカルマンゴーの「スライムベス」、そしてクリームソーダとしては定番のメロンソーダを使った「ライムスライム」という3種類の味が用意されています。のっちさんは一番人気の「スライム」をオーダー。

その名前の通り「ぷるぷるスライム クリームソーダ」には、グラスの中にぷるぷるした食感のジュレも入っています。ひと口飲んだのっちさんは、その食感に「んんっ? スライム飲んじゃった?(笑)」と思わず大笑い。味について感想を聞くと「スライム感が生々しくて、とってもおいしいです!」と食レポを披露してくれました。

続いて運ばれてきた「スライムパンケーキ」を見て、のっちさんはビックリ。実はのっちさんの誕生日が近かったことから、パティシエが腕をふるって特別に、Perfumeのポップなイメージを表現したバースデー仕様のパンケーキを作ってくれたんです。

「わー! HAPPY BIRTHDAY NOCCHIって書いてある!」「すごっ! これどうやって書いたんですか!? めっちゃきれい!」と、のっちさんは大興奮。スマホで何枚も写真を撮りながら、絶え間なく「かわいい……」という声を漏らし続けていました。

新鮮なフルーツや花などがたっぷり飾られた、パティシエさんの粋な計らいで作っていただいた豪華なサプライズパンケーキ。さて、そのお味はいかに?

「かわいすぎて食べれないんですけど……」と苦悶しつつ、モンスターを剣で斬りつけるかのようにナイフを入れていきます。

「おいしそう……」と、うっとりしながらパンケーキを口に運ぶのっちさん。「焼き立てだから外側がサックサクしてて、でも中はふわふわな食感で、めちゃくちゃおいしいです!」と幸せそうな笑みをこぼしました。パティシエさん、最高のサプライズをありがとうございました!

ちなみにこのバースデーメッセージ入りのパンケーキは、あくまでこの日のために特別に作っていただいたもので、普段はこのサービスは行っておりませんのでご注意を。通常はスライムをかたどったメープルシロップ味のパンケーキに、チョコレートソースをかけたバニラアイスと生クリーム、コマンドウインドウが描かれたチョコプレート、そしてバナナ、ラズベリー、ブルーベリーといったフルーツが添えてあります。コマンドウインドウをよく見ると「たたかう」の代わりに「たべる」と書かれているという、細かなこだわりがおしゃれですね。

食欲も満たされて満足したのっちさん。これから社内の会議室に向かい、いよいよ堀井さんへのインタビューを行います。

「世代ではないしな」っていうコンプレックスがあったんです

のっち まさか取材を受けてくださるとは思っていなくて(笑)。ビックリしてます! 私は今年33歳なので、たぶん影響を受けてるドンピシャな世代は少し年上なのかな?と思いますけど、「I(ドラゴンクエスト)」、「II(ドラゴンクエストII 悪霊の神々)」、「III(ドラゴンクエストIII そして伝説へ…)」、「V(ドラゴンクエストV 天空の花嫁)」、「XI(ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて)」は私もちゃんとプレイしてて。一番記憶に残っているのは「XI」です。

堀井雄二 ああ、「XI」ね。

のっち 発売当時、いろんなインタビューで「XI」の話をして「カミュが好き」って言いまくってたんです(笑)。

堀井 まだキャラクターボイスが追加される前ですか?

のっち 前でしたね。だから、ボイスを担当する声優さんが生配信で発表されたときは「誰になるんだろう……?」ってワクワクしてて。その日はちょうど家族でパーティをやってたんですけど、私はテーブルの下でスマホを持って、ちらちらTwitterを見ながら「カミュは内山昂輝! 最高なんだけど!」って声を殺して1人でつぶやいてました(笑)。

堀井 ははは(笑)。

のっち 私は「XI」が本当に大好きで、あらゆるところでそのことを話したりオススメしてきたんですけど、「でもちゃんとドラクエを追ってきた世代ではないしな」っていうコンプレックスがあったんですよね……。派生タイトルだと「ドラゴンクエストヒーローズII」「ドラゴンクエストビルダーズ2」あたりはプレイしました。

堀井 そもそもドラクエをやろうと思ったきっかけはなんだったんですか?

のっち 「XI」が発売されるときに、ゲーム好きのお友達がみんな「絶対にやりたい!」って騒いでいたので、私もやってみようと思って。それで「XI」に見事にハマったら、じゃあ「V」もやってみなよって薦められて、ニンテンドーDSを引っ張り出してきてやりました。

堀井 「V」の結婚相手、ビアンカを選びました?

のっち ビアンカです(笑)。

堀井 フローラを選んだ人がけっこうたくさんいるんですよね。特に女性はフローラ派が多いんですよ。

のっち そうなんだ! 私は物語の流れ的に「ここでフローラを選ばないとゲームが先に進まないんじゃないか……?」って思いながら2人を選ぶターンに入ったからけっこう悩んだんですけど、周りは女の子も男の子も「絶対ビアンカでしょ!」って言ってる人ばっかりでしたね。フローラを選んだなんて言ったら「えっ! なんでビアンカじゃないの?」みたいに言われかねなかった(笑)。

堀井 シナリオを書いたときは、ほぼほぼ全員ビアンカを選ぶだろうって思ってたんですよ。幼馴染だから。でも逆に「幼馴染って立場にあぐらかいてんじゃないよ!」って人もいて、そういう考え方もあるんだ!と思いました(笑)。

「ゲームの中にお話があったらマンガみたいで面白いんじゃないか」

のっち ドラクエが生まれたのは35年前ですけど、堀井さんはその前からゲームを作ってらっしゃったんですか?

堀井 僕はもともとフリーライターをやってたんですよ。で、その前はマンガ家志望だったんですよね。

のっち へえー!

堀井 大学のときに漫研に入っていて、そのつながりで雑誌の編集者と知り合いになって、卒業後に「Seventeen」とかでライターをやることになって。

のっち 「Seventeen」……って、あの、女の子たちが読んでる!?

堀井 ファッション以外の記事もあるんですよ。当時人気だった、たのきんトリオ(田原俊彦、野村義男、近藤真彦)の記事とかを担当していました。

のっち 芸能ライターだったんですね。

堀井 そうそう。で、その頃にコンピュータにハマっちゃって。「プログラムって面白いな」と思ってBASICを覚えて、自分でも作り始めたんです。「こういうシステムにすればお話が作れる。ゲームの中にお話があったらマンガみたいで面白いんじゃないか」とか思い浮かべながら。

のっち それまでは、お話があるゲームというのは少なかったんですか?

堀井 パソコンにはありましたけど、ファミコンにはありませんでしたね。アクションゲームが主流の時代だったので。文字でセリフが表示されるゲームもまだなかったと思いますし。

のっち そうだったんだ。どこにもないものを作ろうとしていたんですね。

堀井 その頃のファミコンのカセットはメモリの容量はちっちゃすぎて、「ファミコンでRPGを作るのは無理だ」って言われていたので、逆に燃えましたね。限られたメモリの中でどうやって作るのかって。その作業は楽しかったです。

のっち ドラクエは、誰かから「こういうゲームを作ってほしい」という仕事を請けて作ったわけではないんですか?

堀井 いや、自分が面白いと思っただけです。そのときたまたま「週刊少年ジャンプ」で「ファミコン神拳」というゲームの連載を書いていたから、そこで「RPGっていうのはこんなゲームなんだ! 面白いんだぞ!」というのを多くの読者に啓蒙することができて。自分でドラクエを作りながら、それについての記事を並行して書いていたので、発売される頃には皆さんすっかり「待ち遠しい!」という感じになっちゃってて。

のっち すごい(笑)。

堀井 「I」が出た当時の「週刊少年ジャンプ」って400万部くらい売れていて、そこから数年で600万部というとんでもない部数になるんですよ。その雑誌で展開できたのは大きかったですよね。

のっち 今売れてる雑誌とは桁違いだったんですね……。そこからすぐに社会現象みたいな感じになったんですか?

堀井 社会現象と言われたのは、「III」が発売されたときですね。なかなか買えなくて、おもちゃ屋さんに行列ができて。

のっち 「I」の発売から、「III」でそんなふうになるまでの間に、何があったんですか?

堀井 だんだん口コミで広まったんだと思います。「I」も100万本くらい売れてるんですよ。それが「III」で200万本くらい、「III」で300万本以上になって。「I」から「III」まで2年も経ってないんです。

のっち えっ! そんなペースで!

堀井 ずっと作り続けてましたね(笑)。この時期はファミコンのカセットの性能がどんどん上がっていて、「I」でできなかったことが「II」でできる、「II」でできなかったことが「III」でできるようになったので。

真剣にゲームしている人の予想を裏切って、いかに意表を突くか

のっち 「勇者がドラゴンを倒す」みたいなそもそもの設定も、堀井さんが考えたものだったんですか?

堀井 いや、その前からこういうゲームはだいたいそういうもんだったんですよね(笑)。ドラクエのストーリーは単純なんですよ。ひと言で言えば「勇者が魔王を倒す」という話。最後に魔王を倒すことは決まっているので、そこまでの中間部分をどう面白く、わくわくさせるかが勝負だと思いました。

のっち ああ、中間部分。

堀井 「ゲームをやっているときに何が起こったら面白いんだろう?」というのを考えてました。物語の展開はもちろんですが、僕はイタズラ好きなので(笑)、例えば「III」だったら、勇者が王位を譲られて王様になっちゃったとか、宿屋に泊まって朝になったら村に誰もいないとか、そういうイタズラも仕掛けました。真剣にゲームしている人の予想を裏切って、いかに意表を突くかを考えて。

のっち 面白い! 最初にマンガ家を目指してお話を作っていたのが生かされてますね。じゃあ、「XI」のストーリーはどこから考えていったんですか?

堀井 まずキャラクターから考えましたね。「こういう人物を出そう」っていう。そしてそれらのキャラクターがどうやって出会うのかを考えていくんです。例えば主人公は「勇者だと言われたので王様に会いに城に行ったのに、そこで捕まって牢屋に入れられたらプレイヤーは驚くんじゃないか?」「意表を突いて、その牢屋で仲間と出会ったら面白いんじゃないか?」みたいなことを考えて。

のっち 「さっそく牢屋!?」ってビックリしました(笑)。

堀井 そのあとで、すごい高さの崖から飛び降りるじゃないですか。勇者の奇跡という、けっこう無茶な設定ですが、どうして助かったかは「ユーザーの想像に任せよう」と思って(笑)。

のっち ははは(笑)。

堀井 多少無茶でも、物語に勢いがあれば、不思議と、皆さん納得するんですね。

のっち キャラクターが出会う順番が決まって、大まかな流れが決まったところで、間を埋めていく感じなんですか?

堀井 そうですね。あと物語的には「“時間”をテーマにして、タイムパラドックスをやろう」みたいなことをおおまかに考えていました。

のっち 詳しくは書けないですけど、「XI」は最後の最後にドラクエファンなら誰もがよく知っているセリフが出てくるんですよね。

堀井 あれも最初から考えていたわけじゃなくて、シナリオ作りが中盤くらいまで進んだ頃にアイデアが出てきたんです。「使うとしたらここしかないだろう」みたいな。

のっち 確かに! あれは私も鳥肌が立ったけど、ずっとドラクエをリアルタイムでやってた人はもっとビックリしたんだろうな……。

鳥山さんは「ドラゴンボール」じゃなくて「ドラゴンクエスト」を描いてくれた

のっち さっき「『I』から『III』まで2年も経ってない」という話をされてましたけど、たった2年で3本も作って、ストーリーのアイデアは尽きなかったんですか?

堀井 「III」までは尽きなかったです。でも「III」がものすごくウケたので、次回作への期待値がどんどん上がってしまって、その次の「IV(ドラゴンクエストIV 導かれし者たち)」はものすごく悩みました。だから「IV」は全5章のオムニバス形式にして、それぞれのキャラクターの人生を書いてみようと思ったんです。

のっち 「IV」はそれまでの3作とはちょっと違いますよね。実は私、「IV」は途中までやってどうしても勝てなくて詰んじゃってるんですけど(笑)、5章で全員集まるところまでは進めてます。

堀井 これを作るときに「『IV』で初めてドラクエをやる人もいるだろうな」と思ったんですよ。だからいきなりパーティプレイだと敷居が高いかもと思って、「I」から「III」までを追体験してもらうようなつもりで、第1章はライアン1人にして、進めるうちにどんどんパーティが複雑になるようにしたんです。途中でトルネコがアルバイトして金を稼ぐという、ちょっと違った章を挟んだりしつつ(笑)。

のっち なるほど。「V」はどういう気持ちで作ったんですか?

堀井 「V」ではゲームしてる人を真剣に悩ませてやろうと思ったんです。ビアンカとフローラとの結婚もそういうことなんですよ。

のっち ああ、「V」はもう、つらいことばっかりで……(笑)。

堀井 主人公は序盤から父親を殺されて奴隷になりますからね。その後もいろんなことがあって大変なんですよ。

のっち でも、あの波乱万丈な人生は、ゲームしてる側としては次々にいろんなことが起こって楽しかったですね。ドラクエって救われないも話あるのに、なんかこう、ほっこり温かい気持ちになれるゲームなんですよね。不思議なことに。

堀井 それは鳥山明さんのキャラクターデザインもよかったんだと思います。鳥山さんは「ドラゴンボール」じゃなくて「ドラゴンクエスト」を描いてくれたからね。もしこれがほかの大物マンガ家さんだったら、たぶんドラクエは“そのマンガ家さんのゲーム”になってたと思う。

のっち なるほど! 鳥山先生には堀井さんから「こんな感じにキャラを描いてほしい」という話をしているんですか?

堀井 一応、僕がラフデザインを描いて、それを鳥山さんに見せてキャラクターを作ってもらってます。これが僕が描いたものなんですよ。

のっち うわっ、なんですかこれ? ドロドロだ!(笑)

堀井 スライムの最初のイメージです。この絵を鳥山さんが見て、ああなったと。

のっち あ、これかわいい! 「でかい!!」って説明が書いてありますね(笑)。

堀井 こういうのを渡して描いてもらうんです。あんまり描きすぎて影響されてしまってもよくないので、これくらいがちょうどよかったんだろうなと思ってます(笑)。

のっち 敵キャラって普通、見た目からして気持ち悪くて、倒したくなる容姿にしなきゃと思いそうなところですけど、ドラクエの場合そうじゃなくてかわいいんですよね。

堀井 愛嬌は入れてますね。怖いのは嫌なので……。

のっち ははは(笑)。

堀井 だから戦闘画面でも言葉を選んだんですよ。勝ったときに「ころした!」とは言わないんです。「まもののむれを やっつけた!」なんですよ。

のっち あっ、そういえば確かに! ドラクエはモンスターが仲間になったりもして、そういう距離感が斬新ですよね。モンスターのことも主人公たちと同じように好きになる。

堀井 そう、それが面白かったので「ドラゴンクエストモンスターズ」というモンスター育成をメインにした派生タイトルを作ったんですよね。

ドラクエはコミュニケーションツールなんです

堀井 ところでのっちさんは「XI」が好きとのことですが、どんなところに惹かれたんですか?

のっち 「世界が大変なことになるぞ」「こんなことになったら大変だ」って言われていることを、ことごとく最悪なほうに進めてしまって、後半パートで1人ひとりにフォーカスされるところですね。

堀井 バラバラになった人たちを1人ずつ集めていくのは「IV」のオマージュなんです。マーニャとミネアみたいな姉妹がパーティにいるのもそうだし。「XI」はそれまでの集大成として作ったので、「I」から「X」までのいろんなオマージュが入ってるんです。

のっち 「V」での、主人公がお父さんお母さんに見守ってもらっている感じも「XI」で踏襲されてますよね。私は初めてのドラクエが「XI」でしたけど、過去作を全部やっている人からしたら「これこそがドラクエだ!」みたいな、まっすぐ王道で集大成な作品だったんだろうなと思います。

堀井 忙しそうですけど、どれくらいかけてプレイしました?

のっち 100時間はかからなかったと思います。

堀井 えー! そんなにっ!? お忙しくて毎日はできないだろうし、2カ月くらいかかったんですか?

のっち いやいや、ちゃんとお休みはもらえてるので(笑)、仕事が休みの日に集中して一気にやりました。確か曲のリリースタイミングだった記憶があって、けっこう忙しくはあったんですけど、ヘアーのスタッフさんがゲーム好きで、ヘアーしてもらいながら「今どこまでいった?」「ベロニカには会った?」「あー、まだそこまでなんだ(笑)」みたいな話をするのが楽しかったです。会社の控室でずっと、ゲーム好きのミュージシャンのお友達がPS Vitaでリモートプレイをしていて、その画面を覗き込んで「まだレベルそんくらいかー(笑)」みたいなことを言ったり言われたりして。そうやって、同じ時間に一緒に同じ物語をプレイしている体験は面白かったですね。

堀井 ドラクエはコミュニケーションツールなんです。みんながやってるから、それでみんなで会話が盛り上がるという。

のっち まさに「XI」はリアルタイムでその体験ができましたね。

堀井 昔は子供たちが電車の中で「あの洞窟入った?」「宝箱あったよね?」みたいな話で盛り上がってて。それを聞いた大人たちはゲームの話だと思わずそういう洞窟があるんだと勘違いしたんじゃないかと思うんですよね(笑)。

のっち 「XI」をプレイしているのもお子さん中心だったんですか?

堀井 いや、「XI」については、ドラクエ誕生30周年のタイミングでの発売だったので、むしろ古いユーザーに向けて書きました。サブタイトルの「過ぎ去りし時を求めて」も、そういう意味で付けたんです。

のっち うわっ、その話は鳥肌! 大人になったプレイヤーが昔を懐かしみながら、自分の人生でサブタイトルを回収できるわけですね! リアルタイムで全部やってた人がうらやましい!

堀井 僕は基本的にタイムスリップものというか、時間を戻す話が好きなんですよね(笑)。

のっち なるほど(笑)。

堀井 最近は「東京卍リベンジャーズ」みたいなタイムスリップもののお話が人気があるし、そういう概念が普通に受け入れられる時代が来たな、って思ってました。

最初に気にしたのは、みんなが「コンピュータは無機質で冷たい」というイメージを持っていたこと

のっち 堀井さんはゲーム作りというアウトプットのために、普段どんなことをインプットしているんですか?

堀井 映画を観たり、ドラマを観たり、本を読んだりとか。あとはスキューバダイビングとかサバゲーとかもやってますね。誘われたら断れなくてついて行くんですけど、やってみると面白くて本気で始めちゃう(笑)。

のっち すごい!

堀井 ゲームだとスマホのパズルゲームが以前から好きでやってますね。ちょっとした合間にできるんで。

のっち 「堀井さんって普段どんなことをされてるんだろう?」というのを想像したときに、最初は「キャリアも長くて偉い人だからきっと自由な時間がたくさんあるんだろうな」って思ってたんですけど、「いや違う、あの派生作品の多さを考えたら暇じゃない……!」って気付いて(笑)。絶対お忙しいですよね?

堀井 もちろん全部確認してるんですけど、最近は若いスタッフが育ってきたんで、昔ほどは大変じゃなくなりましたね。昔はシナリオのかなりの部分を自分で書いて、モンスターデータやアイテムデータまで作っていたので本当に本当に時間がなかった……。

のっち やっぱり1日中ずっと、確認、確認、確認……という感じなんですか?

堀井 シナリオは全部チェックしているので、毎回上がってきたプロットに対してあーだこーだ言いながら、より面白くなることを目指してます。「これで終わったら予定調和すぎるから、もうちょっとひねろうよ?」みたいな感じで話し合いをして。

のっち そうやってシナリオとかをチェックしているときに自分の中で守っている、堀井さんが考える“ドラクエらしさ”ってなんですか?

堀井 ワクワクすることですかね。そして、わかりやすくて迷わないこと。だってゲームって「何をしていいかわからない」が一番つらいんですよ。やるべきことがわかっていれば、みんなやりたくなるものなんです。あとは“温かみ”ですね。「I」を作るときに最初に気にしたのは、当時みんなが「コンピュータは無機質で冷たい」というイメージを持っていたことで。だからセリフをできるだけ温かく、人間臭くするように意識してたんです。

のっち 確かに、ドラクエの会話って全体的にお茶目な雰囲気ですよね。

堀井 文章の言い回しはすごく考えましたね。例えば「しんでしまうとは なにごとだ!」というセリフとか。マンガを描いているときに、吹き出しの中の限られたスペースで、いかに短いセリフで面白くするかを考えていたのも役に立ったと思いますね。

のっち なるほど……一度に表示できるテキストの量も決まっていますもんね。

堀井 長いと誰も読まなくなっちゃいますしね。ボイスが入るようになってからちょっと変わってきましたけど。多少は長い文章でもボイスであれば聞いてくれるので。

のっち そういえばそうですね。最初にボイスが入ったのはどのタイトルなんですか?

堀井 いくつかあるんですが、本格的にボイスを入れたのは「ドラゴンクエストヒーローズ」ですね。本格的なアクションRPGを作ろうという話になったときに、アクションゲームだとプレイ中は文字が読めないので声が出た方がいいよねって。

みんなの質問、のっちが代わりに聞いてきますのコーナー!

のっち それではここから、読者の皆さんがTwitterに書いた堀井さんへの質問を読んでいきます。

仕事場はどのような感じですか? デスク周りの愛用品などもあればぜひ教えて下さい。

堀井 事務所ではパソコン数台で仕事しています。昔は紙でやり取りしてたんで、でかいテーブルでいろんな資料を置いてましたけど、今はコンピュータで全部できちゃうんで。

のっち 全部データでやりとりして?

堀井 そうですね。打ち合わせも最近はZoomですし。バーチャル背景を使ってますよ。しかも動くやつ(笑)。

のっち デスク周りの愛用品はありますか? 趣味のものを置かれていたりとか。

堀井 前は帆船模型とか鉄道模型とかが好きで、ジオラマを置いたりしてたんですけど、今は整理しちゃいましたね。デスク周りじゃないですけど、事務所の一室をドラクエのグッズを飾ったドラクエ部屋にしています。そこは人が来たときに会議をしたり焼肉パーティをしたりするスペースにしようと思ってたんですけど、コロナ禍で会議はZoomがメインになってしまって、あんまり使ってないんですよ(笑)。

のっち そこにドラクエグッズを集めてるということは、ご自宅はすっきりされてるんですね。

堀井 いや、そんなことはないです(笑)。段ボールに入れて積んでありますよ。すごい量の見本品が送られてくるので。昔は飾っていたんだけど、どんどん増えちゃって大変なことになってる(笑)。

のっち グッズの種類がいっぱいありすぎるのも大変なんですね(笑)。

堀井 ドラクエスタッフの忘年会でビンゴゲームの賞品にしたりもしてますね。

初期のドラクエでは容量の関係で泣く泣く削ったエピソードやゲーム内企画があったそうですが、後のドラクエで復活させたものはありますか?あればどれがそれか教えてください。

堀井 そういうのはけっこうありますね。「I」だと職業もないしパーティプレイもないし。

のっち あ、「I」のときからそういう構想があったんですね!

堀井 構想はありました。ほかにも、一度ボツにしたモンスターをのちに復活させたり、削ったエピソードを別のときに採用したり。どの話か具体的には言えないですけどね。

のっち 「最初の頃はカセットのメモリの容量がかなり小さかった」という話はさっきもしていましたけど、「I」の頃はそれくらい容量がシビアだったんですね。

堀井 そうですね。片仮名は20種類ほどしか使えなかったし。

のっち え? 五十音全部は使えなかったんですか……?

堀井 そう。とにかく容量を小さくするために、1文字に7ビットしか使っていないんですね。1文字に1バイト(8ビット)使えば、もっと多くの種類の文字を出せたんですが、その1ビットすら節約していったんです。

のっち じゃあ、呪文はその限られた20文字だけで名前が付けられてたんですね……!

堀井 そうです。音の感覚で「ギラ」とか「ホイミ」とか考えて。

のっち そうだったんだ、知らなかった……。平仮名も削ろうという話にはならなかったんですか?

堀井 平仮名は「I」のときから全部使えるようにしてましたね。

のっち ドラクエって、プレイヤーが文字を入力して主人公の名前を自分で決められるじゃないですか。これ、今では当たり前だけど当時はすごいことだったんだろうなって。

堀井 そうですね。それまで見るだけだったテレビ画面の中で自分の名前を呼ばれるって、当時の子供は初体験だっただろうし、ゲーム内のキャラに名前を呼ばれたら「ガーン!」って衝撃を受けて喜ぶだろうなと思って。これは絶対にやろうと決めていました。ちなみにのっちさんは主人公にどんな名前を付けてるんですか?

のっち 恥ずかしくて言えないです(笑)。

堀井 余計聞きたくなる(笑)。

のっち いつもお決まりの名前というのはないんです。「のっち」にすると、自分が出すぎちゃって逆に世界に入り込めないんですよね。

ドラクエといえば一作目から少ない文字数でも奥行きのあるセリフやメッセージが特徴ですが、当時より技術的な制約が緩和された現在でも、文章や演出の味わいを失わないように気を付けていることはありますか?

堀井 さっきもちょっと話したんですが、短いセリフでいかに面白くするかは気をつけています。容量が増えて長文が書けるようになったからといって、長いと読むのがつらいですし。あと、大事なことは2回言うんです。長めのセリフを言ったあとで、要するにとりあえず北に行けよ、みたいな(笑)。

のっち あー! 確かにドラクエってそうだ!(笑) わかりやすいんですよね。「これから何をすればいいんだっけ?」って迷ったときには、とりあえず誰かに話しかけます(笑)。じゃあ次はこの質問。

ドラクエシリーズのストーリーはどういう時に閃くものなんですか

堀井 その都度、違いますね。「I」から「III」までは1つのお話として一気に考えたけど、「IV」は章ごとに話を分けよう、「V」は人生を描いてプレイヤーを真剣に悩ませよう、「VI」は自分探しの話にしよう、みたいにそれぞれ違う考え方でストーリーを作ったので。何か別のことをしているときに急にひらめくというよりは、考えてると思いつく、って感じですね。

のっち よく「面白いアイデアはシャワーを浴びているときに思いつく」とか言うじゃないですか。そういう「降りてくる」という感じではないんですか?

堀井 そうですね。「ああでもない……こうでもない……」っていろいろ捻り出しているうちに、ひょいっとひらめくというか。あとは、スタッフと話し合っているときに思いつくこともありますね。「あ、それ面白い! 膨らませよう!」みたいな。会話の中でふと出てきた1個の単語が引っかかって、そこから思いつくみたいな。

のっち スタッフさんから「次のドラクエはこういうテーマでいきたいんですけど」みたいな提案をされたりもするんですか?

堀井 しますね。で、それについてああだこうだ話し合います。「XI」のテーマが「集大成」だったんで、この次にどうするのかはまだ内緒ですけど(笑)。

のっち ドラクエのテーマって、その時々の世の中のことが反映されていたりもするんですか?

堀井 そういう面もありますね。そのまま取り入れることはないですけど、世の中の出来事を自分の中で噛み砕いてアイデアにしたり。

ドラクエには多くの職業がありますが、堀井さんから見て、のっちさんはどの職業が似合うと思いますか?

堀井 なんだろうな……賢者?

のっち おお! うれしい! 超うれしい! 絶対「踊り子」って言われると思ってた(笑)。

堀井 こうやって話していて、なんとなく知的な感じがするので。

のっち 最近言われた言葉で一番うれしいですね!(笑)

堀井 遊び人を極めると賢者になれるんですよ。

のっち 確かに(笑)。それでは次が最後の質問。

コンピューターゲーム黎明期から今の今まで、一線で活躍する堀井雄二さんの眼からみて、今後RPGはどうなっていくと想像しますか?

堀井 最近のRPGは昔と比べて、より主人公になりきれるようになっていますよね。MMORPGだと、ほかのプレイヤーも世界の中にいるので、本当にもう1つの人生を楽しめるものになっていると思いますし。

のっち それって堀井さんがずっと目指してやってきたことじゃないですか? 主人公に自分の名前を付けられるようにしたのもそうですし。

堀井 一番楽しい遊びって、別の人生を体験することだと思うんですよ。小説も映画も主人公に感情移入して、それができるんですけど、ゲームは自分で主人公を動かせるので、より主人公になりきれると思います。

のっち そうなんです!

堀井 ゲームができるインターフェースはモニターだけではないし、今後VRとかがさらに発展したら、映画「マトリックス」のようにゲームの世界に自分が入り込んじゃうような体験が普通にできるようになるかもしれませんね。まあ、映画「レディ・プレイヤー1」みたいな世界になるのは、ちょっと遠いと思いますが。

のっち たぶん何年かしたらできちゃうんでしょうね。

堀井 「その気になればできちゃう」の時代はいずれ来るので、どこかで歯止めをかけないと、ゲームの世界から戻ってくれない人が多数生まれるかもしれませんね。

ゲーム世代は何歳になってもゲームをやり続けるんだろうな

のっち 今日はどうもありがとうございました! 私は今が一番ゲームを好きで楽しんでるなと感じてるんですけど、その中でも特に、ゲームの世界に自分が入って物語を動かしてる感覚があるRPGが大好きなんです。だからそんなRPGを日本に広めた、始祖のような人に会っちゃったと思うと、ちょっと震えますね……。いろいろお話を聞かせていただいて、みんなを楽しませていたのは堀井さんの人格や想像力だったんだなというのがよくわかりました。

堀井 そう思ってもらえて光栄です。ありがとうございます。

のっち こちらこそ本当にありがとうございます。詰んでいたやつもちゃんとやります(笑)。

堀井 今日はのっちさんにファンとしてお話を聞いていただいて、楽しくお話ができたんですけど、35年前はこういう取材の場でも雰囲気が違ったんですよ。当時僕は30歳くらいで、取材に来るのが50歳近くの人たちなんですが、その頃はまだ「ゲームは悪いこと」という認識を持っている大人が多かったので、とんでもないものを作った人として扱われていて(笑)。そういう時代でしたね。

のっち ええっ! なんでですか?

堀井 その時代の人たちがゲームをやってきてないからですよね。結局、新しい娯楽は上の世代にとっては悪なんですよ。テレビだって最初の頃は「一億総白痴化」なんて言われて批判されてましたし、マンガだって「大学生がマンガなんか読んでいる!」ってことが問題になった時代もありましたし。それがしばらく前から「ドラクエをやって育ちました!」という人が取材に来るようになって、状況が全然変わったんだなというのを感じましたね。

のっち 出始めの頃に子供だった人が大人になって、当たり前のものとして扱われるようになったんですね。

堀井 今はお年寄りがゲームをやっても変だなんて言われないですしね。認知症予防に福祉施設でゲームをしてるって話も聞くし。

のっち うちのおばあちゃんもゲームやってます!

堀井 そうですよね。誰もが歳を取ったからって急に盆栽を始めるわけじゃないんですよ(笑)。ゲーム世代はそのまま何歳になってもゲームをやり続けるんだろうなと思います。

のっちさんの取材後記


こんにちは、のっちです。

よ~し。YouTubeに落ちてるドラクエXIのカジノ配信観ながら書くか~。


みんなはもうドラクエXIやった? ねぇやろうよ!

初めてドラクエに触れる人にもおすすめで、PS4でも3DSでも遊べて、Nintendo Switch版ではボイス付きで遊べるよ!

冒険してると絶えずいろんな出会いがあって、いつの間にか事件に巻き込まれて、驚きとワクワクの連続です。仲間との楽しい会話も、モンスターとの闘いも、受け入れ難い悲しい展開も、きっと大事な思い出になるはず。

自分が動かすキャラクターである「主人公」はね、出会った仲間達から当たり前に「勇者」として扱われるんだけど。勇者らしいことなんて何もしてないのに、仲間はいつか起こるであろう勇者の奇跡を信じてついてきてくれるのよ。
そんなんされたら勇者としての自覚だけが沸き上がって、あっという間にわたしも「勇者」よ。人って人に作られるよね。

「メダル女学園」の制服がかわいくて好きだった!メダ女に入り浸った記憶あり。なんかひとりヤンキーの子がいて、その子好きだったなあ。

年末年始でやろうよ~。
「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」の、このねえ~、この“過ぎ去りし時を求めて”という、タイトル回収の瞬間が堪らないんすよ! んもーーっ!

是非体験してっ!!!



今回は「ドラゴンクエスト」シリーズ生みの親である堀井雄二さんにお話を伺ってきました!

みんなすまねぇ。
次回作「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」制作中って発表ありましたよね。なんかちょっとでも、お話聞きたいなぁと思ってたけど、全然切り出せなかったや!!!笑 がはは!

堀井さんは優しい空気で、その場にいる全員に語りかけるように、ご自分の経験や作品のことを面白い絵本を読みきかせるようにお話してくださいました。
いたずらっぽく話す姿を見て、ドラクエ独特のおかしみのあるセリフ回しとか、そんなことあり!?な急展開を思い返して「ああこの人から生まれたんだな」と、腑に落ちたというか。ドラクエシリーズのあたたかい雰囲気はこの人から滲み出たものだったんだなと、答え合わせのような時間になりました。

わたしの思ってた何倍もすごい人だった!!
今になって恐れ多いっす……。
楽しく話せて嬉しかったです!!!

堀井さん、スタッフの皆様、ありがとうございました!


さて次回は。
eスポーツ実況のお話を聞きに、平岩康佑さんに会いにゆきます!
TV局アナウンサーからどのようにしてeスポーツキャスターになったのか。
大会見てると、ゲームや選手の基本情報とか戦歴だけでなく「〇〇選手が先日の配信でこんなこと言ってて~」みたいな、そこまで把握してんの!?何事!??って事まで話してるのを聞いたことあって、事前勉強えぐそう……と思ってます。どんなお話になるだろう。楽しみです!

それから大人気プロゲーミングチームCrazy Raccoonさんにもお邪魔します!あの、お、おお、おれいつもCRカップ見てます!!
CR所属の皆さま、強くて面白くて、めちゃめちゃ華あるよねえ!の、事務所?会社があるのかな。てことは……ゲームできるの?かな?遊びに行くってことで、いいのかな????

平岩さん、Crazy Raccoonさんへの質問を募集します!どしどし聞きたいこと、Twitterにくださぁい! あのコーナーいっちゃん好きや。

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次回予告

ARTNIAでスライムコラボメニューに舌鼓を打ち、堀井さんとの対面に感激したのっちさんでしたが、次回は日本初のeスポーツ実況事務所・ODYSSEYを設立した、元・朝日放送アナウンサーでeスポーツキャスターの平岩康佑さんにインタビュー。プロゲーミングチーム・Crazy Raccoonのゲームスペースをお借りして、実際に平岩さんの実況を目の前で見せていただきつつ、eスポーツ実況というお仕事についていろいろなお話を伺ってきます。

この連載では、訪問相手に聞いてみたいことをTwitterで募集中。ハッシュタグ「#のっちはゲームがしたい」を付けてツイートされた平岩さんへの質問を、のっちさんが代わりに聞いてくれるかもしれません。ぜひ質問をツイートしてください。

※募集期限は11月24日(水)まで。1つのツイートに書き込む質問は1つだけにするようにお願いいたします。

Perfume最新情報

11月から12月にかけて、演出振付家・MIKIKOさんとクリエイティブ集団・Rhizomatiksが最先端の演出アイデアと技術でPerfumeを再構築するコンセプトライブツアー「Reframe Tour 2021」を5都市で開催中。さらにPerfumeは2022年1月に、神奈川・ぴあアリーナMMでこの夏に行われたライブの再演となる「Perfume LIVE 2022 [polygon wave]」を同会場で6日間開催します。

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