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海外映画取材といえばこの人! 渡辺麻紀が見た聞いた! ハリウッド アノ人のホントの顔

シャーリーズ・セロン

連載

第24回

2020年2月10日、アカデミー賞授賞式にて

── 今回はシャーリーズ・セロンです。彼女の映画が続けざまに公開されますね。

渡辺 先日公開になった『グリンゴ 最強の悪運男』(18)と、2月20日公開の『スキャンダル』(19)ですね。実際に起きたセクハラ事件を描いた後者では、先日発表されたアカデミー賞で主演女優賞にノミネートされていました。

渡辺 シャーリーズは『モンスター』(03)で同賞に輝いていて、『スタンドアップ』(05)でもノミネート。そういう社会派&人間ドラマに出演しつつ、『マッド・マックス/怒りのデス・ロード』(14)や『アトミック・ブロンド』(17)のようなアクションでも頑張る。『グリンゴ』で演じているのも超ビッチな経営者で、それをとても活き活きと演じていて笑えるんですけどね。選ぶ作品がバラエティに富んでいるせいもあるのか、よく言われる“オスカーの呪い”とは無縁の活躍ぶり。

『グリンゴ 最強の悪運男』でシャーリーズが演じるのは、主人公を陥れようとする性悪すぎる経営者役。
『スキャンダル』では売れっ子キャスター役でアカデミー賞主演女優賞にノミネート。ちなみにシャーリーズは左、中央がニコール・キッドマン、右はマーゴット・ロビー。

── “オスカーの呪い”という言葉はよく耳にします。

渡辺 ハル・ベリーとかアン・ハサウェイとか、それぞれオスカーを獲った途端、パッとしなくなった。ギャラが高くなり、本人の鼻も高くなって起用しづらくなるというような話は聞いたことがありますけど、実際はどうなんでしょうね。

── シャーリーズに聞いたことあります?

渡辺 『スノーホワイト』(12)のとき、オスカーの呪いを回避する秘訣ってあるんですか? みたいことを聞いたんですよ。「そんな特効薬があるなら教えてよ!」と笑いながら「“オスカーの呪い”が存在するかは分からないけど、少なくとも私は、自分をハッピーにしてくれる作品だけを選んでいる。そのときに、観客は気に入ってくれるかしらとか、評論家はどんな評価を下すかしらとか、そういうことは考えない。自分に正直に選んでいるだけ。だって、コントロールできるのは自分だけだから」と、至極まっとうなことを言ってました。

彼女がクレバーなのは、その言葉の後に「だって、もし世間的に失敗作の烙印を捺されたとしても、自分の中にはちゃんと残るじゃない? 自分が作りたかった作品だという気持ち、それが重要なのよ」って。どんな作品も、自分は決して黒歴史にはしないってことですよ。

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