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東方神起、日本デビュー15年の軌跡に思いを馳せる 『TOHOSHINKI 15th ANNIVERSARY MUSEUM “XVision”』レポ

リアルサウンド

21/1/11(月) 6:00

 東方神起が、日本デビュー15周年を記念して『TOHOSHINKI 15th ANNIVERSARY MUSEUM “XVision”(エキシビジョン)』を開催している。本来であれば、盛大に周年イヤーを楽しみたいところ。だが、残念ながら東京ドームで開催されるはずだった『東方神起 LIVE TOUR ~XV~ 追加公演』も中止にせざるを得ない事態。そんな中でもファンへの感謝の気持ちを伝えるべく安心して楽しめる催しを企画してくれるところが、東方神起らしい計らいだ。

 東京・有楽町マルイ、福岡・アミュプラザ博多、愛知・名古屋パルコ、大阪・心斎橋オーパ、北海道・札幌パルコと、約5カ月間かけて全国5都市を巡るため、状況を見ながら焦らずに参加できるのも嬉しい。それでもこのご時世、なかなか出かけることが難しいという方のために、今回は東京・有楽町マルイ会場の様子をレポート。彼らが用意してくれた贅沢な空間を、少しでも楽しんでいただけたら幸いだ。

 最初に足を踏み入れたのは、大きなモニターがあるスペース。背後に流れて来るのは、「Master」だ。ときどき映り込むTBがキュートな姿で楽しませてくれていたところに、黒いジャケットに白いシャツ姿のユンホとチャンミンが登場する。

 「『MUSEUM XVision』へようこそ。みなさん、東方神起のユノです」「チャンミンです。みなさんのおかげで東方神起、日本での15周年を迎えられました。本当にありがとうございます」と日本のファンに向けたスペシャルメッセージが流れる。「またみなさんと直接会える日を楽しみにしていますので、よろしくお願いします」というユンホの言葉に、離れていても2人とファンの想いは同じだと確信できる。

 そして、温かな気持ちを抱きながら進むと、次に広がるのはスタイリングコーナー。2人のスタイリッシュなビジュアルがまっすぐこちらを見つめる中、各ステージで彼らが着用した衣装がずらりと並ぶ。これほど間近に眺めることができるチャンスは、この先も決して多くはないはず。

 ライブ会場のモニター越しにはじっくりと見ることができなかったボタンの模様から、ツアーTシャツの細かなアレンジ装飾まで、そして襟部分や靴の中に貼られた「YH(ユンホ)」「CM(チャンミン)」のシールもしっかりと確認することができる。しかも、このスタイリングコーナーは静止画撮影がOKというからファンにはたまらない。

 衣装が飾られた横の壁には実際に着用したライブ映像や写真たち。そしてショーケースの中には「赤のひかりはぼくたちのパワー!!!」(ユンホ/2012年)、「変わっていくものも沢山ありますが、今までの揺るぎない絆を大切にしましょう」(チャンミン/2019年)と、ショーケースの中には、2人の手書きメッセージがプリントされた過去公演の銀テープが。これまでの思い出が次々と蘇り、思わずグッと来てしまう瞬間だ。

 15年という月日は、世界が変わるには十分な年月で。特に移り変わりの早い芸能界にとって、2人が立っているその場所は私たちの想像を絶する激流の中に違いない。それでも変わらずに自己最高のライブパフォーマンスを届けようと、努力し続けてきた彼らの強い信念と覚悟に、改めて敬意を表したい気持ちでいっぱいになった。

 そんな日本デビュー15年の節目に、やって来た2020年という大きな波。続いて広がったスペースには再び大きなモニターが。そこに映し出されたのは、「One and Only One」の文字。そして、長年彼らのライブを支えてきた東方神起バンド、そしてストリングスメンバーたちとリモートでセッションする2人の姿が映し出される。先程のコーナーで見てきたステージ衣装姿とは異なり、スタイリングがほとんどされていないナチュラルな白Tシャツ姿なのも、また彼らの人間力を感じることができて魅力的だ。

 リモートセッション、オンラインライブ、そして今回の展示会……と、新しい時代のエンターテインメントを模索をしながら、音楽を届けようとしている彼らの想いがひしひしと伝わってくる。それはこれまで創り上げてきたステージに比べたら、まだまだ生まれたての表現かもしれない。でも、きっと彼らなら、ここから新しい時代を築いてくれるのではないかという期待が膨らんでくる。

 そんな2人の才能と姿勢に惚れ込んだ仲間の多さを、続くフォトグラファーコーナー、アーティストたちとのコラボレーションから感じることもできる。特に、現代美術家・笹田靖人が「直接お話もさせていただき、自分なりの東方神起を表現させていただきました」と語った、渾身の作品の数々は必見。(参照:『TOHOSHINKI 15th ANNIVERSARY MUSEUM “XVision”(エキシビジョン)』公式サイト)ポップなドット絵から、思考をそのまま立体化したような緻密なオブジェなど、様々なテイストの作品からも、彼らの15年という歩みに思いを馳せることができる。

 他にも2人が奮闘しながら書いた「今月の漢字」の直筆色紙たちや、「THE GOLD MISSION R」のボルダリングで着用した衣装など、ファンクラブ「Bigeast」で見届けてきた思い出のアイテムたちも特別公開。

 そして、ラストにはファンから東方神起の2人にメッセージを寄せ書き形式で送ることができるコーナーが。タブレットにタッチペンで文字を書き込めるだけでなく、デコスタンプも充実。TBやハート、Tの字のペンライトに加えて、ユンホとチャンミンの好きなイチゴやビールが入っているのも、微笑ましい。

 メッセージは、そのまま目の前の大型モニターに映し出される。「ずっと応援する」「15thおめでとう」「日本でまってます」「また会える日を待っています」「早く会いたい」と画面いっぱいに埋め尽くされるファンの想い。「ますます会いたくなっちゃった」そんな声も周囲から聞こえてきた。今は会うことが難しいけれど、きっとそれだけ次に会えたときの喜びも膨らむはず。ただ一つの空の下にいる〈同じ屋根の住人〉であることを感じながら、そのときを夢見て穏やかに過ごしていきたい。

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