連続ドラマにおいて、感動のトリガーとなる主題歌。バブル期から今に至るまで、連ドラ主題歌には至極の名曲が数多い。そこで本稿では、2020年1月期ドラマから注目の主題歌をフィーチャーする。

（関連：家入レオ「未完成」MV（）

●月曜日
『絶対零度～未然犯罪潜入捜査～』家入レオ「未完成」（フジテレビ系列：1月6日21時スタート）

　ビッグデータから犯罪を予測する未然犯罪捜査班、通称・ミハンが再び帰ってくる、シリーズ続編『絶対零度～未然犯罪潜入捜査～』。主題歌は家入レオの「未完成」。青春のはじけるようなときめきと、力強さ、煌めきがあふれる楽曲だ。このヤワじゃない甘酸っぱさが、主演を務める沢村一樹のライトなダンディズムに隠れた真摯な男らしさをどう引き立ててくれるか楽しみだ。

●火曜日
『10の秘密』秋山黄色「モノローグ」（フジテレビ系列：1月14日21時スタート）

　向井理演じる真面目な父親が、別れた妻の抱える秘密によって窮地に追い込まれるサスペンスドラマ『10の秘密』。シンガーソングライター・秋山黄色の「モノローグ」が主題歌だ。彼ののびやかでドラマティカルな歌声が、スリリングな展開に深みや重みを加え、愛憎の裏に隠された真実や感動を呼びおこしてくれるだろう。また、オープニングテーマは女王蜂の新曲「BL」に。オープニングムービーは楽曲に寄せたテイストにしているとのことで、こちらも見逃せない。

『恋はつづくよどこまでも』Official髭男dism「I LOVE…」（TBS系列：1月14日22時スタート）

　佐藤健演じる“ドS医師”と、彼をとことん追いかける上白石萌音演じるナースとのラブコメ『恋はつづくよどこまでも』にも注目だ。主題歌であるOfficial髭男dismの「I LOVE…は、潔さ、まっすぐさが、一途な乙女心を応援する清々しさとなって、ドラマを爽やかに演出する。

●水曜日
『知らなくていいコト』flumpool「素晴らしき嘘」（日本テレビ系列：1月8日22時スタート）

　『知らなくていいコト』は、恋に仕事に充実した吉岡由里子演じる新聞記者が、某ハリウッド俳優の隠し子という疑惑が浮上するストーリー。flumpoolによる主題歌「素晴らしき嘘」は洒脱かつキャッチーでありながら、大人の男の説得力も感じさせる山村隆太の歌声が印象的だ。ドキドキハラハラの展開の中、ドラマにどんな作用をもたらすのか注目したい。

●木曜日
『ケイジとケンジ 所轄と地検の24時』宮本浩次「ハレルヤ」（テレビ朝日系列：1月16日21時スタート）

　桐谷健太演じる型破りな刑事と東出昌大演じるエリート検事が、衝突しながらも共鳴し合い事件に挑むバディーもの『ケイジとケンジ　所轄と地検の24時』の主題歌は、宮本浩次の「ハレルヤ」。男臭さの中にもどこか弱さが見え隠れする“宮本節”が、ドラマの中で輝きを放つこと間違いなしだ。

『アライブ がん専門医のカルテ』須田景凪「はるどなり」（フジテレビ系例：1月9日22時スタート）

　『アライブ　がん専門医のカルテ』は、松下奈緒と木村佳乃演じる2人の女医が、お互いを支え合いながらがんに立ち向かう医療ドラマ。須田景凪が主題歌として「はるどなり」を書き下ろした。魂を振り絞るように歌い上げる彼のボーカルは、生きることの素晴らしさと同時に辛さ、残酷さとそれに立ち向かう強さが同時に浮かび上がる。まさにこのドラマにふさわしい楽曲と言える。

●金曜日
『病室で念仏を唱えないでください』三浦大知「I’m HERE」（TBS系列：1月17日22時スタート）

　伊藤英明演じる、僧侶でありながら救命救急医の松本照円が、患者や同僚に煙たがられながらも真摯に命と向き合っていく異色のヒューマンドラマ『病室で念仏を唱えないでください』。主題歌の「I’m Here」はバラードのメロディラインを持ったダンスナンバーという、三浦大知そのものといった楽曲だ。彼の強い意志を持った美しい歌声と鼓動を刻むような鋭角的なリズムは、“変人”扱いされる主人公を、救世主へと輝かせるのだろう。

●土曜日
『トップナイフ―天才脳外科医の条件―』JUJU「STAYIN’ALIVE」（日本テレビ系列：1月11日22時スタート）

　神の技術を持ちながらどこか不器用な医師たちが、衝突しながらも葛藤していく医療ドラマ『トップナイフ―天才脳外科医の条件―』。主演を務める天海祐希と、主題歌を書き下ろしたJUJUのタッグはこれで3度目。「STAYIN’ALIVE」はJUJUがのびやかな高音で女の強さや輝きを歌い上げているのが新鮮な1曲だ。まさに理想の上司・天海祐希のイメージぴったりの楽曲となっている。

●日曜日
『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』ビリー・アイリッシュ「bad guy」（日本テレビ系列：1月12日22時30分スタート）

　『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』は、清野菜名演じる囲碁棋士と横浜流星演じる医大生の“最凶コンビ”が、難事件に隠された真実を暴いていくストーリー。主題歌はビリー・アイリッシュのヒット曲「bad guy」。皮肉と狂気、そしてどこか女性の無防備な香りが漂う楽曲が、登場人物たちの二面性をよりビビットにしてくれるだろう。（神津翠）