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NCT 127、最新作がビルボードチャートでも好調 NCT各ユニットのサウンド個性を解説

リアルサウンド

20/3/30(月) 6:00

 NCT 127の新曲「英雄; Kick It」が、轟くようなギターサウンドを始めとする中毒性の高さ、一度聞いたら病みつきになるそのインパクトで注目を集めている。音楽番組のカムバックステージでも息のあったダンスと緊迫感溢れる壮大な風貌でNCT 127の独特な世界観がアピールされていた。同曲を収録したアルバム『NCT#127 Neo Zone』は米ビルボード200でも5位を記録するなど、韓国内外問わず勢いがあるグループと言えるだろう。今やNCT 127をはじめとする“NCTグループ”は世界中で人気を得ているが、その魅力の理由の一つはそれそれのNCTグループに共通してある“新しさ“であろう。

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 そもそもNCTとは、「Neo Culture Technology」の略称で、開放と拡張をグループのテーマとして掲げてきた。SUPER JUNIOR、SHINee、EXOに継ぐSMエンターテインメントのボーイズグループとして2016年にデビューしたNCTは、まず、第1弾ユニットであるNCT Uが「The 7th Sense」で デビューすると、続いてNCT 127が「Fire Truck」で、NCT DREAMが「Chewing Gum」で続々とデビュー。NCT U、NCT 127、NCT DREAMはそれぞれ固定メンバーでの活動ではなく、デビュー以来度々メンバーの入れ替えも行われるなど、絶えず進化しているのもグループとしての一つの特徴だ。グループを兼任するメンバーも多く、それぞれのグループの個性を最大限に発揮するためのこだわりが感じられる。

 また、メンバーはNCT 127に所属する日本人メンバーのユウタをはじめ、中国やタイのほか、アメリカやカナダなど多国籍であるのもグループのカラーを構成する要素として重大な役割を果たしている。2018年にNCT 2018として「Black on Black」をリリースした際には、当時NCTのユニットであった3グループ、総勢20人という大人数でのパフォーマンスで話題を呼んだ。2019年には中国での活動を主としたWay Vも誕生し、NCTグループに仲間入り。韓国発のボーイズグループでありながら、多国籍ということもあり、アジアのスーパースターとして人気を得ている。それぞれのユニットのメンバー編成もバラバラながら、デビュー以来、精力的な活動でパフォーマンス面や楽曲面において高い評価を得てきた。日本ではNCT 127が2018年に日本デビューを果たしており、他にもEnglish Versionのリリースや、Way Vの中国での活動など、NCTの活躍は韓国に留まらない。

 NCTはグループごとの個性が明白であり、各グループのサウンドの傾向もそれぞれ異なるため、そのバリエーションの豊富さでもエンターテインメントの最先端を感じさせている。例えば、NCT 127はNCTの中でも一番インパクトが大きいグループだ。最新曲「英雄; Kick It」ではこれまでの楽曲よりも強烈なサウンドが印象的だったほか、これまでに発表してきた楽曲は斬新な曲が多い。「Cherry Bomb」はキュートなテーマでありながら、奇抜なイメージが強く、また「Regular」では英詞バージョンもリリースするなど、グローバルな活動にも積極的である。

 NCT DREAMはメンバーが全員20歳以下ということもあり、フレッシュさ全開といった印象だ。K-POPグループとしては比較的年少でデビューを果たし、年下の男の子の可愛らしさをアピールするのが新鮮であっただけに、ホバーボードを用いたパフォーマンスを披露したデビューシングル曲「Chewing Gum」や「My first and last」ではまさに新世代のK-POPサウンドを印象づけた。メンバーの成長と共に10代の等身大の男の子っぽさを残しながら、「GO」ではクールさやエネルギッシュな魅力もナチュラルにアピール。最近ではLA発の同世代のボーイズバンド・PRETTYMUCHとも楽曲「Up to You」でコラボするなど、世界に羽ばたくアーティストとして存在感を放ち、音楽性もグローバルを意識したものになってきている。

 また、最初にデビューしたNCT Uは、当初から洗練されたイメージがあった。「WITHOUT YOU」や「YESTODAY」など他のグループより少人数でありながらも、それぞれの歌声とハーモニーで独自の路線を作ってきた彼らだが、7人編成でリリースした「BOSS」ではハイレベルなパフォーマンス力で力強い印象を与えた。最新曲「Coming Home」は包容力を感じるバラード曲であり、それまでグループとして絶えず進化し続けてきたNCT Uに新たな個性を与えている。

 NCTの中では最新のユニットであるWay V(威神V)。中国へのK-POPアーティスト進出ということで中国語の歌詞でありながら、音楽性でもこれまでにはない真新しさを感じさせている。K-POPに加え、中華テイストも感じさせる楽曲「Take off」は独特な高貴さを持ち、中国でもK-POPが流行する中、Way Vを一際目立つグループにした。また「Love Talk」はC-POP特有の哀愁が電子音的なダンスサウンドと融合され、NCTの音楽ジャンルの開拓にも成功した。

 それぞれが様々な音楽性を模索し、独立したアーティスト性を持ちながら、一つのグループとして統率感を持つNCT。K-POPにおける最先端のサウンドを追求し、世界中のファンを熱狂させてきた彼らであるが、今後も未知数な活動が期待されるグループの一つとして注目を集め続けるのは間違いないだろう。(momotoxic)

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