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小林私/PIA SONAR MUSIC FRIDAYインタビュー

「売れるだろって気持ちもずっとあるし、別に売れなかったとしても自分が自分の曲を聴きたいからずっと続けるだろうし」

特集連載

第3回

── 今年の春、多摩美術大学を卒業されたんですよね。社会に出て働こうとは思ってなかったんですか?

小林 いや、普通に思ってましたよ。社会に出て働こうと思ってたのに、今の事務所につかまったんです(笑)。っていうのは冗談ですけど、もともと就活を大学4年くらいから始めようかなって思ってた矢先の3年生の2月に今の事務所に声をかけてもらって、基本的に僕は誘われたら断らないんで、「行ってみるか!」って感じで入ってみたら、就活はしないで済んだ、という感じですね。

── 就活するつもりだったんですね。

小林 僕、働くの好きなんですよ。絵とか音楽とかと関係ないところで働こうと思ってたんで。葬儀屋に就職しようかなって考えてました。

── 葬儀屋?

小林 仲の良かった教授が──東洋彫刻とかを専門にやっている教授で、NHKで特集とかが組まれたりするような人なんですけど──その人に、「小林、今、葬儀屋が熱い!」って言われたんですよ。要は、葬儀関係のデザイン周りってまだそれほど発展していないというか、新しい感覚でやれることがまだまだある領域なんだ、みたいなことを説明されて、あーちょっと面白そうかもなーってぼんやり考えたりしてました。絵と音楽に関係のないところで働きながら、それがまた絵と音楽に生きることがあったら面白いなとか、そこでまた新しいことを始めて違う表現だったりとか、新しいことに興味を持てたりしたら楽しいかなと思ってました。

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