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スカパラ、再会のツアー“第1章”が新潟で終幕「いつか、マスクなしでまたTogether Againしような!」

ナタリー

21/2/23(火) 12:37

東京スカパラダイスオーケストラ(撮影:勝永祐介)

東京スカパラダイスオーケストラが2月21日に新潟・新潟テルサで全国ツアー「東京スカパラダイスオーケストラ TOUR 2021 『Together Again!』」の新潟公演を開催した。

昨年10月、大阪・大阪城野外音楽堂で行われたワンマンライブで、ファンと約8カ月ぶりの再会を果たしたスカパラ。「Together Again!」というタイトルのもと、全国各地のファンとのさらなる再会を約束したこのツアーは1月にスタートし、今回の新潟公演が折り返し地点となった。ツアー“第1章”を締めくくる公演として行われたこの日のライブはGYAO!とLINE LIVE-VIEWINGで生配信も行われ、会場に足を運んだ人だけでなく、それぞれの場所からバンドを応援するファンの元へもライブが届けられた。

オープニングSEとして「多重露光 feat.川上洋平」が流れると、配信画面には舞台袖からステージへと歩みを進める9人の姿が。各々の位置に着くなり、彼らはBGMに音を重ねてライブの幕を開ける。総立ちになったオーディエンスは一斉にハンズアップしてメンバーを歓迎し、加藤隆志(G)は「『Together Again!』へようこそ!」と思い切り叫んだ。

「5 days of TEQUILA」になだれ込むと、アジテーターの大森はじめ(Per)や加藤はさっそく配信カメラに視線を向けて視聴者を煽る。GAMO(Tenor Sax)と谷中敦(Baritone Sax)もサックスをマイクに持ち替えたキラーチューン「DOWN BEAT STOMP」では、声を出せないオーディエンスが威勢のよいジャンプとモンキーダンスでステージ上の熱気に応え、冒頭から大きな一体感を作り出していた。最初のMCで、谷中は「今日も俺たちニコニコ気合い入れていくんで、楽しんでね」と観客に語りかける。そして、ライブが終わってもまぶたの裏に焼き付いて離れないような、熱いパフォーマンスをすることを約束した。

NARGO(Tp)が高らかにトランペットを吹き鳴らすと、9人は「火の玉ジャイヴ」を皮切りに、彩り豊かな7曲をメドレーで披露した。「火の玉ジャイヴ」でソロを取ったGAMOがメンバーを引き連れステージを自由に動き回れば、「STROKE OF FATE」では大森、谷中、NARGOがスタイリッシュなソロ回しで聴衆を魅了する。川上つよし(B)の奏でるたおやかなベースラインにミュートトランペットが優しく寄り添う「One Night」では大森がボーカルを務め、柔らかな歌声をホールいっぱいに響かせた。

加藤が熱気に満ちたギタープレイで会場の熱狂を一層引き上げた「White Light」、晴れやかなサウンドでポジティブなエネルギーが爆発した「Break into the Light~約束の帽子~」でメドレーが締めくくられると、茂木欣一(Dr)のMCコーナーへ。彼は2019年12月に新潟県長岡市で行ったライブを振り返り「あの日僕は誕生日で、ライブ後にみんなで流れ星を見に行った素晴らしい思い出があります。そのときに流れ星に誓った再会を、やっと今日果たせてうれしいよ!」と笑顔を弾けさせた。ここで届けられたのは、オンエア中のテレビ朝日系「仮面ライダーセイバー」のエンディングテーマである「仮面ライダーセイバー」。情熱がほとばしるようなボーカルで茂木がこの曲を歌い上げれば、ナレーションパートを担当する川上は滑らかな語りで曲を彩る。アウトロでは大森がステージ中央に躍り出て、キレのあるダンスで楽曲を締めくくった。

曲を終えるなり、沖祐市(Key)は「僕ら、仮面ライダー大好きだからね!」とひと言。そして「好きなことをずっとやってこれていると、好きなものが好きなことを招き入れる感じがして、どんどんつながりが生まれるんです。去年も“大事な人”とつながることができて」と続けた。そんな言葉と共に、9人は昨年aikoをボーカルに迎えて作られた「Good Morning~ブルー・デイジー」をインストバージョンでパフォーマンス。「“大好き”のマインドを込めまくって演奏しようと思います」と誓っていた沖は柔らかく繊細なタッチでaikoの歌声に代わる美しいメロディを奏で、会場を温かなムードで満たしていた。

生演奏のBGMと共に届けられるトークコーナー「Paradise Radio」では、この日限りの企画として「クイズ!その仮タイトル、なんの曲かよーくわかっテルサ!」なるクイズが出題され、ハッシュタグ「#スカパラ新潟」のハッシュタグで盛り上がる配信視聴者も巻き込んだコミュニケーションが展開された。「北原雅彦が作曲した、仮タイトル『ジャイアン』の正式タイトルは?」という問題が出されると、Twitterのタイムラインにはさまざまな答えが書き込まれ、メンバーは正解の「BLACK JACK」を生演奏で披露する。NARGOが作曲した「SKA ME CRAZY」の仮タイトルが「ロックンロールボクサー」であることも明かされ、これにメンバーは大爆笑。川上は「NARGOさん、言わせてもらっていいですか? ださ!(笑)」とツッコミを入れていた。

ここで茂木が「Journey」という仮タイトルで曲紹介したのは、川上洋平([Alexandros])をフィーチャリングボーカルに迎えて昨年12月に発表された「ALMIGHTY~仮面の約束」。楽曲はツアー仕様のアレンジが施されたインストバージョンで、9人は勇壮なアンサンブルを聴衆に届ける。また、3月3日にリリースされるニューアルバム「SKA=ALMIGHTY」から、ツアータイトルにもなった楽曲「Together Again」が披露される場面も。作曲者の川上はこの曲について「ステイホーム期間中に『皆さんの顔が見たいな』という純粋な気持ちから生まれたモチーフをリハーサルに持っていき、みんなでアレンジしていったら『合奏って楽しいな』と。そういう曲になりました」と語った。沖のキーボードと8人の合奏による会話のような応酬や全員ユニゾンのパートなど、長年のメンバーシップを感じる息の合った演奏で聴き手を楽しませた9人。曲を終えると茂木はクラップでセッションに参加していたオーディエンスに「拍手という素晴らしい楽器で、素晴らしい演奏を聴かせてくれて、僕らもうれしいです。ありがとう!」と言葉を送った。

“本当の春”が来ることを願い茂木が歌った「倒れないドミノ」、刹那的な思いを音に刻むようなエモーショナルなプレイを見せる9人を逆光の照明が美しく照らした「Prism」が届けられるとライブも佳境。谷中は「ツアータイトルを付けたときは、みんなとなんの曇りもなく会えるなという気持ちだったんですけど、制限ありという形になってしまって」と切り出し「でも、こうやって会えることが何よりもうれしいです。いろんなことがあって、これまで見えていたような光も今は見えなかったりするけど、それぞれがんばっていますよね。こんなときだからこそ助け合いの光を、輝きを大事にできるように、歌わせてください」と、胸に抱く思いを語った。彼の力強いタイトルコールからスタートしたのは「Glorious」。パワフルで晴れやかなサウンドが会場に響き渡る中、谷中は「ありがとう!」を何度も叫んでいた。

GAMOがカメラの向こう側の視聴者まで巻き込む勢いでステージを熱く駆け巡った「Paradise Has No Border」で本編が締めくくられてもファンの熱狂は止まず、ライブはアンコールへ。ここでメンバーは1人ずつメッセージを送り、加藤は「次はまた、新しいセットリストで会いましょう!」と再会を約束した。ツアー“第1章”を締めくくったナンバーは「All Good Ska is One」。会場の観客と笑顔を交わし、視聴者には何度も目線を送り、距離を超える一体感を作り出してライブを終えると、谷中は最後に「いつか、マスクなしでまた“Together Again”しような!」と力強く呼びかけていた。

本公演は、2月28日(日)20:00までGYAO!およびLINE LIVE-VIEWINGにて見逃し配信を実施中。また「Together Again!」ツアーは、3月6日の埼玉・川口総合文化センターリリア公演より“第2章”として、セットリストを一新した内容で披露される。

東京スカパラダイスオーケストラ TOUR 2021 「Together Again!」 2021年2月21日 新潟テルサ セットリスト

Opening SE 多重露光
01. 5 days of TEQUILA
02. DOWN BEAT STOMP
03. Great Conjunction 2020
04. 火の玉ジャイヴ
05. STROKE OF FATE
06. Natty Parade
07. One Night
08. 暗夜行路
09. White Light
10. Break into the Light~約束の帽子~
11. 仮面ライダーセイバー
12. Good Morning~ブルー・デイジー inst ver
~ Paradise Radio ~
13. ALMIGHTY~仮面の約束 inst ver
14. 太陽にお願い~Wish Upon The Sun~
15. ペドラーズ
16. Together Again
17. 倒れないドミノ
18. Prism
19. Glorious
20. Paradise Has No Border
<アンコール>
21. All Good Ska is One
※04~10は「トーキョースカメドレー」

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