シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート
19/10/6(日)
展覧会を一通りまわって頭のなかに浮かんだ言葉は「なんとまあ贅沢な!」。というのは、新進気鋭の現代アーティストの作品だけでなく、ポーラ美術館の所蔵する名品もたっぷり見られる展覧会だから。ヴォルフガンス・ティルマンスの写真の隣にマティスやドラクロワの作品が並べられ、アブデルカデル・バンシャンマの巨大なインスタレーションのなかには、クールベの作品がたった一点ぽつんと展示される構成は、ポーラ美術館だからできたもの。メインビジュアルにも使用されているセレスト・ブルシエ=ムジュノの作品をはじめ、「音」に注目した作品が多いのも印象的。館外の「森の遊歩道」にあるスーザン・フィリップスのサウンド・アートは、土や緑の匂いまで感じられ、五感をフル活用できているとしみじみ実感。これからの紅葉シーズンはさらに見応え充分になっているはず。
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