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安蘭けい、石川禅、今井清隆、保坂知寿ら“大人役キャスト”が集結!『ジェイミー』スペシャル座談会

ぴあ

ミュージカル『ジェイミー』大人役キャスト(上段左から 今井清隆、安蘭けい、石川禅、保坂知寿、下段左から 実咲凜音、泉見洋平、吉野圭吾、樋口麻美、永野亮比己

ドラァグクイーンを夢見る高校生を主人公にした、実話ベースのミュージカル『ジェイミー』。待望の日本初演開幕を前に、ジェイミーを愛し、支え、時に叱咤し導いていく、大人役のキャスト陣(安蘭けい、石川禅、今井清隆、保坂知寿、泉見洋平、吉野圭吾、樋口麻美、実咲凜音、永野亮比己)に、役どころへの想い、カンパニーの魅力について語ってもらった。

ドラァグクイーンを魅力的に演じたい

――それぞれの役どころについて教えてください。

安蘭 主人公ジェイミーの母親であるマーガレットを演じます。ドラァグクイーンに憧れる息子を全力でバックアップする、すごく懐が深い母親の役なので、演出のジェフリー(・ペイジ)とも相談しつつ、自分が思う、自分なりのマーガレットがつくれればいいなと思っています。

石川 僕はヒューゴというドラァグクイーン専門のドレスショップのオーナーで、かつてロコ・シャネルと言われた伝説のドラァグクイーンです。ジェイミーにとっては先輩や先生のような人物ですね。日本ではまだまだマイノリティな存在ですが、お客さまに「ドラァグクイーンって素敵だな」とか、現役のドラァグクイーンの方々には「これなら共感出来るな」と思っていただけるよう、そしてそう演じられなければ負けだと思って取り組んでいきたいです。

今井 ジェイミーの父親であり、安蘭さん演じるマーガレットとは元夫婦という役どころです。お客さまにとっては嫌な男であり、この役だけだとちょっときついので(笑)、ドラァグクイーンのサンドラ・ボロック役でいろいろ発散していきたいと思います。

一同 (笑)。

保坂 私はマーガレットの親友のレイという役です。彼女はとてもジェイミーに対して寛容なのですが、その理由づけとして、彼女もマイノリティな部分を抱えている、という設定をジェフリーが加えてくれました。それが今、私の中で大きな支えになっていて。またマーガレットが自分の幸せを見つける、先に進むための力添えが出来るような存在でありたい、とも思っています。

泉見 ライカ・バージンというドラァグクイーンの役です。ライカの「花束もらったらなんでも許せちゃう!」というセリフが好きで、この人がよく表れているなと。シリアスなテーマも多く描かれる作品ですが、その中でライカは、ほんわかした存在でありたいと思っています。

吉野 トレイ・ソフィスティケイというドラァグクイーンの役です。一番大事にしたいのは、やっぱり中身。こんな生い立ちがあって、今こうして立っているという中身さえしっかり埋まっていれば、そこに居るだけでいいんじゃないかなと。とにかく居る! 居る、居る、居る!(笑) 安蘭 うん、わかったから、大丈夫(笑)。

吉野 そういう想いで舞台に立ちたいと思います。

自分の中から出てきたものこそが本物

樋口 ジェイミーの学校の先生のミス・ヘッジを演じます。マジョリティ代表みたいな存在で、ジェイミーにとっては最初の社会の大きな壁であり、そうでないと生きていけないんだっていうことを強く生徒たちに教える人物です。また、ミュージカルにとってとても大切な“第一声”を担う役どころでもあるので、しっかりお稽古を積み上げていけたらと思います。

実咲 私も同じくミス・ヘッジ役で、ジェイミーを含めたすべての生徒たちに対して、愛情がある上での厳しさを伝えている先生です。劇中、常に怒鳴っているので(笑)、すごくパワーのある女性だとは思うのですが、少し奥手な場面もあり、その完璧じゃないところが魅力的な人だなと思います。

永野 僕はトレイとライカのふた役を演じます。同じドラァグクイーンでも生きざまがまったく違うふたりなので、しっかり演じ分けられるのか……。今も模索しながらですが、素晴らしい大先輩方のいいところをいっぱい盗んで、自分なりのドラァグクイーンをつくっていけたらと思います。

石川 これだけ周りの個性が強いとね(笑)。

吉野 でも真似する必要はないので!

泉見 うん、永野くんの中から出てきたものが本物だと思うよ。

一同 おー!

大人チームでジェイミーを支えていく

――稽古の「のぞき見会」にも参加させていただきましたが、雰囲気のよさがよく伝わってきました。改めてこのカンパニーならではの魅力や強みとは?

石川 とうこ(=安蘭)さんはもともと知寿さんのファンなんでしょ?

安蘭 そうなんです! 中学生の時、知寿さんが出ていた劇団四季の『キャッツ』を観てミュージカルに憧れたので。

一同 へ~。

安蘭 だから今回共演出来るのが夢みたいです。稽古中は知寿さんへの“好き”は閉じていますけど、もしかしたら溢れ出ちゃっているかもしれません(笑)。

樋口 その感覚わかります! 私も保坂教の信者なので(笑)。

保坂 やめてよ~。

今井 僕もちーちゃん(=保坂)に憧れて四季入ったんだよ。

石川 僕も憧れてましたよ!

吉野 僕もそれで四季に入りました!

保坂 もういいから!

一同 (笑)。

石川 つまりこのカンパニーは、すべて保坂知寿からスタートしているという……(笑)。

安蘭 知寿さんから派生してね(笑)。今回のカンパニーってざっくり若者チームと大人チームに分けられるくらい、それぞれの世界がありますよね。そしてみんながジェイミーを応援するっていうお話ですけど、カンパニーとしても、ジェイミー役の(森崎)ウィンくんと(髙橋)颯くんのふたりを、私たち大人チームが支えていこうっていう気持ちがすごく強くて。それが作品にも表れていくと思いますし、ジェイミーを中心に一丸となって、いい作品がつくれるのではないかと確信しています。

取材・文:野上瑠美子

ミュージカル『ジェイミー』チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2170554

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