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在宅医療の本質とは、柄本佑の主演作「痛くない死に方」初映像が到着

ナタリー

20/12/9(水) 8:00

「痛くない死に方」

柄本佑が主演を務める「痛くない死に方」より、初映像となる特報がYouTubeで公開された。

本作は日々仕事に追われ、家庭崩壊の危機に陥っている主人公・河田仁が病院でなく在宅医だからこそできる医療を模索し、人の死と向き合っていく成長物語。在宅医療のスペシャリスト・長尾和宏の著作をもとに、「TATTOO(刺青)あり」「愛の新世界」の高橋伴明が監督・脚本を担当した。

柄本が河田を演じたほか、在宅医療を選んだ末に父親を苦しませて死なせてしまう智美に坂井真紀、河田の先輩医師・長野浩平に奥田瑛二、在宅医療に従事する看護師・中井春菜に余貴美子、河田が担当となる末期の肺がん患者・本多彰に宇崎竜童、彰の妻しぐれに大谷直子が扮している。

特報には“痛くない死に方”を模索する河田の姿を収録。「あのやり方が果たして正しいのかどうか」「在宅医に一番大事なことってなんなんでしょうか」というセリフも。また長野が在宅医の心得として「大病院の専門医は臓器という断片を診る。俺たち町医者は物語を見る」と語る場面が確認できる。

坂井と奥田によるコメントは下記に掲載。また医療監修を担った長尾は「患者目線、家族目線から見た在宅医療とはどんなものなのか。どうすれば望む最期が本当に叶うのか。どんな医者を選べばいいのか。百聞は一見にしかずというが、まさにこの映画に在宅医療の本質が凝縮されている」と語っている。

「痛くない死に方」は2月20日より東京・シネスイッチ銀座ほか全国で順次ロードショー。

長尾和宏 コメント

この映画は拙書「痛くない死に方」と「痛い在宅医」が原作である。しかし高橋伴明監督には他の本も読んで頂き、とても練られた脚本を書いて頂いた。秀逸な川柳はもちろん監督の作品だ。国策である在宅医療はこれまで美談でしか語られてこなかった。リアルを語るとすぐに矢が飛んできた。でも僕は美談が大嫌い。患者目線、家族目線から見た在宅医療とはどんなものなのか。どうすれば望む最期が本当に叶うのか。どんな医者を選べばいいのか。百聞は一見にしかずというが、まさにこの映画に在宅医療の本質が凝縮されている。僕の夢はこの映画を大病院の医師・看護師だけでなく医学生・看護学生にも観てもらうことだ。そのためにはまずは多くの市民に観てもらい評価されないと叶わない。どうか応援よろしくお願いします。

坂井真紀 コメント

「死」というものへと向かっていく家族と向き合う日々は、演じていることという枠をこえて、言葉にできない感情との闘いでした。高橋監督の生命力あふれる演出に助けられ、智美という女性の人生を歩かせていただきました。人生の終わりに近づいた時までも、私たちはたくさんの選択を迫られますが、この作品が、私たちの未来への希望となり、人生最後の時がよりあたたかいものになればと願います。

奥田瑛二 コメント

人が人として向き合う。それは己と向き合うことではないだろうか。
一人の医師として患者と向き合う。人には必ず死が訪れる。
「生きるとは、食べること」この台詞、小生、NGを連発してしまった。
撮影時を思い出すために書棚に納めてある台本を一年半ぶりに手に取りページをめくった。「生きるとは、食べること」そこに線が引いてあり、さらに上部の空白に大きく自筆で書いてあった。なのに撮影時のNG連発、原因はいかにその台詞がこの映画にとって大切な言葉であるかという証しである。それを一人の医師として表現する。己と役の医師、長野浩平、さらに原作者であるこの役のモデルでもある長尾和宏先生、一体感を持ち現場に満々と臨んでいるつもりだったのであるが上手くいかない。不思議と自律神経が崩壊してナーバスになることはなかったが、その日のビールはいつもと違う苦さだった。恐る恐る完成試写に臨んだ。その日のビールは珠玉の苦味、美味かった。

(c)「痛くない死に方」製作委員会

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