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心理テストで今のあなたがまる分かり! 映画パーソナリティ伊藤さとり

“お姫様”を救い出せ!勇者のアナタが選ぶ“連れ”は?

毎月連載

第37回

【問題】
アナタは冒険の世界の勇者です。アナタの任務は、大蛇が連れ去ってしまった“世界を救うお姫様”を、洞窟から助け出すこと。そんなアナタに神様が、“連れ”をこの中から選んで良いと言いました。さて、アナタは何を選びますか?



自分が体験したことがない状況を目にした時、アナタはどう対応するのでしょうか? このテストでは、アナタの想像力の源と特性が分かります。

Aを選んだアナタは
“柔軟思考で冷静な判断力の持ち主”

固定概念に囚われず、どんなこともあり得る話だと、人の話に耳を傾けるアナタ。その理由は、日頃からファンタジー小説や漫画などを読んだりして想像力を膨らませてきたからかもしれません。

物事を一歩引いて見ることができる力も持っているので、感情的に怒ったりすることもあまりないし、冷静な判断が出来る人です。ただし、面倒なことに巻き込まれるのが嫌なので、アナタなら誰かを助けることが出来る場面でも、恐怖心から口を閉ざしたり…。勇気という聖なる剣はすでに持っています。

そんなアナタにオススメの映画は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で起こった事件をベースにした『アイダよ、何処へ?』。親から見た戦争の愚かさと教育の大切さを知る映画。

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Bを選んだアナタは
“正義を信じる直感力タイプ”

猪突猛進であり、思ったことを行動に移そうと努力するアナタ。日頃からアクション映画などを観て勇気を奮い立たせ、正義を信じて生きているからこその決断力の早さも長所です。

想像力というより、直感力が強く、そこに直結して行動を起こします。自分を信じる力が強く発言力もあるので、頼られることも多いのですが、時々、うっかりミスや勘違いも起こします。想像力を働かせるには、何もかも感情に任せることをせず、一晩考えて様々なことを想定するクセ付けをして危険回避。

そんなアナタにオススメの映画は、『偽りの隣人 ある諜報員の告白』。信じていたものが覆された時、自分ならどんな行動を起こすのが正義か? ドラマティックに綴られています。

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Cを選んだアナタは
“心優しいロマンチスト”

ロマンチストであり、愛情を持って人と接するアナタ。もしかしたら恋愛ドラマや映画を見て、日頃から感情を揺さぶらせているのも理由の一つかもしれません。

話せば理解しあえると信じる心優しいアナタは、今までも悩んでいる友人の声に耳を傾けてきたはずです。特に身近な人が辛い目にあっていると分かれば、想像力で先の困難も予測し、手助けしようと奮闘します。そのせいでとばっちりを受けることもありますが、アナタによって救われる人も間違いなくいます。まさに愛の聖人。

そんなアナタにオススメの映画は、古田新太さんが娘を失い怒りに震える父親を演じた『空白』。世の中には様々な人が存在し、人間は弱くて強い生き物だと伝えています。

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Dを選んだアナタは
“知識を重んじる勉強熱心タイプ”

知識を得ることは生きていく上で大切だと考えている勉強熱心なアナタ。人生のお手本となる人物の本やドキュメンタリーなども見てきているのかもしれません。

アナタ自身も調べたり、学ぶことが好きなので、専門分野の職業に就くことも出来る人です。ただし、時々、知識に囚われてしまうこともあり、未知のものに対する恐れが思考を停止させてしまうことも。想像力よりも知識からの分析が得意なので、自分と異なるタイプと接するのも苦手気味。そんな時はオープンマインドで。

そんなアナタにオススメの映画は、真実を探るTVディレクターの苦悩を描く『由宇子の天秤』。真実とは公表されているものと違うし、時に人を傷つけると教えてくれます。

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伊藤さとりの今月のオススメ心理映画

『由宇子の天秤』~そのニュースは真実なのか?~

(C)2020 映画工房春組

「話を聞き出す力」とは?

「話を聞く力」という言葉がありますが、インタビューというの「話を聞き出す力」だと思います。違いはというと、「相手の言いたいことを聞く」のではなく、「こちらが聞きたいことについて話を聞き出す」というのがインタビューであり、全く違うものです。

それを映画にしたのが『由宇子の天秤』。ひとりのドキュメンタリーディレクターの奮闘と、真実を伝えようとする熱意の先にぶつかる大きな壁を描いた映画でした。

ではインタビューとはなんなのか? 例えば「〇〇について話してください」と言われて話せる人は喋りのプロだけ。通常であれば、「〇〇について知った時、どう思ったんですか?」から始まり、相手が話しづらいことを聞きたくても焦らずに、相手の言葉に耳を傾け、心が開いてきたなと思ったタイミングを読み取り、そっと投げかけるのがインタビュアーの仕事なのです。

女子高生いじめ自殺事件を追う

(C)2020 映画工房春組

この映画の主人公・由宇子は、それを実に見事にやってのけるのですが、彼女が取り組んでいるのは、いじめにより自殺した女子高生の事件の真相を追うものであり、とてもセンシティブなテーマだからこそ、相手に心を開いてもらうのにも、それ相応の努力が必要だったのです。

その努力とは、何より「信頼関係」を結ぶこと。だって命に関わるような繊細な話ともなれば、相手が率先して話したいと思っていない限り、たった一度の対面ではなかなか口を開いてもらえないからです。

だから彼女は自分の時間を割いて、相手が困っていることに手を差し伸べていきます。その結果、手にする真実と実の父親の告白が彼女の心を惑わせ苦しめていくのですが……、彼女が下す決断は映画館で確認してください。

真実を見極める“想像力”が命を救う

この映画を観ると、由宇子の気持ちが痛いほど伝わってきます。

記事や映像でインタビューを構成する上で「捏造」や「自分の考えの押し付け」だけはするまいと思っていても、社会はそんな綺麗事では済まないこともあり、視聴率やビュー数を上げるためにパンチのある編集、キャッチな言葉、ドラマティックな展開を作り、真実が歪んでいってしまうことも多々あるからです。「その方が観客は好むから」という上からの意見が彼女を苦しめます。

(C)2020 映画工房春組

映画が描いているのは、“これが今の情報社会だ”ということでした。強者が権力を持つ世界では、彼らの放つパワフルな言葉や、彼らが都合よく操作した文章が流れ、ネットでも自由に発言出来る状況です。

そして弱者は、なかなか発言出来る機会も持てなければ、耳を傾けてもらうこともありません。だからこそ、インタビュアーやディレクターの采配が問われるのですが、あとは上層部の考え方で変わっていくのです。

映画は、そのすべてを鵜呑みにせずに、あなたの目で真実を確かめるクセをつけて欲しいと伝えている気がしました。何より大事なのは想像力だと。

ニュースを見ただけで感じたことを、アカの他人だからとSNSで安易に発した発言は、ネットにより人と繋がり、やがてその人と繋がり、結果、ダイレクトに人を傷付けることもあるのだと気付いて欲しいのです。想像力が命を救うのだと伝えているのです。

プロフィール

伊藤さとり(いとう・さとり)

邦画&洋画の記者会見や舞台挨拶を週5回は担当する映画MCであり、年間500本以上は映画を見る映画コメンテーター。TSUTAYA店内放送「WAVE-C3」で新作DVD紹介のDJ、ケーブルテレビ無料放送チャンネル×ぴあ映画生活×Youtube:動画番組(俳優と対談)「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」、雑誌「シネマスクエア」コラムや、デイリースポーツでスターの魅力コラム連載、スターチャンネルで映画紹介他、TV、ラジオ、雑誌、WEBなどで映画紹介のレギュラーを持つ。心理カウンセリングも学んだことから映画で恋愛心理分析や心理テストも作成。

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