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伝統と映像技術で立ち上げる新たな劇世界、VR能「攻殻機動隊」開幕

ナタリー

20/8/22(土) 10:31

VR能「攻殻機動隊」より。

VR能「攻殻機動隊」が昨日8月21日に開幕。それに先がけてプレスプレビューとトークショーが昨日実施された。

VR能「攻殻機動隊」は、士郎正宗のマンガ「攻殻機動隊」を原作に、最先端技術を駆使して立ち上げられる新作能。演出を舞台「攻殻機動隊ARISE:GHOST is ALIVE」を手がけた奥秀太郎、脚本をテレビアニメ「攻殻機動隊」シリーズを手がけた藤咲淳一、3D技術を明治大学の福地健太郎教授、VR技術を東京大学の稲見昌彦教授が担当している、

プレスプレビューの冒頭には、スペシャルナビゲーターとして南圭介が登場。南は舞台「攻殻機動隊ARISE:GHOST is ALIVE」でホセ役を演じた経験があり、物語や能楽、VR技術についてなど、わかりやすく説明した。続けて披露されたプレスプレビューでは、出演者の坂口貴信、川口晃平、谷本健吾、大島輝久らが、能のお囃子が響き渡る中、登場人物たちの様子を舞などで表現した。

トークショーには、出演者のほか、亀井広忠、脚本の藤咲、VR技術を担当した稲見、映像技術を担当した福地、そして演出を務める奥が登壇。奥は第一声で「このような状況の中ご来場していただき、そしていろいろ方々のご協力があって、こうして幕を開けられたことに心から感謝します」と挨拶した。

藤咲は、奥から今回のプロジェクトについて奥から話があった際、「原作をベースにするということで、僕の中にあった『攻殻』で能にできる部分を抽出して、脚本や構成を考えていきました」と執筆について振り返った。亀井は「私は、能の小鼓、大鼓の音楽の作調・作曲させていただき、演奏・録音をさせていただいてます。基本、能は生演奏なのですが、自分の入れた音や声が聴こえてきて今日は心苦しかったです。願わくば、次は生でやりたい」と奥にアピール。稲見は「最先端の技術と伝統がどう結びついたかというのをご覧いただきたいです」と見どころを語った。

続けて出演者たちが挨拶した。坂口は「なるべく能の基本的な技術や構成を壊さないように構成するように務めました」と話し、観世流能楽師の谷本は「映像技術と我々が舞台上でどのようにリンクしているのか、興味深く感じながら稽古から今日に至るまでやっています」と実感を述べる。

マンガ家のかわぐちかいじを父に持つ川口は「日本の表現として、能とマンガはすごく近い部分があるんじゃないかと父も考えているようで、『能をテーマにしたマンガでも書こうかな』と言っていたことがあります。そういうことになりましたら、また奥監督にお願いします!」と奥に目線を送ると、会場からは大きな笑いが起きた。また、流派を越えての参加について問われた喜多流能楽師の大島が「能では基本、他の流派との共演は禁じられている中で、坂口さんから声をかけてもらいました。プライベートでは25年もの付き合いで、『将来、共演したいね』とずっと話していたんです」と答えると、会場からは拍手が沸き起こった。最後に坂口が「私たちも客席の方々も無事に終えられることを願っております。今日は本当にありがとうございました」と話して、トークショーは幕を閉じた。公演は明日23日まで。

VR能「攻殻機動隊」

2020年8月21日(金)~23日(日)
東京都 世田谷パブリックシアター

原作:士郎正宗「攻殻機動隊」(講談社)
演出:奥秀太郎
脚本:藤咲淳一
3D技術:福地健太郎
VR技術:稲見昌彦
出演:坂口貴信、川口晃平、谷本健吾、大島輝久 ほか

(c)士郎正宗・講談社/VR能 攻殻機動隊製作委員会

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