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『ウエスト・サイド・ストーリー Season2』特集

宮澤エマ×田村芽実「これは、マリアが“女の子”から“女の人”になる前夜の物語」

全5回

第1回

20/1/24(金)

ブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」Season2の開幕が近づいている。ガラリと変わった顔ぶれが、いったいどんな新しい「ウエスト・サイド・ストーリー」を築き上げるのか。膨らむ期待に応えるべく、ぴあアプリではキャストインタビューを敢行した。

特集第1弾は、マリア役を務める宮澤エマと田村芽実のふたりが登場。まるで放課後のハンバーガーショップのようなふたりのガールズトークをお届けする。

エマさんの歌声を聴くと耳が幸せになります

── まずはお互いの印象を聞かせてください。

宮澤 めいめい(田村芽実)は可愛らしくて、年相応のキャピッとしたところもあるんだけど、芯に持っているものがすごくしっかりしているんですよ。役に向かう姿勢が真摯で、すごくヒントをもらっています。

田村 本当ですか。うれしいです!

宮澤 今回はテーブルワークというかたちで本格的な稽古に入る前にみんなで作品や役に関するディスカッションをたくさんしたんですけど、そのときからめいめいは自分のマリア像をしっかりと持っているように感じられて。そのまっすぐ向き合う姿勢が刺激的でした。

田村 私こそテーブルワークのときもそうですし、こうして1対1で話しているときにエマさんの言葉を聞いて気づくことがいっぱいあります。特に印象的だったのが、本番ではすごく豪華な美術が組まれているんですけど、稽古場では椅子とか簡易的なものを置いているだけなんですね。でも、エマさんがそこに立った瞬間、マリアの働いているブライダルショップが見えた気がして。ただそこに立っているだけじゃなく、エマさんがいることでこの「ウエスト・サイド・ストーリー」の世界がつくられているんだって感動しました!

── ぜひお互いの歌の感想も聞かせてほしいです。

宮澤 鈴の音とはまさにこのことだなって。すごく羨ましいのが、私の勝手なボギャブラリーで“ちりめんビブラート”って呼んでいるんですけど(笑)、めいめいはすごく細かいビブラードがかかるんですよ。私はそんなにビブラートがかかる声質じゃないので、いいなって。可愛らしいし、可憐さがすごく出ますよね。

田村 私は学生の頃からエマさんのことを客席から観ていたので、今でも同じ稽古場でエマさんの歌声を聴けるのが不思議というか。お稽古なのに、耳が幸せになっちゃいます(赤面)。

宮澤 もうそれ、ファンの表現みたい(笑)。

田村 そうなんですよ! 勉強の目で見ているはずが、気づいたらファン目線になって、胸がわーってなっちゃう。でもこの感覚も大事なんだろうなと思って。なぜこんなにもエマさんに惹き込まれるのかを知るためにも、あえてときめく気持ちを押さえ込まないようにしています。

宮澤 マリアってすごく特殊な役なんですよね。1950年代の作品だから、歌声はとってもクラシカル。でも、私たちはもともとのトレーニングがそんなにクラシカルじゃないから、高音を伸ばさなきゃいけないところとかすごく大変で。この苦しみはマリアをやった人間にしかわからない。だからこそ、めいめいと「ここ大変じゃない?」って苦労をシェアし合えるのがすごくうれしい。

田村 私もそれがうれしくって。歌って精神的なものがすごく大きいんですね。特にファルセットは自分の精神状態に影響されやすい。だから、エマさんも同じ悩みを抱えているんだと知れただけで肩の荷が下りたというか、ひとりじゃないんだと思えるようになりました。

1日半で起きる出来事に引っ張られてマリアを演じるのは違うなって

── そんなマリアという女性をどうとらえているのか、おふたりの考えを聞かせてください。

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