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ポーランドの発禁書を半世紀の時を経て映画化 『異端の鳥』初夏公開へ

リアルサウンド

20/1/28(火) 13:00

 第76回ヴェネチア国際映画祭でユニセフ賞を受賞した『The Painted Bird(原題)』が、『異端の鳥』の邦題で初夏に公開されることが決定した。

 第二次大戦中、ナチスのホロコーストから逃れるために、たった一人で田舎に疎開した少年が差別と迫害に抗いながら強く生き抜く姿と、異物である少年を徹底的に攻撃する“普通の人々”を赤裸々に描いた本作。ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門で上映されユニセフ賞を受賞したほか、第92回アカデミー賞のチェコ代表作品にも選ばれた。

 原作は、自身もホロコーストの生き残りである、ポーランドの作家イェジー・コシンスキが1965年に発表した『ペインティッド・バード』(初版邦題:『異端の鳥』)。ポーランドでは発禁書となり、作家自身も後に謎の自殺を遂げた“いわくつきの傑作”を映画化するために、チェコ出身のヴァーツラフ・マルホウル監督は3年をかけて17のバージョンのシナリオを用意。資金調達に4年をかけ、さらに主演のペトル・コラールが成長していくさまを描くため、撮影に2年を費やし、実に11年もの歳月をかけて映像化した。

 撮影監督を務めたウラジミール・スムットニーは、『コーリャ 愛のプラハ』で第69回アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、チェコのアカデミー賞であるチェコ映画賞最優秀映画賞を7度も受賞しているチェコ映画界の巨匠。舞台となる国や場所を特定されないように使用される言語は、人工言語「スラヴィック・エスペラント語」を採用している。

 迫害を生き抜くうちに徐々に心を失っていく少年を演じ切ったのは、新人のペトル・コラール。他にもステラン・スカルスガルド、ハーヴェイ・カイテル、ジュリアン・サンズ、バリー・ペッパー、ウド・キアーなどが顔を揃えている。(リアルサウンド編集部)

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